うたかたの天使たち・外伝

南国のパラダイムシフト

第3話


断章 ロリーナ王国素描(2)

   ロリーナの少女たちは、たいてい「はいてない」。
 民族衣装は貫頭衣のようなドレスに、色とりどりの「帯」を巻き付けるスタイルで、とてもかわいらしい。だが、裾は短く、しかも「はいていない」ので、いたるところで「ワレメ」を鑑賞できる。
 ロリーナ人は前述のとおり、日本人に顔だちが近く、かつ、欧米の血も混じっていてスタイルがよい。浅黒い肌に金髪、青い瞳、そして日系の顔だちの美少女――というパターンが多いのだ。
 そんな女の子たちのワレメが見放題とはどういうことか――
 たとえば、マック(ロリーナにもスタバやマックはある)で、座っている女の子たちのワレメはいくらでも覗くことができる。
 日本のJKよりも裾が短いから、ちょっとした仕草で見えてしまうのだ。
 そんな彼女たちは、カメラをかまえたら、にっこり笑ってピースサインをしてくれるだろう。
 ロリーナ人の少女はフレンドリーで、写真を撮られることにも抵抗がないのだ。
 頼めば、アソコをくぱあして写真に収まってくれるかもしれない。
 あまりに開けっぴろげでこちらが赤面するほどだが、それもロリーナ王国ならではの文化らしい。
「旅人には親切に」
 というルールが小さな子にも徹底されている。
「知らない人とセックスしてはいけない」というルールがないどころか、むしろ、「知らない人とセックスしたほうがより幸せになれる」という考え方が一般的なのだ。
 ちなみに、ロリーナ王国には「娼婦」はいない。「売春」という商売が成立しない世界で唯一の国かもしれない。
 女の子を誘うときに、難しい手順は要らない。顔を見合わせて、相手が笑顔を浮かべれば、まずOKだ。
 ただし、しっかりと愛撫して、相手を気持ち良くさせてあげないと、次はないかもしれない。
 また、小さすぎる子の場合はケガをさせないよう気をつけなければいけない。
 そのため、ロリーナ王国の男女は誰でも、必ずローションを持っている。
 ローションを使えば、ロリーナの少女はだいたい挿入可能だ。
 小学校からセックスの実践授業が必修の国――だけはある。
 ロリーナには性犯罪はないと言ったが、法的には、小さな子とセックスする際に相手が痛がるのを無視して傷つけた場合は厳しい罰則がある。刑罰は麻酔なしでの男根切除・睾丸粉砕だ。女性が性犯罪を犯した場合は陰核切除に膣孔封鎖。二度とセックスという人生最高の喜びを味わうことを許さない。こうしたところにもロリーナの考え方があらわれている。
 だが、実際には処罰が必要なレイプ事件は、まず起きることはないという。
 ロリーナ王国では、まっとうに生きてさえいれば、セックスの相手には事欠かない――性的に欝積した想いを持つ必要がない――そういう社会だからかもしれない。
 ちなみにロリーナ人の平均寿命は日本人に匹敵する長さらしい。医療の発展度では日本のほうがはるかに上だが、ロリーナ人は純粋にストレスを抱えることがなく、病気もしにくいのだ。
 女性の死因の第一位が「老衰」で、男性のそれが「腹上死」らしいから、なんとも幸せな国だ。

 ちなみに、ロリーナにおけるAV(ほぼ日本製)の人気ジャンルは「レイプもの」らしい。実際の社会ではレイプが起きないせいか、一種のファンタジーバトルのように見えるらしい。


第3話 気恵のワールドプロレスリング


 気恵くんは中学二年生の女子プロレスラーである。
 週に一回くらいのペースで、試合にも出ている。
 山猫を意味するリンクスをとって、レディ・リンクスと名乗っている。
 気恵くんが所属する団体はXDX(エクストリーム・デンジャラス・エクスプロージョン)といい、過激なファイトを売り物にしている。男も女も関係なく、純粋な強さを競い合うスタイルだ。
 そのXDXが、今回、気恵くんがロリーナ王国に行くのにあわせて、ロリーナ王国で興業を打つことになった。
 ロリーナ王国では日本のコンテンツ人気が高く、とうぜん、プロレスも大人気だ。前売り券はたちまちソールドアウト。
 ロリーナ王国最大、コドモーナアリーナは五千人もの客で超満員にふくれあがった。
 そして、いよいよメインイベントだ。
 XDX無差別級タイトルマッチ。
 会場にレディ・リンクスの登場テーマ曲が流れる。
 王者の入場だ。
 レディ・リンクスの出で立ちは派手である。
 ヤマネコを象ったマスク、たてがみのようなエクステをつけているので、ショートカットの気恵くんとはかなりイメージが異なる。
 コスチュームはヒョウを思わせる毛皮調のビキニだ。かなり露出度は高く、胸と股間を隠す布地は極小で、それ以外はヒモで構成されている。おしりなどはほぼ丸出しである。
 この屈辱的なコスチュームは、気恵くんがXDXに入団する際に交わした契約に条件として入っていたものなので致し方ない。
 それでも、気恵くんのファイトを損ねるものではなく、むしろ伸び伸びと動けているという側面もある。
 まあ、試合中のポロリはたびたびあるようだが、XDXの女子レスラーは気恵くん以外はセクシー路線、はっきり言えばAV女優なので、ポロリどころの騒ぎではない。
 男子レスラーと女子レスラーの試合では、たいてい最後は女子レスラーはすっぽんぽんだ。客もそれを期待している。プロレスとAVのハイブリッド、それがXDXなのだ。
 そんな団体で気恵くんは連戦連勝、レディ・リンクスとしての正式デビュー以来は無敗を誇っている。もちろん、リング上で穢されたこともない。契約上、中学卒業まで所属しなければならないが、無敗のまま卒業してみせると宣言している。

「レディ・リンクス、今日こそ、おまえをリング上で犯してやるぜえ、ああっ!」
 奇声をあげたのは、こんがり焼けた肌に、無駄に盛り上がっている筋肉を誇示する男――XDXのトップヒール、チョコポッキー向井だ。AV男優としては超一流だが、レスラーとしてはせいぜい二流。気恵くんはこいつとの対戦では緒戦だけは敗北したが、あとはすべて勝っている。
 だが、その一回の敗北で、気恵くんはXDXと契約することになってしまったのだ。
 その敗北は、東京ドーム大会史上、最大の放送事故と語り継がれている事件だが、それについてはまた別の機会に……
「ふん、いつも通りに返り討ちにしてあげる!」
 気恵くん――レディ・リンクスが挑発をやりかえす。
「へへへ、いい気になるなよ、気恵――いや、レディ・リンクス。ここは日本じゃないからな」
 ゴングが鳴る。
 スピードを活かして先制する気恵くんだが、いつもは気恵くんの攻撃に圧倒されるチョコポッキーが、今日はびくともしない。
 むしろ、圧倒する。
 考えてみれば、身長185センチ、体重120キロの巨漢が、いかに鍛えているといえ、JCのパンチやキックにやられるわけがない。
 プロレスという文法に沿っていただけだ。
「そ……そんな」
 ハイキックを側頭部に決めた、と思った直後、足首を掴まれ、マットにたたきつけられる気恵くん。
「なっ……どうして、倒れないの?」
 いつもならグロッキーして三カウントの流れだ。だが、チョコポッキーは平気で立っている。
「へへへ、リンクス――いや、気恵よ。ここは日本じゃない、ロリーナ王国なんだぜい?」
「だ……だから、なんだっていうのさ」
「いつもみたいにおまえの軽いキックやパンチにやられたふりをしなくていいってことさ」
「な、なんだと……っ」
「あのさあ、まさかおれがほんとにおまえより弱いと思ってんの? プロレスなんだぜ? そこはアングルってやつさ」
「わ、わざと負けていたというの……」
「そりゃ、そうさ。せっかく育てたスターなんだ。せいぜい活躍してもらわないとな」
「くっ……!」
「みんな、ファンはおまえがめちゃくちゃに犯されるところがみてーんだよ。でも、日本じゃ、子役はともかく、アダルトビデオは十八歳未満は出演できないからな。それでせいぜい勝たせてやって、価値を高めてたのさ」
「きさま……!」
「このロリーナでは6歳以上のAV出演が合法! 合法だからネットで配信してもオッケイさ。日本でも、ネット配信のPPVがバカ売れしてるんだぜえ、あのレディ・リンクス――いや、宇多方気恵のリングでの陵辱シーン、ついに解禁って、宣伝打ったからなあ」

 水着がはぎ取られる。もっともマイクロサイズのビキニではほとんど隠せていなかったのだが――
 小ぶりだが形のいい気恵くんのおっぱいがむき出しで、チョコポッキーに背後から揉みしだかれている。
「いやあ……触らないで! やめ……ひぃっ!」
 乳首をつままれ、引っ張られる。
「中坊の乳は芯があって、青い果実って感じだな。おれが揉みほぐしてやるぜ」
「あ……やだぁ……くぅっ!」
 気恵くんはもがくが、いつもとは違ってチョコポッキーを振り払えない。
 おっぱいを握りしめられ、痛みのあまりか、悲鳴をあげる。
「でも、乳首はピンピンだぜえ」
 たしかにピンクの乳頭が勃起している。
「さすがレスラー、痛みを気持ちよさに変えることができるんだよなあ」
「ちが……ッ! やめろぉ……」
 チョコポッキーに両乳首を弾かれる。
「あっ、あっ、あっ! やぁ……っ」
 さらに乳首が膨らんでいく――赤く充血していく――
「へへへ、下はどうなってるんだ?」
「あ、だめ! やだ!」
 チョコポッキーの右手が気恵くんの股間に向かう。
 マイクロビキニのボトムの上から、指で、ワレメをなぞる。
 ぐりぐりと指を、気恵くんの淫裂にめりこませる。
「あぁ、やぁ……さわら……ないで……っ!」
「ココは嫌がってないぜえ?」
 チョコポッキーはボトムの下に手を潜り込ませる。
「あうっ!?」
 直接、なぶられている。
 乳房と性器、同時にだ。
 気恵くんの息が荒くなり、瞳が潤む。
「んっ、あ……ああ……だめぇ……」
 チョコポッキーの右手が動くたびに、気恵くんの股間から、くちゅくちゅくちゅと、湿った音を聞こえてくる。
「もうぐしょぐしょだぜ? ほうら」
 チョコポッキーが右手を出して、気恵くんの愛液で濡れた指を見せつける。  
「さあ、いよいよご開帳だ」
 チョコポッキーが気恵くんの両の腿を抱えて外側に引っ張る。
「だめえ! み、見えちゃう……っ! 見えちゃうってば!」
「見せてんだよ。この国では、14歳のマンコなんて、見せ放題ってことさ」
「やだあああああっ!」
 気恵くんの性器が観客、カメラの前に晒される。
 若草のような陰毛がワレメの上にかぶさっているだけの、子供のような幼い性器だ。
 そのワレメが大きく広げられる。
 小指の先ほどのクリトリスが包皮から飛び出し、尿道口も膣口もモロ見えだ。
 ただ見えているだけでなく、全世界に生配信もされている。

 

「ああっ! いやぁ! 見せないで! 配信とか――やめてよぉ!」
「へへ、もう遅いって。おまえのまんこは奥の奥まで世界中に配信されてるぜえ」
 気恵くんの腿を抱え、大きく左右に広げて、チョコポッキーが嗤う。 まさしく、大股開きを強いられ、性器を高解像度カメラで接写され、4K画質で生配信されている。
 十四歳の透明感のある小陰唇が左右に引っ張られ、クリトリスも尿道口も膣口も丸見えだ。
「これがレディ・リンクスの――いや、宇多方気恵のエロエロまんこだぜえ!」
「ほ、本名まで、いうなよぉおお!」
「プロレスファンならおまえの正体、みんな知ってるぜえ」
 お約束ってやつだろう。
「クリちゃん、おおきくしやがって、ほんとに中学生かあ?」
 勃起した肉芽を擦られる。
「っああっ! やだ、やめっ! ぉっうううううっ!」
 クリトリスを刺激され、のけぞる気恵くん。
 女子レスラーに対する攻撃としては最も有効な陰核責めだ。
 本来なら反則技だが、レフェリーはカウントをとらない。
 それどころか、背後から気恵くんのおっぱいを揉みしだき、乳首を指で刺激する。チョコポッキーとグルなのだ。
「やっ、クリとおっぱい、同時とか……あっあっあああああっ!」
 それどころか、気恵くんの唇まで奪ってしまう。
「はむっ……レフェリーなのに……ずるい……」
 舌を差し込まれ、ついつい応えてしまう気恵くんだ。
「はむん……くちゅ……ちゅる……」
 ねっとり本気キッスだ。恋人同士のようなベロチューをレフェリーと続けるうちに、あきらかに愛液が溢れてくる。
「はっはあ……気恵よぉ、ずいぶん気分出してきたな? おまんこの濡れ方がすごいぞ?」
 指で気恵くんの性器をほじくるチョコポッキー。
 やや白濁した本気汁を分泌してしまう気恵くんだ。
「あっ、あっ……やあ……っ」
 いやいやする気恵くんだが、もはや抵抗する気力もないようだ。
 もうリング上は完全にAV撮影モードだ。カメラ、ライト、音声、だけでなく、汁男優まで上がってくる。
「ああ……だめぇ……こんなの……プロレス、じゃない……でしょぉ……」
 乳首をレフェリーにつままれ、引っ張られる。
「きゃうっ!」
「良い声だな」
 せせら笑ったチョコポッキーは、気恵くんの広げられた股間に舌が這わせる。
 プロのクンニだ。
 十四歳の気恵くんが耐えられるはずもない。
「あぁっ……やだぁ……おまんこ……っ、舐めちゃだめぇ! あっあああああ!」
 もちろんチョコポッキーがクンニをやめるわけがない。
 音をたてて、気恵くんの性器を舌で責め立てる。
「あっあっああああっ、やああああぅい……くうううううう!」
 あっさりイカされる。
 と同時に、充血した粘膜、肥大したクリトリスをアップで撮影されてしまう。
 奥で収縮するたびに、本気汁がじゅんじゅんとにじみ出ている。
「じゃあ、そろそろぶち込むぜぇ」
 屹立したチョコポッキーのペニス。
 AV男優としては超一流だけあって、色といい形といい、申し分ない。まさに女をよがらせる機能に特化した男性器だ。
 当然のようにナマで気恵くんの膣口に押し当てる。
 入るところをちゃんと見るように、とでもいうのか、レフェリーが気恵くんの顔を固定する。
「ああ……ダメ……せ、せめてゴムつけて……お願い……妊娠しちゃう……!」
「だめだ。レスラーならリングで孕め!」
「いやああっ!」
 入っていく。容赦なく、気恵くんの生膣に、チョコポッキーの巨根が――

   

「うっあああああああっ!」
「ほうら、ズッポリ入ったぜえ!」
 チョコポッキーの巨根が気恵くんの性器を貫いた。
 JCレスラーの膣にAV男優の生チンポが入っていくところが4K画質で世界配信されている。
「抜いて……っ! こんなのやだ! いやだよぉおおおっ!」
 嫌悪と痛みにゆがむ気恵くんの顔――
「いいツラだ。これまでさんざん大人をコケにしてきた報いだぜぇ! おらおら、良い声で鳴いてみせな!」
「あっ! あっ……あっ……んんぅ……ひぐぅ!」
「おらっ! リング上でアクメ顔をさらせ! いっちまえ!」
 チョコポッキーのエラの張った極太亀頭が気恵くんの膣奥をこすりまくる。
「あああああっ! だめだめだめだめっ! いっちゃうっ! このままだとホントにいかされちゃうぅっ!」
「いいぜえ、ファンのみんな、チンポを擦りながら配信を見てるんだ。プロならしっかりイかせてみせろや」
 腰をたたきつけながらチョコポッキーがせせら笑う。
 時折深く突き入れ、気恵くんを絶頂に追い込んでいく。
「ああっ! 奥っ! 奥にズンって……っ! こんな……こんなの……っ! あああああっ! ゆういちのじゃないのにぃいいい!」
 子宮を生亀頭で突き崩され、気恵くんの声が切迫する。
「おらおらっ! イけよ、気恵! 中学生がガチアクメっても、この国ではイイコトなんだよ! 彼氏以外のチンポでイクのも、むしろ、ステキなこと、らしいぜえ?」
 じゅっぽじゅっぽペニスを出し入れしながらチョコポッキーが言う。
「ああああ! うそぉ……イッていいの? ほんとに? おほおおおおっ!」
 気恵くんの声が裏返る。
 ピストンがさらに激しくなる。
「やっあああああああっ!? いくっ! いっちゃうううううっ!」
 気恵くんが絶頂に達する。
 JC2のイキ顔だ。
「ああああううっ……ううっ……ひっぃ……ぅう……」
 ビクンビクン、と痙攣する。
「へへへ、イッちまったなあ、とうとう。ビデオのタイトルは、完堕ち!レディリンクスって、ところかな?」
 勝ち誇った表情でチョコポッキーが笑う。
「じゃあ、どんどんやらせてもらうぜ」
 もはや、リング上は本格的なAV撮影現場になっていた。
 主演女優はレディリンクスこと気恵くんだ。
 チョコポッキーが正上位で気恵くんを追い立てていく。ピストン運動にともなって、小ぶりなお椀型の乳房が揺れる。
 観客は興味津々で撮影を見守っている。
 ロリーナ王国ではAVも芸術作品として鑑賞される。
 この国では性犯罪がほとんど起きない。強姦などをする必要がないからだ。
 一定のルールさえ守れば、誰もがお互いを性交の相手として受け入れる。
 そういう倫理観を持つロリーナ人はリング上で気恵くんが犯されていても、それも芸術的な表現として受け入れてしまう。
「いくうううううっ! 子宮がぁああっ! ビリビリするのぉおおっ!」
「おらああっ! 日本だったら犯罪確定のぉ、中二のおまんこに、今日一発目の中出しだぜぇっ!」
 ずちゅ! るちゅ!
「ああああああ! いちばん、奥ぅ!」
 自慢の長マラで気恵くんの子宮を貫くチョコポッキー。
「ふあああ! いくっ! いっちゃうううううっ!」
 ひと突きでいきなり二度目のアクメに達してしまう気恵くん。
「はは、マジで堕ちやがったな。これで日本に戻っても、姦り放題、撮り放題だぜ。宇多方気恵、十四歳、レスラー兼AV女優の爆誕だぜえ!」
「うう……やだぁ……」
「出すぞ出すぞ出すぞぉ! 精虫たっぷりのザー汁を子宮に直接ぶっかけてやるぅ!」
 チョコポッキーが猛烈にピストンする。
「あ、あ、あっ! ほんとにイク! イクイクイクイくぅううううっ!」
 気恵くんが連続アクメに追い込まれる。レイプされているというのに、ここまで感じさせられるのはきっと耐えがたい屈辱だろう。
 だが、場内では異様な雰囲気がながれていた。
 手拍子に足拍子。

 そうか……
 ようやく観客たちは気づき出す。配信の視聴者たちもだ。
 これはプロレスなのだ。
 セックスのようなプロレス。
 プロレスのようなセックス。
 誰しも幼少期に、プロレスごっこのさなかに性的なうずきを感じたことがあるのではないか?
 プロレスの文法は確かに性行為に近しい。
 肉体で肉体を制圧し、苦痛を与えあう。
 それは裏返せば、肉体に肉体を受け入れ、快感を与えあうことだ。
 表裏一体。
 気恵くんはいま、確かにプロレスをしている。 

 一方的に責められっぱなしだった気恵くんが瞬間、逆にマウントをとる。
 ペニスが抜ける。
「なっ!?」
 発射寸前だったチョコポッキーは唖然とする。
 巨根が摩擦を求めてむなしくブラブラする。
「よくもさんざんヤッてくれたわね。ここから反撃よ!」
 気恵くんはチョコポッキーの巨根を握ると、自ら膣に迎え入れる。
 今まで同じ、と言うなかれ。
 今、まさに主格は入れ替わったのだ。
 4の字固めを裏返せば、かけられた方が責める側にかわる。
 気恵くんは、自らの意志でチョコポッキーのチンポを迎え入れ、ナマ膣でシゴきたてている。これは、明らかに気恵くんが責めに転じているということだ。

 

「うおおおっ! 締まる……っ!」
 チョコポッキーは絶叫し、幾度も腰を突き上げる。
「あっ、うっ! 当たるぅ……!」
 気恵くんも喜悦の声をあげる。度重なる対戦で気恵くんの子宮口も開発されている。
 だが、プロレスラーになってからの貴恵くんは、簡単にイカされることはない。ひるまず腰を振り続ける。
 これがセックスのようなプロレスの神髄だ。
 覆面以外は全裸のJCが、リングの上で、AV男優相手に腰を上下させている。
 カメラの数も増えていて、結合部も接写され、全世界にナマ配信中だ。
 プロレスかAVか、もはや判然としない。
 見ようによっては、14歳の少女が衆人環視のもと、AV男優との子作りセックスを披露しているようにも思える。
 でも、これはプロレスだ。
 レスラーがそう信じている限り。
 また、観客がそこにプロレスの魂を感じている限り。
 さらに形勢が逆転する。
 チョコポッキーが体勢を入れ替え、今度は、気恵くんの上にのしかかって、腰をたたきつける。
「ああああっ! だめっ! それ、奥までぇ……!」
 気恵くんの肩がマットに着く。
 すかさず、レフェリーがカウントをとる。
「わーぁああああン」
「あひっ! やぁ! こすれっ……! うくぅ!」
「ツゥウウウウウ……」
 カウントはひどくゆっくりだ。
 気恵くんが必死でブリッジする。
 肩をなんとか上げるが、より深いところまでペニスを受け入れてしまう。
「ああああああっ! また、またイッちゃうううううっ!」
「おれも、出すぜぇっ! 一番奥に、ぶっかけてやる!」 
 ブリッジ状態の気恵くんに、チョコポッキーが怒濤のピストン攻撃。
「っあああああ! やああああああっ!」
「おらあああっ!」
「ははは! どうだ気恵! 負けを認めたか? これで、おまえもAVデビューだ!」
「まけ……てない」
「なんだと?」
「負けてない! わたしはレスラーだ!」
 気恵くんが、チョコポッキーに入れられたまま、身体をひねった。
「リンクス――スパイラル!」
 子宮でペニスをキメながら、高速で身体を回転させる。膣で極める関節技だ。
「わたしの中で、精液、全部だせえええええっ!」
 その回転をペニスで受けるチョコポッキーは、もはや射精をとめられない。
「おっおおおおお! おあああああああっ!」
 どぴゅどぴゅどぴゅっ!
 気恵くんの子宮にAV男優の特濃スペルマをぶちまける。
「おあああ……す、吸い取られる……」
 チョコポッキーの顔がゆがむ。
「だが……よくわかった。レディ・リンクス、やっぱり貴様は真のレスラーだ。AV女優にしようとして、悪かった」
 ふんと鼻を鳴らす気恵くん。
「そんなしおらしいセリフを吐けば許してもらえるとでも? たった、一発ですむと思ってる!? あっまーい!」
 スイッチの入ったレディ・リンクスの攻勢はこれからのようだ。

 

「勝者! レディ・リンクス!」
 レフェリーがレディ・リンクスの右腕を高々と差し上げる。
 立て続けに十発も射精させられたチョコポッキーは文字通り、精根尽きている。
 いっぽう、気恵くんは膣だけではなく、口、アナル、脇まで使ってチョコポッキーを抜きまくり、全身精液まみれになりながらも勝利のポーズを決める。
 観客は総立ちの大熱狂だ。
 レディ・リンクスのアヌスと膣からこぼれた精液が、塊となってふとももを滑り落ちていく。 
 レディ・リンクスの連勝記録がさらに伸びたとともに、全世界のプロレスファンに強烈な印象を残した試合となった。

つづく

おまけ:気恵くんのリングネームについて