と、いうことで、続きです。
「いやにゃああっ」
下着を裂かれて恐怖を感じたのか、アシャンティが再び暴れだした。
「動くなっ」
おれはアシャンティの太股をがしっと捉えて固定する。それからじっくりと仔猫のおしりを観察した。
やっぱり構造は人間のとまったく変わらない。ただ、かなりの下つきだ。これはバックスタイルで交尾するのがふつうだからだろう。
予想どおり、陰毛はない。つんつるてんだ。だが、人間よりもはるかに密生している産毛がびろうどのような艶を肌にあたえている。
指でワレメを開いてみる。
外はまっしろ。中は鮮やかなピンクだ。クリトリスはひっこんでいる。指で刺激してやったら、これもぴょこんと顔を出すだろうな。くふふ。膣口はぴたっと閉じている。けっこう感じていたみたいだが、その部分はあまり濡れていない。ふむ。興味深いな。
おれはその部分に指をあてがった。左の中指だ。そこに邪掌の力を集中させる。
「はにゃっ!? なっ、なんにゃあ!?」
「指を入れてみようと思ってな」
「やめるにゃっ! はいらにゃいにゃっ!」
「それはどうかなあ?」
おれは指をアシャンティの中に沈めていった。ゆっくりと指を震動させながら。
熱い少女の内臓の感触。締めつけてくる。これがチンチンだったら一瞬で射精してしまいそうだ。
「あ……あっ、あにゃあっ」
アシャンティは悲鳴じみた声をあげている。痛みだけじゃない。おれの邪掌のパワーを集中させた中指なのだ。
少女の身体に断続的に痙攣が走る。
入り口から少し先に抵抗があった。処女膜だ。おれはその手前で指をとめる。バイブレーションは送り続けている。
「さあ、しゃべるんだ。でないと、このまま処女膜をぶちやぶるぜ」
「ううっ、あっ、ひいいっ、いたいにゃっ、いいいっ」
「おれをなぜ狙った。そして、だれに頼まれた?」
「ひぃっ、いっ、それは……」
アシャンティの声が弱々しくなる。あともうひと押しだ。
「言え。出ないと、やるぞ」
「はうっ、いうにゃ、いうから……」
仔猫が息も絶え絶えにうめく。くっふっふ。おれの勝ちだな。
その時だ。浴室の扉がばいん、と開いた。
「なにやってるですかあっ!」
いきなりの怒声だ。
顔をあげると、戸口に形相をかえたエミィがいた。
その背後ではキースがほとんどヴュルガーを抜きはなつ構えだ。
シータが肩をすくめるのが視界の隅に入った。
次の瞬間には、目前にエミィがいた。別人のように怖い顔。
ばぢぃぃぃん!
ほっぺから脳天に突きあげるような激痛が走り、思わずおれはアシャンティの身体を放していた。
おれの身体の下でしなやかな獣が跳躍した。
「逃げた!」
おれは手を伸ばしたが間に合わない。アシャンティは裸のまま、浴室の窓をすりぬけて――そう表現するしかない――すばやく闇のなかに消えていた。
「このクズめっ!」
キースが罵声をあびせかけてきた。
「ひどいです……信じていたのに……ひどいです」
エミィは拳を震わせて、ぽろぽろと涙をこぼしている。
「ジャリンさんが、こんなひどいことをするひとだったなんてえ……」
「ちょっと、まて」
おれは言った。この状況はなんだ。
おれは浴室で暗殺者の仔猫に襲われたところをかっこよく返り討ちにしたはずだ。敵の正体や目的を訊きだすことにもほとんど成功しかけていた。なのに、今は、素っ裸でエミィに張り飛ばされてコケている。
なんでこうなるんだ!?