「あふぅ……はふぅ……」
嵐のような快感の余韻がまだ薫の意識を混濁させていた。
ネットから寄せられる過激なリクエストが実施され、薫は幾たびかの絶頂を迎えさせられていた。
薫の両脚はだらしなく広がり、おしりの下には愛液の池ができていた。
「さて、そろそろ次のリクエストに移りましょうか」
広報担当者の声で薫は男たちが裸になっているのに気づいた。顔を隠すサングラスだけはしっかり残しているが、それ以外は何も着けていない。股間からは大人の性器がだらりとたれ下がり、醜悪なことこの上ない。
「さて、みなさんに質問です。薫さんのどこに精子を出したいですか?」
>>まんこ
>>膣出しでしょう常考
>>アナルがいいよ
>>ほらよ )*(
>>お前のじゃねえ、薫ちゃんのだ
>>拙者はお口がいいと思いまする
>>乳。
>>小学生女児の胸はヤバい。むしろ無乳で。
「いやはや議論百出、なかなか結論が出ませんな」
広報担当者は苦笑いだ。
「仕方ない。薫さん、あなたに決めさせてあげますよ」
いかにも優しげに、薫に運命の決定をゆだねた。いずれにせよ、陵辱し尽くすつもりであることを隠しもせず。
「<最初>は、どこがいいですか?」
薫は目の前に突きつけられた何本ものペニスに言葉を失った。薫のエロ知識は雑誌やビデオ、ネット経由のものがほとんどだ。実地の知識は皆本とのトレーニングだけ。自分では十分に「ベテラン」のつもりだったが、身体も心も硬直してしまう。
「え、あの……その……」
ムリヤリされるのなら、それを受け入れてしまえるくらい、今の薫の身体は性的にゆだっている。だが、自分で決める、となるとどうしたらいいのかわからない。
「アナルはどうですか?」
「おしりはダメ!」
反射的に答えてしまう。そこは皆本と結ばれた場所だ。薫にとって最重要攻略ポイント――弱点だという自覚もある。こんな状態で、もしもそこを責められたら、狂ってしまう。
「ほほう……まあ、いいでしょう」
面白そうにサングラスの下で目を細める広報担当者。
「あそこ……は……皆本のためにとっておかなきゃ……」
薫はつぶやく。皆本との約束――それは――
「く、くち、かな」
「じゃあ、おれだな」
肌の浅黒い中年男が進み出て、薫の口元に巨根を突きつける。すさまじい太さと形だ。
(な、なに、これ……皆本のと……ちがう)
どちらかというと包皮のあまりがちな皆本のものとはちがい、その中年男のペニスは筋が走り、亀頭の形からして戦闘的だった。
「や、やっぱ、やめ。む、胸で」
「ふぉっふぉ、ワタシということですかな」
進み出たのは腹の突き出た男だ。
(これもすご……っ)
その男のペニスはさらに太く、そりかえっていた。
「無乳ズリを所望とは、なかなかよい趣味ですぞ」
薫の制服の胸元に手をのばす。
「な、なに?」
「なにって、おっぱいを露出させないと、無乳ズリができないですぞ」
「やっ、胸は恥ずかしい」
何を今更という感じだが、薫の羞恥心が呼び覚まされる。胸元のリボンを解かれかかったところで、薫は拒否をする。
「残るは、おまんこだけですが?」
広報担当者がニヤニヤしながら訊いてくる。
この男の股間からも長いペニスが生えだしていて、薫の性器を狙っている。
(皆本……男は大きさじゃなからな!)
ふと、薫はそんなふうに思ってみる。こんなシチュエーションでなければ、男のお宝を見比べるなんて、薫的には、どストライクなイベントなのだが……
「どうしますか?」
「どうする?」
「どうですかな?」
三本のペニスが薫を求めてゆらめく。
薫の頭がぼうっとしてくる。
顔にペニスを押しつけられ、いつの間にかはだけられた胸に男根をこすりつけられ、濡れたワレメに亀頭を押し当てられて――
「早く決めてくださいよ」
「ほら、くわえちまいなよ」
「乳首がピンピンになってますぞ」
(だめだ、無意識に超能力を使おうとしてる……頭がしびれて……あ……みなもと……あたし……どうしたら、いい?)
皆本の悲しげな表情が脳裏にうかぶ。うつむいて、コートの襟を立てて、歩いている。ひとり。ほんとうだったら、その隣をいつも自分が歩いて――浮かんで――いて、葵や紫穂もいて、わいわい言いながら家に帰って、そして、温かい皆本の手料理を、みんなで――
ぽろっ
薫の目に涙が浮かぶ。
なのにあたしはこんなところでこんなオヤジたちにいじくられて気持ちよくなって――
バージンを失うんだ。
「入れちゃいましょうか」
「くわえさせんぞ、おらっ」
「乳首ちくび」
三本のペニスがさらに迫ってくる。失うなら、せめて、自分の意志で。
「……こに、して」
「はい?」
「おまんこに、して」
一番大事なものだから、失うときは、自分で決める。
「ははは、明石薫ちゃんは処女まんこをわたしに捧げてくださるそうです。光栄ですな」
広報担当者は歯を剥き出して笑った。
「じゃ、気が変わらないうちに、いただきます」
薫の性器を指で広げ膣口をさらけ出させる。よくカメラに映るように。
「処女膜見えてますよね? これから特務エスパー明石薫ちゃん10歳の初体験ですよ? 見逃さないでくださいね」
亀頭をあてがう。薫がずりあがろうとするのを他の男たちが押さえつける。
「う……く……」
入ってくる。その痛みは想像していたものとは質が異なっていた。肉体的な痛みというよりは心の痛みだった。大切なものを踏みにじられ、征服されてしまう、その感覚。
「ほぅら……入っていきますよ? 処女膜をブチッていきますよ? いいですね?」
くひひひ、笑いながら、広報担当者は薫の中に肉棒をねじりこんでいく……