まずはひとつめのあとがきです。

 「MA−YU」はおかげさまで好評をいただき、うづきはじめのだいひょー作みたいな感じになりました。エッチな小説を発表するようになって間のないうづきが、純粋にホームページの企画として書いたはじめての長編(ひとつひとつの話は中編だけど、書いた分量としては長編といえるでしょう)です。

 その後、ホームページ「四月馬鹿」の閉鎖などがあって、あいだがあきましたが、その続きは書きたいと思っていたのです。

 わりと、まゆというキャラクターに愛着もわきましたし、沢青年や弁護士のおっさんにも感情移入しとりました。沢がまゆをおんぶしながら自殺を考えるくだりは、2%くらい事実です。ああいう場所をそういう気分で、女の子は背負ってはいませんでしたが、歩いたことはあります。その程度は、自分を切り出して、外にさらすことをやっています。

 まあ、もともと小説を書くということは、自分を切り売りするのとおんなじことではあるのですが。

 そんなわけで、愛着ある「MA−YU」の続編の第一のエンディングをお届けしました。

 殺伐としていますね。それにやや荒唐無稽です。

 でも、これもひとつの堕ちかたであろうとは思います。つまり、外的要因による強制的な堕落です。ここにおけるまゆは純然たる被害者です。彼女自身はなにも悪くないのに、理不尽にも蹂躙される。

 世の中にはゴロゴロしているエピソードではあります。

 この話はこれで終わりです。そこからはほとんどドラマは生育しません。あるとすれば「彩りの頃」で津雲むつみがやったことがすべてです。(このマンガは「この子だれの子」とかいうカスのようなタイトルに改悪されてテレビドラマになりました)

 あるいは、ドラマともいえないカタストロフ、「性奴隷への道まっしぐら」のどっちかです。

 だから、この話はこれでおしまいなのです。

 次は、べつの可能性があらわれます。そこでもまゆはたんなる被害者なのか、それとも……

「まゆ、それから 第二章B 満たされた毒牙」もあわせてどうぞ。