偉大なる助平FF もうひとつのエピローグ 〜美琴〜
「真由美ちゃん……」
アクメにうち震えながら崩折れた真由美の醜態を目の当たりにして、美琴は声を失った。
「あーあ、大河原のやつ、失神しちまった。しょうがねえ、おれはおまえの穴を使わせてもらおうとするかな」
後ろから美琴の身体を捕まえている佐々木が笑った。スカートのホックのあたりに手を伸ばす。
「いやっ! やめてえっ!」
美琴は脚を閉じつつ、なんとか佐々木を振りほどこうとしてもがいた。だが、力ではまったくかなわない。
ホックがちぎれ飛んで、スカートがずるりと抜ける。
下着をつけた伸びやかな下半身があらわになる。
「へええっ! おとなしそうな顔して、スケスケレースだぜ!?」
佐々木が嬉しそうに叫ぶ。人垣はさらに大きくなり、美琴をもそのうちに取りこんでしまっている。人々の視線は今度は美琴に集中した。
美琴が着けているのは、大人っぽいデザインのショーツだった。レース地で、うっすら陰毛のありかがわかる。
「離してっ! たすけて、好男くんっ!」
「美琴……」
立ちあがろうとした好男のみぞおちを西田が爪先で蹴りあげる。なにかが潰れたような声を漏らして、好男は突っ伏す。
「参加するんならともかく、邪魔するつもりなら、そのまま見学してろや」
西田は顔をゆがめて笑いつつ、佐々木に捕獲された状態の美琴に向きなおる。
「二年のアイドル、鳥羽美琴ちゃんが、まさかそんなエロいパンツはいて学校に来るとはなあ――てことは処女じゃねえな? まさか、相手はここにいる色事か?」
美琴の顔が引きつり、白い肌に血の気がのぼる。西田はびしゃびしゃと自分の顔を叩いた。
「図星かよ!? こりゃあ、自殺者が出るぜ。清純派の美琴ちゃんが男を知ってるってニュースが広まったらよ」
「こんなこと、もう、やめて――でないと、ただじゃすまないわ」
美琴が震え声を出す。泣き出すまいと勇を鼓しているのが、張り詰めた表情から見て取れる。
だが、佐々木も西田も――柔道部員たちも――人垣を構成する一般の生徒の一部さえ――声を放って笑いだす。
「ただじゃすまない? そりゃあ、こういうことか?」
佐々木が美琴の閉じた股間に強引に指を差しこんでくる。美琴は痛みと嫌悪に声を放ち、足で地面を蹴る。
「やだっ! さわらないで……っ!」
「じゃあ、こっちはどうだ?」
西田が美琴のセーラー服のリボンを解きながら、顔を寄せてくる。
襟をがばっと左右に開き、ボタンを引きちぎって、美琴の上半身を剥いていく。
「いやあっ! だれか……っ! おまわりさんを!」
助けを求める。だが、人垣は動かない。じっと美琴を見ている。
「みんなも美琴ちゃんのストリップに興味があるようだぜ? ほうほう、ブラもアダルトだねえ。高かったろ?」
ショーツと対になっているレースのブラジャーも、むりやりはがしてしまう。
ぷるんと硬そうに震えながら、美琴の乳房があらわになる。
「うひょう、きれいな乳首だ。真由美よりかちょっとグラマーだな?」
西田は美琴の左右の乳首を同時につまんだ。力を入れて乳首をひっぱる。
「いっ! や、やめて……」
「乳首を引っ張られるのと、吸われるのと、どっちがいい?」
「どっちも……いやっ!」
「じゃあ、引きちぎってやる」
西田は酷薄な笑みを浮かべ、ぎゅいっ、と指の間で乳首をつぶすと、引っ張る腕に力をこめた。
佐々木はむろん、逆むきに美琴の身体を引きつける。
美琴の胸が横向きの三角錘に変形する。
「ひいいいっ!」
美琴はたまらず悲鳴をあげる。
「おほおっ、いい声だ。たまらんねえ」
唇を歪めつつ、西田は乳首をつかんだ手をぐるぐる回す。
「ち、ちぎれちゃう……っ!」
「もう一度訊こうかな。美琴ちゃんは、乳首を引っ張られるのと、吸われるの、どっちがいい?」
「すっ、吸って! 吸ってください……っ!」
「なんだ、そうだったの。もっと早く言えばいいのに」
西田は指を離した。ゴムのように伸びていた美琴の胸が、元の形に戻る。だが、乳首はあきらかに長くなっている。
「じゃあ、リクどおり、吸わせてもらうぜぇ」
言うなり、大人の小指の先ほどになった乳首を吸いあげる。
「うあっ……!」
また違う種類の痛みに美琴はうめく。
「じゃあ、おれはこっちかな」
佐々木は美琴の胴に巻きつけた腕を下にずらした。レースの下着の横から指を侵入させる。
「ひっ」
美琴が、デリケートな部分への直接の接触を感知して声をあげる。
どんなに脚を閉じていてもどうしても生じる隙間に、佐々木の指が入り込んでくる。
「やめて……おねが……」
切れ切れの声で美琴は哀願する。もはや、正論でどうこうできる相手ではない。だが、懇願も無駄だということも、美琴は思い知りつつあった。
「なんだ? 奥のほう、湿ってるぜ? もしかして、痛いのが好きなのか?」
「そんなこと……ない……」
佐々木の意地悪な声と指の動きに、美琴は力なく答える。
「どうかな? 乳首の乱暴にいじくられて喜んでいたみたいだからな――こっちも、つままれるのが好きなんじゃねえか?」
指先で美琴の快感の芽をほじくるようにしながら佐々木は低く笑った。
神経の凝集した小さな突起に指による直接的な刺激が与えられると、美琴は悲鳴をあげざるをえない。腰が痙攣的にふるえる。
「いひっ――たああぁっ! や、めてぇっ!」
「おほっ、コリコリしてるぞ? でけえクリだな」
「やあああ……」
びくんびくんと腰を跳ねさせる美琴はもう自力では立っていられない。佐々木と西田に前後から支えられている状態だ。
「へええ、鳥羽のやつ、けっこう敏感じゃないすか」
乳首を舐めていた西田が興味をひかれたように美琴の下半身に目を移す。
「おっ、ぱんちぃ、シミになってますよ、部長。しょんべんもらしたんじゃないすか」
佐々木に報告する。
「おう、さっきぬくいの、指に感じたぜ。しょんべんかどうか、脱がしてみろや」
「やだ! やめて! みないでえっ!」
美琴が泣き声をあげる。
西田が美琴の下着に手をかける。脚をばたつかせるが、身体を佐々木に持ちあげられている格好で、力が入らない。それに、暴れたら暴れたで――漏れてしまう。
美琴のすらりとした脚からショーツが引き抜かれる。
揃えた両膝の間に西田は手をこじ入れ、乱暴に左右に割る。
「くっ、ああああっ!」
抗いきれず、美琴は股間を開かれてしまう。湿って肌にはりついた陰毛も、その下にある肉の亀裂も、今やあらわになってしまった。
「いやあああっ!」
人垣が確実にせばまった。たくさんの視線が、美琴のその部分に突き刺さった。
佐々木と西田、ふたりの男の指が容赦なく美琴のその部分を拡げる。
勃起した肉の突起がくっきりと見えた。さらには二枚の鞘におおわれた薔薇の蕾のような襞のすぼまりも――まる見えだ。
「おほお、おまんこの穴がヒクヒクしてるぞ。しょんべん、がまんしてるのか?」
その部分を覗きこむようにしながら西田が笑う。
「いやっ! いやあっ! 好男くん……助けてぇっ!」
悲鳴をあげる美琴だが、好男はぐったりとしたまま、動けない。美琴が受けている辱めの一部始終を、ガラス玉のような目で見つめている。
「ほら、しょんべんガマンしてるんだろ? 大河原がやってたように、おまえも出しちまえよ。気持ちいいぜ」
西田が指の腹を美琴の尿道口に当てて、揉みこむようにする。美琴は腹筋を収縮させ、腰を小刻みにひくつかせた。
「やっ! やあっ! ああっ!」
ぴゅっ。
こらえきれず、しずくが飛び出す。
「おっ、出た出た」
「くうう……っ」
衆人監視下での失禁をなんとか拒もうとして美琴は歯を食いしばる。目尻に浮かんだ涙の玉が断ち割られるくらい強く目を閉じ、身体に力をこめる。
「がまんのしすぎは身体に毒だぜ」
佐々木が美琴のクリトリスをつまんだ。裏側をこすりあげるようにしながら、ななめ上に引っ張る。
美琴の身体に莫大な量の電流が走り、意識が吹き飛びそうになる。
「うあああっ!?」
わめきながら、反射的に腰を突き出す。
びじょじょじょ――きれいな孤を描いて、勢いよく放尿が始まる。
「すげー、飛んでらぁ。まるで男のしょんべんだな」
西田が美琴の尿をかわしながら、手を叩いて喜んだ。
「ひっ、ひっ……ひくぅっ」
美琴はしゃくりあげながら、それでも放尿をとめられない。涙にうるんだ視界のなかに、ギャラリーたちの顔がおぼろに映る。芸をする動物を見るような、冷笑をふくんだ視線の数々――同級生の見知った顔すらそのなかには含まれている。
「まだ出てるぜ……。よっぽどたまってたんだな、美琴ちゃん」
勢いの弱まらない放出ぶりを眺めつつ、西田が笑う。
「うっ、く……」
美琴はべそをかきながら、それでも奇妙な解放感に包まれていた。放尿そのものは肉体的には気持ちがいいものだ。それに、こんなふうに抱きかかえながらするおしっこというものは、なにかしら懐かしさを感じさせる。よちよち歩きのころ――こんなふうに父親に抱きかかえられながら――
「やっと終わったな。気持ちよかったろ、美琴ちゃん、みんなの前でのおしっこ」
西田が言いながら、しずくがたれている美琴の股間を、サラ金の広告のついたポケットティシュでぬぐう。
「くふぅ……」
力が抜けてしまった美琴は、西田がその部分を拭くのを拒むことができない。むしろ、カサカサとした感触が心地よい。
「なんだよ、ふいてもふいても、ネバネバがなくなんないぜ。美琴ちゃんよお、えらく濡らしてるじゃねえか。ああ?」
西田はティッシュを丸めて捨てると、美琴のその部分を大きく広げた。
奥からわき出してくる粘液を指にとって、ねちょねちょと糸を引かせる。
「真由美とおんなじだな。みんなの前でしょんべんして、感じてやがら。てことは、アレか? おまえも真由美のように、おまんこしてほしいってわけか?」
美琴は、ああ、と思う。やはり、犯されるのだ。
いずれにせよ、ここまで辱められた以上、性交はもはやつけ足しのような気がする。
だが。
男たちは美琴の虚脱した顔をねめつけながら、さらなる悪戯を思いついた子供のように唇をゆがめた。
「いや――どうやら、それだけじゃ足らねえみたいだな。なあ、美琴ちゃん、クソでもひってみるか? もっと感じるかもしんねえぜ」
残酷な笑みを浮かべながら、男たちは美琴の排泄の穴に標的をかえた。
朦朧としていた美琴もさすがにその理不尽さに衝撃を受ける。
「いや……それだけは……いや……っ!」
公開放尿も心をズタズタにした。それでも、まだなんとか正気を保っていられた。だが――往来で大便までさせられるとなると――狂う。もう人間ではいられない。
「おお、やる気まんまんだぜ」
「みたいだな。おい、みんな、手を貸せ」
佐々木は部員に指示を出し、数人がかりで美琴の身体を持ち上げさせた。ちょうど空中でうつぶせになるように固定する。おしりはむろん、まる出しだ。
「やめて――やめてください……」
美琴はささやくように訴えた。暴れようにも、身体に力が入らない。声も、もはや自分のものではないようだ。
西田と佐々木が左右から美琴のおしりの肉をぐいっと引っ張った。
14歳の少女の肛門を強制公開する。
人垣が、小出のカメラが、近づいてくる。
「おほおっ、きれいなケツの穴だな。信じられねえぜ、こんなとこからほんとうにクソが出てくるのかよ?」
肌色がわずかに濃くなった入口の部分が無残に剥かれて、サーモンピンクに近い体内の粘膜が露出している。その下にある性器は愛液をよだれのようにたらしながら、ひくついている。
「なんだよ、期待して濡らしてんのかよ、美琴ちゃんってば、エロエロだねえ」
西田は中指を美琴の性器にねじこみ、ぐりぐりと奥をえぐる。
「うぐ……っ、う……」
美琴のヒップがふるふる震える。西田は酷薄な笑みを顔にはりつかせたまま、美琴の中から指をぬいた。膣内の分泌物をたっぷりとまといつかせた指をギャラリーに誇示するように振りまわす。
「まずは、ケツの穴をこれでほぐしてやらあ」
宣言すると、潤滑剤つきの指を美琴の肛門に押しあて、沈めていく。
「くあっ! ああ……ぐぅ」
くぐもったうめき声を美琴はもらした。西田の指がうねるたびに、その声の高低がかわる。
「ひゃああ、熱いねえ。指が溶けそうですよ、部長」
「ほう、そうかよ」
佐々木も興味を持ったと見え、西田がいじくっている穴に、自分も指を差しこんだ。
「あひっ!?」
「すげえな。けっこう広がるもんだな」
佐々木と西田は玩具を壊さずにはいられない幼児のような無邪気さで、指の数を増やしていく。二人ぶんの人差し指と中指――つごう四本の指がぐりぐりと美琴の直腸をかきまわす。
「ひゅうう、さ、け、ちゃう……」
美琴の喉から息がもれる。
「じゃあ、そろそろ浣腸しますか」
「そうだな」
西田と佐々木はニヤニヤと顔を見あわせ、美琴のおしりの穴から指を抜いた。広げられすぎた穴はすぐには閉じず、ゆっくりとすぼまっていく。
「ここでイチヂク登場ぉ〜」
西田が制服のポケットからピンク色をした使い捨て浣腸のボトルをいくつかつかみ出し、掌の上で転がした。一般の薬局で手に入るものだ。30ミリリットルのグリセリン溶液が詰まっている。
「真由美に試してみるつもりだったけど、美琴ちゃんのほうが便秘に悩んでんじゃねえか。お嬢様ってのは運動不足になりがちだしな――はい、部長」
鼻歌さえ飛び出しそうな西田は佐々木にも浣腸を渡す。それを受け取った佐々木は、イチヂク型のプラスチックボトルのフタを外す。
「じゃあ、人助けってことだな、これも」
「いや……お願い……それだけは……っ」
柔道部員たちに身体を固定されたまま、美琴は必死で首を後ろにねじ曲げて、佐々木と西田に懇願する。
「なんでも……しますから……許して……」
「なんでも?」
西田が眉をあげる。
わずかな希望を感じて美琴が言いつのる。犯されるのはやむをえない。口でも、性器でも、西田たちを受け入れる覚悟はできていた。
「なんでも、します!」
「じゃあさ」
西田は笑う――その笑顔が邪悪に変化した。声も一変する。
「みんなの前でクソたれて見せなっ!」
言うなり、強引に浣腸のくちばし部分を美琴の肛門に突き刺した。
「あっ、いやあああっ!」
おしりの穴への異物の挿入と、冷たいグリセリン溶液の浸入を感じて、美琴は絶叫した。
「おれもおれも」
佐々木が楽しげにイチヂク挿入に加わる。
同時に二本、三本と突き刺していく。
ぶぢゅぢゅぢゅぢゅっ!
じゅるるるっ!
ひとつあたりの薬剤量はわずかだが、それを続けざまに何個も何個も美琴に注ぎこむ。
空になった容器が路上に転がっていく。二個、三個、四個、五個――半ダースを超える。
「あ……あ……あ……」
美琴は身体を凝固させ、唇だけをふるわせた。顔が青ざめていく。
ぷぴっ、と音をたてて、肛門から薬剤が逆流しかける。美琴は必死の形相で括約筋を締めあげる。
「おほお、こりゃあ、締まりがよさそうだな」
西田が美琴のおしりを覗きこむ。引っ込められた肛門を指でいじってから、さらにその下の部分をもてあそぶ。
佐々木はズボンのジッパーを下ろした。
「じゃあ、二年のアイドルのおまんこをちょっと試してみるかな」
すでに海綿体への充填をすませたペニスを引き出す。赤紫色の亀頭の先端から先走りの液体が盛りあがっている。
「ええ、こいつ、けっこう男子に人気あるんすよ。部長、うらやますぃ〜、ガンバですぅ!」
西田がエールを送る。自らも屹立した股間をしごきたてて、準備をととのえている。
「うっ……くっ……お願い、トイレに、いかせて……」
「おいおい、まだ浣腸したばっかだろ? クスリがはらわたんなかに広がるまで待てよ。せっかちだな」
美琴の尻の谷間に佐々木は亀頭をこすりつける。
「ひうっ……うっ……! でも、もう、お腹があ……」
ぐるぐると鳴っている。正しい用法を無視して大量に注入したせいだろう。腸そのものが拒否反応を起こしているのかもしれない。
「じゃあ、佐々木部長とおれをイかせるんだ。そうしたら、トイレに連れてってやるぜ」
「ほん……と?」
涙目で美琴が訊く。すがるような眼だ。
「ああ。こんな往来でクソぶちまけるなんて、非常識だろ? ここはスクールゾーン、文教地区なんだからな」
「ああ……はや……はやく……はやくっ!」
美琴が切迫した声を出す。男たちを射精させなければならないというあせりが彼女を急がせているのだ。
「まあ、待てや、けっこうおまえのココ、きついのな。きゅっとすぼまってて、まるで処女みたいだぜ」
佐々木がペニスの先端を美琴にあてがいながら言う。
西田のほうは美琴の顔にまわり、口許にペニスを押しつけている。
「入れるぜ」
「舐めろ」
佐々木と西田が同時に言い、凌辱を開始する。
「んぶっ! んうううううっ!」
性器と口腔に同時に挿入されて美琴はうめく。眉間にしわをよせながら、異物の浸入に耐えている。
「ひょおお、みことちゃんだっけ――キツキツまんこだな、こりゃあ……新品同然だぜ」
佐々木はいたわりのかけらもない腰づかいで美琴の中をえぐりながら、感想をのべた。
「おらっ、舌も休めるんじゃねえぞ」
西田が美琴の髪をつかみながら腰を突きあげる。遠慮会釈もなく美琴の喉奥まで挿しいれていく。
「んふうう……んむむむむ、ふあっ」
美琴は苦しい呼吸のなかで、必死に舌を動かした。断続的に襲ってくる排泄の衝動を括約筋の緊張でしのぎ、同時に膣内で動く男性器にも刺激をあたえる。
なぜ、こんなことに――美琴の混濁した意識のなかでその問いがぐるぐる周回していた。人の意志が未来をつくるとしたら、これはだれの意志なのか――
(好男くんの……意志じゃない)
それは確かだ。好男の心は予想もしなかった衝撃によって破壊されてしまっている。
美琴は目を動かした。
真由美が見えた。真由美にはべつの男子生徒――たぶんギャラリーだった少年たちだ――が挑みかかっていた。制服をはぎとられ、いやらしく声をあげながら腰を振っている。
その真由美と目が合った。美琴はおそろしい結論にぶちあたる。
(真由美ちゃん……なの?)
大河原真由美は美琴を見て笑っていた。まるで、地獄に落された咎人が責め苦を受ける仲間を見つけたように。
(この世界は――真由美ちゃんの意志で――)
「どうした? ちゃんと締めあげないと、ケツから茶色い汁が出てるぜ?」
「きゃっ! いやあああっ!」
佐々木が美琴の尻の穴を指でほぐすように広げる。美琴は懸命にその部分を閉じる。腹痛はますます強まり、腸が蠢いているのがわかる。排泄の衝動の間隔がせばまっている。
「お口も留守だぜ? これじゃあ、トイレに連れてってやるどころじゃねえな?」
西田は美琴の頬の内側に亀頭をこすりつけながら、からかうように言う。美琴は口をすぼめて、亀頭のくびれのところをはさみ、舌をからませながら吸いあげる。
じゅぷぷぷっ!
音を立てて吸いつけながら、指で茎をしごきたてる。
おしりも振りたくる。
はやく、はやく射精してもらわなければ――限界はすぐそこに迫っている。
「おあっ、すげえな、中でうねって――腸が震えてるのがわかるぜ」
佐々木が腰を打ちつけながら顔をゆがめた。
「舌も、すげえ……気持ちいいぜぇ」
鼻が西田の陰毛にうずもれるほど、美琴は顔を前後に動かしている。口腔全体をヴァギナにかえて、西田のペニスに愛撫をおこなっている。
「むうううっ! はぷっ! はやくううっ!」
口中にあふれかえる唾液を唇の端からこぼしながら、美琴は西田の睾丸をてのひらでマッサージする。このなかに詰まった白くて臭い精子の噴出が、こんなにも待ち遠しい瞬間はなかった。
「うおっ!」
西田がわめき、陰嚢が収縮する。裏筋がビクビクッと震え、陰茎という名の砲身を伝わって精虫の砲弾が撃ちだされていく。
美琴の口のなかでそれはまず爆発し、つぎに、ひきぬかれて、美琴の顔面を熱い半固形の粘液まみれにした。
「おれも……出そうだ」
美琴の膣を犯している佐々木のピストン運動のピッチが速まった。美琴はおしりを回転させつつ、必死で締めあげている。
腸の蠕動はもはや堪えきれぬところまできている。そして――その蠕動の痛みが、子宮を突かれる刺激とあいまって、形容しがたい感覚を美琴にもたらしていた。
「あひっ、ひたっ、ひたひひ、うぐっ、うううううううっ! かはッ!」
痛いのと気持ちいいのと、えぐられているのと漏らしそうなのが渾然となって、襲ってくる。
「あああああっ! ひぐっ! ひっちゃうううっ!」
よだれと精液のまじったものを口からたれながしながら、美琴は身体をのけぞらせた。全身が汗で濡れて、てらてらと光っている。
「みことちゃん、奥で、出してやる、からなっ! 受精でもなんでもしやがれ! おらああっ!」
佐々木は激しいひと突きを美琴の胎内のもっとも奥まった場所に叩きこみ、カリの部分を内部にこすりつけながら射精に至った。
「ひあっ! あああっ! ひぐぅぅぅっ!」
美琴は子宮のなかに炸裂した佐々木のザーメンの熱と圧力に、失神寸前の衝撃を受けた。初めて経験する強烈なアクメだ。
「こんな……こんな……ことって――」
まるでダイナマイトの爆発だ。これに比べれば好男との体験など理科の実験に等しい。
同時に、肛門へのいましめも吹き飛んでいた。
佐々木が奇声をあげてとびのいた。美琴を支えていた柔道部員たちもだ。
「あああああっ! いっちゃうううっ!」
美琴は路面に手をつき、両脚をふんばり、尻をかかげて――肛門を開放していた。
ものすごい勢いで薬剤と排泄物が直腸を通過していく、その刺激は、膣内射精を受けた快感のさらに数乗に値した。
美琴はアスファルトに崩れ落ちながら、悟っていた。
――わかった……これは、わたし自身がえらんだ……未来……この快楽を、欲していた……んだ……
朝の通学路――たくさんの人々の目の前で大量の大便をぶちまけながら、鳥羽美琴は人生最初の失神エクスタシーに酔いしれた。