「なっ、なんやのん?」
意識を取りもどした葵は自分のまわりが剥き出しのペニスで囲まれていることに気づいた。
警備隊長を含めて三人の男が葵に性器を突きつけて立っている。
「おっ、葵ちゃん、気づいたか? いやなに、これから葵ちゃんの穴の味比べをしようと思ってね。ちなみに、葵ちゃん、フェラしたことあるのかなー?」
「なっ、なんで答えなあかんのん!」
葵の顔が熱くなる。
「いやなにね? 情報によるとB.A.B.E.L..じゃあ特務エスパーには主任って肩書きの指揮官がいて、担当するエスパーにいろいろ特訓をするらしいって聞いてさ? 特に、ESPレイパーズだっけ? そういう悪いやつらと戦うために、チンポに慣れ親しむようにしてるって話だからさー」
(なっ、なんでそんなことまで、こいつら……!?)
皆本との特訓は、B.A.B.E.L..内部でもごく限られた者しか知らない。ぶっちゃけ、蕾見と皆本だけだ。賢木にすら知られないよう、その情報については蕾の複合能力使ってシールドしているくらいだ。
(って言うことは、薫か紫穂が……?)
口を割らされたのだろうか。ということは、すでに二人も葵同様、あるいはそれ以上絶望的な状態にあるのではないか。
「ね、どうなのかなー? 掲示板のみんなが賭け始めちゃってさ。うP主としては正解を出さないといけないわけさー」
警備隊長がペニスを葵の顔にぺちぺちと当てる。
「そんなんゆうて、ウチになんの得があるんや」
大人の牡の器官の固さを頬に感じながら、葵は強がった。
「ほっ、さすが関西人。何でも損得勘定するとはなー。そうだな、フェラしてくれたら、おしりとオメコは勘弁してあげようかなー? 葵ちゃん、処女でしょ? 処女膜、まんなかに穴あいてたけど、チンポは入れられてないっぽかったしさー。ウンチ穴も新鮮な感覚だったみたいだしー」
「う……」
うそや、と言いかけて葵は声を飲む。特訓の主旨を思い出したのだ。ESPレイパーズにとらえられたとき、手や口を使って相手を射精させ、それ以上の陵辱を防ぐ。そのために皆本相手に練習したのではなかったか。
もちろん、相手に約束を守る気はないだろう。それくらいは葵にもわかる。だが、ここで葵が男たちを口で満足させることができれば――射精させて油断を誘うことができれば、チャンスはやってくるかもしれない。それに、ここで時間を稼げば、薫や紫穂によるサポートも期待できる。考えてみれば、あの二人がそう簡単に敵に屈服するはずがない。
(皆本はん……薫、紫穂、ウチ、がんばるッ!)
覚悟をきめると、葵は警備隊長の顔を見上げた。
「のったで、その話。ウチのフェラテク、なめとったら泣きみるで」
「ほほお、じゃあ、経験アリってことか。楽しみだなー、10歳児のフェラテク。wktk〜」
目の前に突き出された警備隊長のペニス。太くて反り返っている。
(皆本はんのオチンチンはもっと綺麗で、変な匂いとかせえへんかったのに……)
すさまじい匂いがツンとくる。
「はっはっ、ここ数日泊まり勤務で、今日も深夜まで残業だから。もちろんシャワーなんて浴びてらんないしなー」
えずきそうな悪臭だ。くらくらする。
「くさい? だろーね。でも、葵ちゃん、これが牡の匂いってもんだよ? 君のお相手がどんな清潔クンかしらねーけど、ま、これからがほんとのお勉強ってことでー」
警備隊長は葵のあごをもちあげ、ペニスと正対させる。
「むりくりくわえさせてもいーけど、約束だからー。葵ちゃん、自慢のフェラテクとやら、みせてちょーだい」
葵は早くも後悔しながら、それでも自らを奮い立たせて、男のペニスを睨みつける。
(こんなん……ただの肉の棒や。たいしたことあれへん……たいしたこと……)
あーん、と口をあけ、自分からその物体を――くわえた。
苦い。
そして、くさくて、しょっぱい。
汗と垢と、おそらくはカウパーと、いろいろなものが混ざって蒸れた、最低のカクテルだ。
「うぐっ」
反射的に吐き出しそうになる。それをなんとかこらえる。
「なーんだ、それー。ただくわえただけ?」
(うるさいな、これからするとこや!)
紫穂がやっていたことを思いだそうとする。実は、葵は皆本のペニスは触るだけで精一杯で、くわえるところまでいかなかったのだ。
(紫穂は、舌をからめるように使うとか、ゆうとった……)
そのとおり、やってみる。だが、ペニスが太すぎて、思うようにできない。それでも、懸命に舌を使う。
「うわ、不器用……全然気持ちよくないけどー?」
警備隊長が醒めた口調で言い、部下二人に目配せする。男たちは葵の尻をがっちり押さえ、前と後ろの穴に照準をあわせる。
「ふぁぷっ、な、なにするん! 約束ちゃうやん!」
「もっと一生懸命にしなよ、葵ちゃん。フェラ得意なんだろー? アクセス数が伸びないとおれたちのボーナスに影響するんだよ。ぬるい真似してたら、問答無用で二穴責めすっから」
モノを見るような視線をサングラスごしにさえ感じる。葵はぞくっとした――こいつらウチのこと人間って思うてへん――そう感じた。
今まで以上の危機感を持って、葵はペニスをしゃぶりあげる。
必死で舌を使い、紫穂がやっていたように陰嚢も舐めた。手が自由に使えれば、手コキだってしたろう。
「お、調子出てきたな? そうそう、もっとペロペロして、尿道口とかも舐めちゃってー」
言われとおり、鈴口に舌先をこじ入れるようにして、ナメナメする。
「もっとだ。竿を舌から上に――先っぽをくわえて……いいよいいよー」
警備隊長もよくなってきたらしく、葵の口の中にペニスを突き入れて、腰を使いはじめる。
「んぅっ! んんっ! んぷぅっ!」
「あー、がまんしてがまんして、葵ちゃん、舌使いつづけてねー。たまに喉奥突くけど、ごめんしてねー」
葵の顔を両手ではさみ、イラマチオに移行する。
苦しい、痛い、怖い――その感覚が葵のESP波の活性度を高める。結果、それが呼び覚ますものは――
(あかん……っ! めっちゃ、気持ちええ!)
喉を突かれて、吐きそうなのに、それが快感になってしまう。
「んふー! んふふーっ!」
鼻息が荒くなり、愛液がまたあふれ出す。膝が笑って、足指がつりそうに――
「葵ちゃん、喉マンコ、じゃねえ、喉オメコ、そんなに気持ちいーのー? イキそうな顔してるけど?」
「ふふーっ! ふぷーっ!」
答えられない。ただ、舌だけをばかみたいに動かしている。口の中を行ったり来たりするペニスを少しでもからめとろうと、懸命に動かしている。
「葵ちゃんって、感じやすいんだな−。全身性感帯ってやつ?」
警備隊長が葵の顔をはさんでいた手をうごかして、耳の穴をくりりっ、と。
「――っ!」
その瞬間に、葵のリミッターが吹き飛び、涙があふれだす。嫌悪でも苦痛でもない、快感の涙が。
「すげー、今イッたよね。イッてたよね。イラマチオしながら、耳でイク小学生って、貴重ー!」
(あれ……ウチなにしてのやろ?)
真っ白になりつつ、葵はふと思う。
(せや、薫と紫穂と、皆本はんとで、任務や。なんやったっけ……なにするんやったっけ……)
速度を上げて抜き差しされる肉棒をしゃぶり続けながら、葵は必死で思い出そうとする。
(あかん、舌しんどい、しびれてきた……任務や……これが任務やったっけ? なんでウチこんなことしてるん? ここどこなん? みんな、どこ?)
「おっ、おっ、おっ、葵ちゃん、いいよいいよー! これ出そうだよ、すげーな、おれ10歳児の口に出すわー! ほおっ!」
喉をガンガン突かれる。苦痛、嘔吐感、それが一瞬のタイムラグをおいて快感に変わる。
「んんんんんっ! ふぅぅぅんっ! んーっ! んーっ! んーっ!」
「おっ、出る! おっ、出る! おっ、おっ、おっ!」
喉の奥で何かが弾ける。違和感、それを排斥しようという反射行動、ESP波発動、快感――巨大な快感。
(これっ! これやっ! これが――任務?)
「んおっ! んんんんんんんっ!」
葵は口内射精されながら達していた。
「おっと、ぶっかけぶっかけ――撮れよー」
警備隊長はペニスを葵の口から引き抜き、まだ続いている射精を葵の眼前に移動させた。
葵のメガネにびしゃびしゃと、精液がかかる。
「やっぱ、メガネ射でキメてあげないとねー」