「へぁ? ……サ、サイトぉ!?」
ルイズは素っ頓狂な声をあげる。
「コルベール先生のところに資料届けてきたけど……まだそこにいたのか」
自習室の奥にいるルイズの姿までは見えていないらしい。
――見えていたらたいへんだ。
「え? ああ! そう! 別の調べ物が……」
ルイズは机の上に腹ばいになったまま、じたばたする。おしりを振りたくるが、マリコルヌはルイズの腰を押さえたまま――抜きさえしない。
(はなして……っ!)
(だめだよ、ルイズ、いま、ぼくイキかけてたんだから)
(マリコルヌ、あんたバカなの!?)
「――ルイズ? 誰かと話してるのか? 廊下まで大きな声が聞こえてたけど」
「な、な、なんでもないわ! ちょっと発声練習してただけ」
ルイズは腹ばいになったまま、顔だけ机の陰から出して、とりつくろう。
「ふうん……なんでまた発声練習を?」
歩み寄ってくる。
「サ、サイト! ちょ、ちょ、ちょっと、待って!――待ちなさい!」
ルイズは近づいてくるサイトを必死の目力で押しとどめる。
「? なんだよ?」
「そ、その、頼まれて欲しいの――あっ!」
マリコルヌが腰の動きを再開する。
(ば、ばか、ばか! なんで動くのよぉ……)
(だって、こういうのドキドキするじゃないか。ルイズのおまんこ、キュッキュ締めてくるし)
(好きで締めてるわけじゃ……やん、やん、やああん)
甘い吐息が漏れてしまう。
「ん? どうした、ルイズ、なんだか苦しそうだけど?」
サイトが首をひねる。
「な……なんでもないの。それより、サイト、お願いぃ」
「ん? なんだ?」
「――くふっ、あふっ……コルベール先生のところに資料を……」
「だから、渡してきたって言ったろ?」
「じゃなくて……はひぃ……べ、べつの資料を……持って行って……」
顔を真っ赤にしてあえぐルイズ。何とか言葉をつむぐが、言っていることは支離滅裂だ。
「べつの資料って? いま持って行ったので全部だろ?」
「ぜんぶ……だけど、全部じゃないの……!」
「さっき、別の調べ物っていってたな。そっちの奥に資料があるなら、取りにいこうか?」
言いつつ、ルイズの方に向かって――部屋の奥に進むサイト。
「だめえっ! おく、だめっ!」
マリコルヌのペニスに子宮口をツンツンされて、ルイズが思わず声を裏返らせる。
「え、奥に行っちゃだめなのか?」
足を止めるサイト。
(ルイズのおまんこの奥――子宮口がぼくのチンポをチュウチュウ吸ってくるよ……)
執拗に奥をほじってくるマリコルヌ。
「お……おく……奥、いいのおぉ……」
目を裏返らせ、身体を震わせるルイズ。
「は? 奥に行ってもいいのか? どうしたんだ、ルイズ、変顔あそびか?」
サイトはまだルイズのイキ顔を見たことがないので、それが表情を変えて遊んでいるように思えたらしい。
「よせよ、似合わないぜ? アホみたいな顔になってるぞ?」
「あ……アホじゃないもん……ばかぁ……」
気持ちよさに泣きそうになりながらもルイズは、なんとか表情をたてなおす。
(ルイズの子宮に――入れちゃうね? 初セックスの時、そうしたみたいに――)
(だ、だめよ、すぐそこにサイトがいるのに……っ!)
(いいよ、ばれたって。ぼくは刹那の快楽にすべてを賭ける男なのさ!)
(キリッとした顔で言わないで……!)
ぐいいいっ!
マリコルヌのペニスがルイズの身体の一番奥に侵入してくる。
(あ……ああ……はいってくるぅ……サイトがいるのにぃ……あ、あかちゃんの部屋が……)
「ルイズ? どうしたんだ? なんか変だぞ? どこか、痛いのか?」
心配したのか、サイトが近寄ってくる。あと数歩で、机の陰に隠れたルイズの姿が見られてしまう。
バックからルイズを犯しているマリコルヌの姿も――
(見られちゃう……ばれちゃう……サイト以外の男の子とセックスしてることが……ぁあああああ!)
恐怖よりも背徳の快感が全身を貫く。
(ごめんなさい、サイトぉ……わたし、サイトのこと愛してるけど……大好きで、大好きで、あなたのことを思うと泣きそうになるくらいだけど――)
でも。
(マリコルヌのオチンチン、きもちいぃよおッ!)
(あああ、ルイズのまんこが、吸い付いて、うねって、たまらないいいいいっ!)
マリコルヌがルイズの胎内の奥深くに性器を埋めて、痙攣する。
(出るっ! 出るぅうううううっ!!!)
びゅばっ!
ルイズの子宮に亀頭をこじ入れて、マリコルヌが激しく射精する。精虫たっぷりの濃厚ミルクがルイズの子宮壁に直がけされる。
胎内を熱いしぶきで満たされたその瞬間、ルイズも限界を超える。
「いくッ! いくうッ! サイトに見られてるのにぃいいい……おまんこイッちゃってりゅううううううううううっ!」
爆発――
ルイズの意識が白熱する。炸裂する。粉々に飛び散る。
エクスプロージョン。
ルイズの魔法も暴発していた。
「コルベール先生、すみませんでした」
深々と頭を下げたのはサイトだ。あちこちに絆創膏やら、包帯を巻いている。
「自習室をメチャクチャにしてしまって……ルイズ、おまえもあやまれ」
「ご……ごめんなさい……」
制服のあちこちに焼け焦げをつくったルイズが小さくなる。
「自習室で……虚無の魔法の調べ物をしていて……失敗を……」
自習室で思わず魔法を使ってしまい、部屋を半壊させてしまったのだ。衝撃で吹き飛ばされたサイトがわずかの時間とはいえ失神するほど、強力な爆発だった。大けがをしなかったのが奇跡だ。
「そういえば、ルイズ、変な声をだしたり、変顔したりしてたな。あれも虚無の魔法の練習か何かだったのか?」
「……ま、まあ、そんなトコ」
笑ってごまかすルイズである。まさか、本気のアクメ声、アクメ顔をさらしていたとはいえない。
「まあ、部屋のことはよいのですが、きみたちにもしものことがあっては大変です。これからは気をつけるように――」
コルベールは深くは追及しなかった。
「それよりも、巻き添えになったというマリコルヌくんのほうが心配ですね」
深刻そうに腕組みをするコルベール。
「身体のほうのケガはたいしたことがなかったのですが、頭の打ちどころが悪かったらしく、今日一日の記憶がまるでないそうなのですよ……」
ルイズはマリコルヌの容態を、複雑な表情で聞いた。
申し訳ないような――ほっとしたような――
それにしてもはやいところ、お風呂に入りたい、と思った。
スカートに隠れた内股には、マリコルヌが放った精液が、いまだ半固形の状態でこびりついているのだから――
数日後――
水龍騎士団の某隊員が前回の遠征で使った隊旗の虫干しをしようとしたところ――何かがポロポロ落ちてきた。
「あれ、なんだ、これ?」
それはいくつかの記録水晶だった。どうやら前回の遠征で記録された映像がおさまっているようだ。
「なんだぁ? ま、どうせ、たいした記録じゃないだろうな。なにしろ、あの遠征、一晩目から泥酔して、何も覚えてないしな……暇つぶしに見てみるか……」
ルイズの受難は終わらない?