らんま1/2 TVシリーズ 総まくり!
らんま1/2 熱闘編

←→

捏造編はこちら(エロパロ嫌いな人は見ないように)

125

シャンプー囚われのキッス
おさわがせ妖怪・猫魔鈴がまたまた登場。今度はシャンプーに呪いをかけて、寺に閉じ込めてしまった! 寺の鐘が108回鳴るまでに乱馬がシャンプーにキスしないと、シャンプーは一生猫の姿のままになってしまうのだ! むむ。考えてみればテレビシリーズのシャンプーエピソードはこれでおしまいか。ミス・ビーチサイドにも出るっちゃあ出るが。原作どおりの展開で特に言うべきことはないな。
126

ボクと駆け落ちして下さい

乱馬を夜な夜な苦しめる悪夢――それは病床にある一人の老人の生き霊が見させた夢だった。若き日の恋人にそっくりな女らんまとデートができれば思い残すことはないという生き霊に、しかたなくつきあってやる女らんまだったが…… アニメが原作ものを超えるケースは叙情性の付加がうまくいった時だよなあ、と思う。
まあ、オチがアレなんでラストはガックリくるとは思うのだが、途中において「泣ける」ものにすることは可能だ。現状も、わりといい感じなのだが、もっと「老いの哀しみ」を感じさせる泣かせの演出があったら、さらによかったと思う。
127

キノコ寺へ行こう

タダでキノコ鍋が食べられると聞いて、キノコ寺に出掛けた天道一家とその周辺の人々。案の定、毒キノコを食べてしまい、乱馬とあかね以外はみんな倒れてしまう。解毒のために山頂の大キノコを取りにいく乱馬とあかねだが、実は彼らも惚れキノコを食べていて、いつしかラブラブモードに! いったいどうなる? アニメオリジナル話だが、設定そのものは原作にもありそうな感じのもの。実際、「一生丸」や「相合い傘伝説」など類似のネタは数多い。だが、アニメオリジナルと原作の決定的な違いはオチにある。「薬などの効果でラブラブに」→「効果が切れる」→「いつものケンカ」では、なんのひねりもない。もはや、それはストーリーではない。
「効果が現われるor切れる」タイミングで、乱馬やあかねが自分の気持ちとどう立ち向かうかがポイントなのだ。それを描かなければ意味がない。
128

必殺! 地獄のゆりかご

乱馬に勝てなくなった玄馬は、ひとりの格闘家として乱馬に闘いをいどむ。それは、自らを超えていこうとする息子への父なりの愛情なのか……? そして、玄馬が放った必殺技・地獄のゆりかごに、乱馬は恐怖の叫びをはなつ。 まあなんというか、原作もののすべてが傑作というわけではなくて、こういう作品もあると。「地獄のゆりかご」は本来小ネタレベルのもので、それで一本お話を作るとなると、どうしてもこういう肩すかしなものになってしまう。「らんま」とはそういう波が大きかった作品だったなあ。
129

青い恐怖にボンジュール

格闘ディナーの達人、あのピコレット・シャルダンがなんと吸血鬼に!? その真偽を確かめるためにシャルダン家にやってきたらんまとあかねだが、ピコレットの度重なる怪しげな行動に疑いがふかまっていく…… 格闘ディナーの話は、原作のなかでも「対決ネタ」としては屈指の出来だったと思っているのだが、このお話はたんにキャラを借りただけの駄作。こういうアニメオリジナルストーリーは「なかったこと認定」したい。
130

織姫は流れ星に乗って

もうすぐ七夕。乱馬と星を見ていたあかねは織女星が落下するのを目撃する。なんと織姫がおりてきたのだ! しかも織姫はあかね同様 不器用で失敗ばかり。そんな時、牛を連れた若者が道場破りにやってきた……! 「らんま」は「うる星」ではないということを再認識させる話。「うる星」的な話を「らんま」の世界で成り立たせるためにどういう手法を使ったか? 正直いって、最低の処理方法だったと思う。同じプロットで、あのオチを使わず、「らんま」の世界に填める方法は絶対にあったはずだ。
131

一つ召しませ恋の桜餅

運命の相手が食べれば桜の花びらの印が額に出るという不思議な桜餅。あかねが作ったその桜餅を食べた良牙の額になんと印があらわれた! あかねは良牙と結ばれる運命なのか? 乱馬はどうする!? 原作のなかでも、わりとあかねの乱馬へのラブ度の高いエピソード。乱馬と自分の相性を知ろうとするのはあかねらしくないような気もするが、それもまた可愛い。それにしても、原作の良エピソードはほんとうにうまい。桜の花びらとPちゃんの***(自主規制)を引っかけるとは……
132

できた! 八宝大カビン

長い梅雨ですべてが湿気ってしまい、八宝大華輪も不発状態に! ここぞとばかりに八宝斉に仕返しをする乱馬だが、八宝斉は恐るべき新必殺技を開発しつつあった……! ちゅーか、この技はたしかにキツい。カビってのが、さまざまな疾患の原因になるということはこの時代はまだあまり知られていなかったのかもしれないが、たぶん、いまなら脚本段階でチェック入ってボツるんではないかと思う。(AIDSが発症すると、体内のカビの繁殖を抑えられなくて死んでしまったりするのだ……)
133

九能兄弟スキャンダルの嵐

今日も今日とて不毛な九能家の兄妹ゲンカ! 女らんまの恥ずかしい写真をめぐって学内を巻き込んでの大騒動に! エスカレートするスキャンダル写真ばらまき合戦の決着やいかに……!? 原作ネタではあるが、作画がちょっとヘボすぎ。
134

黄金の茶器、五重塔の決戦

格闘茶道の煎太郎と茶月の縁談に暗雲が……! 婚礼の儀式に必要な黄金の茶釜を盗むとの予告状が舞い込んだのだ! 乱馬とあかね、なびきは茶釜の護衛に協力することになるのだが、はたして予告状の犯人・常乙女を捕らえることができるのだろうか!? 引っ張りに引っ張った格闘茶道もようやく終結。茶月はシリーズ最高の美女かも? この話にあっては、乱馬たちレギュラー陣はまったくの添え物で、居合わせる必然性はまったくなし。面白いのはなびきが最後に予告状の謎解きをするところ。これって、名探偵コナンの先取り?
135

五寸釘光、ひと夏の恋

お盆の夜、天道家にやってきたのは幽霊少女こがねちゃん。そのこがねちゃんに五寸釘が惚れてしまった! こがねちゃんを幽霊とは知らない五寸釘は一人もりあがっていくが、はたして恋の行方は……? らんまのお話というのは、わりと声優さんの芝居の力に頼っている部分が散見され、かすみ(井上喜久子)や佐助(千葉繁)、良牙(山寺宏一)の芝居でごまかした話数がまま見られるが、この話のばあいは五寸釘(二又一成)の芝居がすべてといった感じ。
136

愛の格闘チアガール 前編

出場したバレーボールの試合で、あかねは、敵チームのチアリーダー・根性マリ子の格闘チアリーディングに敗れてしまう! その仇討ちに立ちあがった乱馬だが、なぜか九能をめぐって格闘チアリーディング勝負をすることに! あかねのために戦う乱馬、というモチーフは原作の重要なエピソードでよく使われているのだが、このお話の場合、相手が女の子というのがストーリーとしての弱みになってしまっている。つまり、相手が男であれば、あかねをめぐる三角関係というところでストーリーが盛りあがるのだが、相手が女の子で、九能をめぐる三角関係となるとそうもいかない。(下に続く)
137

愛の格闘チアガール 後編

マリ子に勝つためには九能を愛し励まさなければならないのだが、らんまにそんなことができるはずもなく、勝負はマリ子の圧倒的有利! そんなとき、九能の対戦相手として謎の剣士があらわれる! らんまはその剣士を応援することにするのだが……!? それをどう解決するかがストーリーテリングの妙というところだが、さすが高橋留美子と唸らされるのが、後編の試合シーンで九能の対戦相手を登場させ、勝負のルールをあっさりと変えてしまったところ。しかも、本来のモチーフ(あかねのために戦う)にもかなっており、まさに妙手である。こういうのを力業というのだなあ。
138

決定! ミス・ビーチサイド

夏、海へ遊びに行った天道家だが、なぜかそこに右京やシャンプーに小太刀までも! 乱馬をめぐって争う女たちは、なぜかミス・コンテストで勝負をつけることに! あかねと女らんまも加わって、はちゃめちゃのコンテストがいま始まる! テレビ版らんまでスタッフから最もリスペクトされたキャラはかすみであるというのはわりと知られた話であるが(ホントか?)、そういった事情が色濃く出たお話だと思われる。原作ではほとんど出番がないかすみさんがやたらと持ちあげられるのがアニメ版の特徴なのである。
139

爆裂! ハイパーツヅミ

九能家に代々伝わるツヅミには、凄まじい破壊力が秘められていた! とりつかれたようにツヅミを打って学校を破壊しまくる九能! それに対抗できるハイパー琵琶を校長が手にしたとき、さらなる大混乱が! この期におよんで九能家財宝ネタかよ、という感じだが、徹頭徹尾ドタバタかつ九能家の内紛なので、乱馬やあかねが好きだという人にはまったく楽しめないだろう。
140

忍びの犬は白と黒

旅の途上で良牙は、忍びの里から逃げ出した忍犬と出逢う。その犬・シロクロは、良牙が書いたあかねへのラブレターを天道家に届ける! シロクロは良牙にとっての愛のキューピッドなのだろうか!? そして、あかねの返答は? 原作ではシロクロは最初から良牙の家の飼犬なのだが、忍犬というのはおもしろいのでよいと思う。けれど、オチがなあ……。あかねの返答の「そういうことなので」は笑ったけど、あそこで手紙を読みあげるのは良牙のキャラじゃない。あと、シロクロ出すんなら「良い子」も出してくれい!とわめいたのはうづき一人ではあるまい。
141

天道家・龍神伝説

嵐が近づくなか、乱馬とあかねが水たまりで見つけた不思議な魚。自然観察の宿題のためにそれを持ち帰る乱馬だが、カエル仙人がその魚を狙って近づいてくる。なんと、その魚は食べると不老不死になるという龍の子供だったのだ……! カエル仙人が再登場するのだが、なんともピントのボケた話。どこを楽しんだらいいのかわからない。しいていえば、自然観察の宿題にこだわる乱馬か?
142

乱馬、ミーツ・マザー

なんと、乱馬の母親・のどかが天道家にやってくることに! しかし、なぜか玄馬は乱馬を母に会わせようとしない。実は玄馬は、乱馬を男らしく育てられなかった時には潔く乱馬ともども切腹するという約束をしていたのだった! 乱馬の変身体質がばれたら大変だ! ついにラス前である。原作的にはまだまだ先があって、アニメがフォローしていないのは残念だが、しかし、この最終回シリーズはさすがに気合いの入った素晴らしい出来。あかねの母の追憶シーンは美しいし、後半のドタバタもアニメ版らんまの集大成といえるおもしろさだ。乱馬の母親の声が池田昌子というのも、ツボをおさえた完璧なキャスティング。
143

いつの日か、きっと…

乱馬に会えず意気消沈するのどかをあかねは放っておけず、なんとか乱馬と会わせようとする。だが、切腹を怖れる玄馬の妨害で、なかなかうまくいかない。はたして乱馬は親子の名乗りをあげることができるのだろうか!? 作画的には142話より落ちる気がするが、やはりよい出来。ストーリー的にはぜんぜん最終回っぽくないのに、終わりを感じさせるのは、スタッフ・キャストの意気込みが画面を通じて伝わってくるからだろう。あっさりとした味付けの「再見」のシーンも心に残る。まさに有終の美を飾ったといえる。  蛇足

<<