うたかたの天使たち 第二話 美耶子編


◇「浣腸してあげる」を選択

「じゃあ、浣腸するぞっ」

 おれは高らかに宣言した。高らかに宣言すべきことかどうかはイマイチ自信がないが、「でへっ、でへへっ、こっ、これからっ、カンチョー、しちゃうよ……でへへっ、でへっ」と言いながらするよりはきっとマシだろうと思う。

 おれはイチヂクを美耶子のおしりの穴に近づけた。

 ちょっとしたボケで、イチヂクをマンコちゃんのほうにチュルッと入れたらどーなるだろうか。

 その選択肢は――ないな。作者が気づかなかったんだな、きっと。

 さらに選択肢を増やしたりなんかしたら、作者の睡眠時間がまた減ってしまうことが明白なので、いやがらせにやってやろうか、とも思ったが、おれも忙しい身なのでやめておくことにした。

 最短距離で、おしりの穴にイチヂクを押し当てる。

「んくっ」

 美耶子が反応した。

 おしりの穴にイチヂクの先端が当たったのを感じたのだ。痛いのか。

 ぐいっ、と押す。くちばしの部分が美耶子の肛門のなかに消えていく。なかなかエロティックな眺めだ

 奥まで挿し入れる。ちゃんと入れないと逆流してしまうからだ。

「う……ゆういちぃ、まだあ?」

 美耶子が聞いてくる。あいかわらずタメ口だなあ。

「まだだ。これから薬を入れるからな」

 イチヂクの腹の部分を指で圧す。黄金色の液体が、美耶子の体内に注入される。

「は……あ……ああ……」

 美耶子が息を吐いている。

「つめたい……よお……」

「がまんしろ」

 すべてを注入した。イチヂクを抜き、薬液が出ないように、ティッシュでおしりの穴をおさえてやる。

 ぐるぐるとお腹が鳴りはじめた。

「トイレ……トイレに行くう」

「まだだって。薬しか出ないぞ」

 浣腸の刺激で腸が動きだし、糞便を出口に運ぶまで、がまんさせなければならない。

「う……くうう……」

 美耶子の目尻に涙がひかっている。痛みと排泄欲にさいなまれているのだろう。

 さらにお腹の音が大きくなる。

「も……もう、だめえ……」

 美耶子が泣き声を出した。

 うーん、まだ早いような気がするが、どうするかな。

 さっさとトイレに連れていく。

 いーや、ガマンしている美耶子の顔をもうしばらく見てやろう。