◇「開いちゃおう」を選択
その部分を指でムニッと開いてみた。
粘膜が露出する。その部分は血の色が透けて見える。
美耶子は一見色黒に見えるが、じつはそうではない。双子の片割れの珠子が、乳を溶かしたような白い肌であるのと似て、かなりの色白なのだ。だが、外でやたらめったら遊ぶのと、外出着と部屋着の区別がなく、平気でヘソ出しルック(古い表現だ)で出かけたりもしてしまうので、陽に灼けているのだ。
だから、お陽さまに当たることのない――ここに日光がのべつ当たるようだとかなり困った子だ――股間などは真っ白で、その分、粘膜の色の赤が目立つのだ。
美耶子のその部分は、ほんとうにマシュマロみたいだった。それもジャム入りの。ふわふわの中に、赤いジェリーがはさまっている。
でも、子供のことだからお手入れも完全とは言いがたく、恥垢もそれなりについている。匂いをかぐとけっこうすごいよ。想像を絶するよ。おれはそんなのを悦ぶ人たちの感性が理解できないな。くんくん。ああ、すごいや。
おれは、その部分を舌でねぶってみた。
えも言われぬ味だ。えぐい、と言えばそうだし、甘いわけではまったくない。でも、この部分にはとくべつな味わいがある。やっぱり、幼くても女の子の部分はスペシャルなのだ。
「なに……してるのぉ、遊一」
さすがに舐められて異常に気づいたか、美耶子が顔をこちらに向けていた。
「なにって、浣腸の下準備だろ。よーく、ここを濡らしておかないと、痛いかもしれないぞ」
「そこ、ちがうと思うんだけど」
「そうかあ?」
おれはペロペロ舌を動かしてやった。
ポツッと浮き出たお豆のような部分に照準を合わせる。やっぱり、ここの反応は確認しておきたいよな。
「ひあっ」
美耶子は声をあげ、おしりを震わせた。肛門がヒクヒク動く。
つまり、括約筋を締めたりゆるめたりしているな、美耶子め。なかなか有望な反応だぞ。
おれは続けざまに舌でクリトリスを刺激してやった。
「やっ、やだあっ、遊一、やめてぇ」
美耶子が逃げようとする。快感を受け入れる心理的な余裕がないのだ。そりゃあそうだろうな。こんなコト今までしたトキないだろうし。それに、いまは美耶子としてはそれどころではないはずだ。
でも、ふだんはおれのことをバカにしまくっている美耶子がうろたえているさまは。けっこう痛快だった。
「だーめ、浣腸してくれって言ったのはそっちだろ?」
「もういいよ、一子おねーちゃんが帰るまでガマンするもん。遊一がさっきやったことも、言いつけるからね」
美耶子はおれを睨みつける。そりゃあまずいな。実質、宇多方家の当主である一子ちゃんにおれの猥褻行為が知られたら――知られてもあの乏しい性知識とおっとりした性格であれば、どうとでもごまかせそうな気もするが――ただ、妹のことになったら一子ちゃんは性格が変わるのだ。ものすごい責任感を持っているから、性的イタズラうんぬんについては理解できなくても、美耶子をいじめた、という一点においておれをぶっとばしかねない。(一子ちゃんは合気道の達人でもあるのだ)
おれは美耶子のヒップを抱えて、逃がさないようにした。こうなったら、絶対に美耶子の治療はこの手で完遂するしかない。
「やだっ、はなしてっ、こらっ、はなせ、遊一! バカ大学生!」
「うるせーっ、お腹が痛いのを治してやろうっていうんだ。おとなしくしろっ」
おれは美耶子を押さえつけた。
さて、どうやって治療するか、だが。