――しのぶ
――しのぶちゃん
パパ、ママ。
――しのぶはおとなになったらなにになりたい?
んとね、んとね。
しのぶはいっしょうけんめいに言う。ほんとうにそうなりたいから、その気持ちが伝わりますように。
「およめさんになりたい!」
それが夢。
SUMMER MEMORY 1999 SET UP,OK.
――呼び鈴が鳴る。
「ただいまー、しのぶ」
しのぶの夫が帰ってくる。2DKの賃貸マンション。新婚のふたりの愛の巣だ。しのぶは夕飯の支度をしていた手をとめて、迎えにでる。
「あ、あたるくん、今日は早かったのね」
「まーな」
あたるは背広をぬぎはじめる。しのぶはそれを手伝う。
「お仕事は順調?」
「あー、面堂のやつめ、オーナーだからっていばりやがって、今日も営業会議でおれを目の敵にしやがった」
「まあ」
「だから、外回りに行くっつって、逃げてきた」
あたるの早い帰宅はそのせいらしい。
「だめよ、あたるくん。学生のころとはちがうんだから。それに同級生のよしみで雇ってくれたんだから、面堂さんの悪口を言っちゃいけないわ」
しのぶはあたるの唇を指でちょん、とつつく。
「しのぶぅっ」
興奮したらしいあたるは、しのぶに襲いかかる。
「だめ、だめよ。ごはんの支度の途中なんだから」
身をよじらせて逃げようとするしのぶの身体をあたるはがっちりと抱きしめた。
「いいじゃないか、おれたち夫婦だろ」
ひっひっひっ、と笑いながら、あたるはしのぶの耳をペロペロなめはじめる。
「いやんっ、耳はだめっ」
そこが感じすぎるポイントだからだ。さすがは夫、妻の性感帯は知りつくしている。
力がぬけたしのぶをあたるは畳に押したおした。
「あんっ、おなべが……ふいちゃう」
しのぶは、しかし、もう抵抗していない。あたるの手が胸をまさぐり、シャツの下から侵入してくるのを受け入れている。
めくりあげられたシャツ。人妻らしからぬ白いブラ。
「しのぶはほんと、少女趣味だよな」
「なによぉ」
「いや、いい意味でさ」
プチン、とフロントホックが外れ、高校時代よりは少し成長した胸があらわになる。
「むほほ」
うれしそうにあたるは乳房に吸いついた。
「あっ、あんっ」
乳首を吸われると、しのぶはつい声をだしてしまう。
「小さいほうが感度がいいっていうけど、しのぶに関してはそのとおりだな」
「小さい小さいって言わないでよ、もう」
「でも、かわいいよ」
指でピンと乳首をはじく。さくらんぼがあたまをもたげて、指の刺激にさらに色づく。
「ああっ、あたるくんっ」
「しのぶ……」
あたるの手がさらに下にのびる。スカートのなかに入る。ストッキングははいていない。ナマ脚だ。
手の感触がはいのぼってくる。しのぶは、背筋がぞくぞくっ、とふるえる感じを味わった。
指が、敏感な部分にとどく。
「……っ」
中指だろうか、まんなかの部分に当てて、ぐりぐりと動かしてきている。
「もう湿らせてるじゃないか、しのぶ」
「やんっ」
この恥ずかしさには慣れることができない。思わず手で顔をおおってしまう。
「脱がすよ」
「ん」
あたるが脱がしやすいように、しのぶはおしりを浮かした。あわいピンクのスキャンティは若妻の分泌したものを吸収して、湿っている。
「直接なめてあげるよ、しのぶ」
あたるの顔が股間にはいってくる。
ぴちょ。
ぺろ。
たどたどしいような舌の動き。だが、それはすぐにしのぶの弱いところを見つけて責めたててくる。
「あんっ、あたるくんっ、気持ちいい……いいよお」
夫には、どんな恥ずかしい姿態を見せてもいいのだ。いやらしい言葉を口にしても、それとか……。
「おれのも舐めてよ」
「うん」
フェラチオだって、夫婦なら。
あたるの勃起したモノを口に受け入れた。
先端に舌をはわせる。鈴口をいたぶり、そして、側面を唇ではさむ。
「うまいよ、しのぶ……」
あたるも気持ちよさそうだ。
「さあ、のみこんで」
しのぶは口腔にあたるをすいこんだ。
舌をからませながら、顔を動かす。
「うあっ、あっ、よすぎるよ、しのぶ」
ぽか。かぷ、ぽぼぼぼ。
「あっ」
悲鳴のような声がして、あたるが放った。苦い粘液が口一杯にひろがる――
んく。
しのぶはそれをのみほした。
なおもあたるから精液をすいあげる。
「すごい……しのぶ、どうしてそんなにうまく」
だって、いろいろ試してるもの。しのぶはにっこり笑う。
そのとき、呼び鈴が鳴った。
「ただいま、しのぶさん」
そのとき、もうひとりの夫が帰ってきた。
好男は、しのぶへの挿入をはたした。
意識はないようだが、ものすごくエッチな女の子だった。
ペッティングに激しく反応し、好男のペニスに自分から吸いついた。射精すると、精液をすべてのみほした。
そして、好男が回復するまで、舌でマッサージを続けてくれた。
「高校生って、やっぱ、すごいなあ」
好男は感心した。
どんな夢を彼女がみているのかはわからない。
だが、ここまできたら、やっぱり挿入したい。
好男は、しのぶの腰をかかえると、すでにしっぽりと濡れた部分に自分のモノを沈めていった。
ナマの感触。うねるような感じ。
たまらない。
好男は激しく腰を使いはじめた。
「しのぶぅっ」
あたるが絶叫している。
「ええい、うるさいなっ。おまえはもう一回したんだろうが。つぎはぼくの番だ」
面堂は、しのぶの身体を抱えて上下にゆらしながら言った。
「うっ、うっ、面堂さんのが、奥に当たってるう」
しのぶは子宮を突かれる感覚にうめいた。
「しのぶさん、中に、出していい?」
「うっ、いいっ、いいのっ、夫婦なんだもん」
「いくよ、いくっ!」
面堂のモノがしのぶの中でさらに大きくなり、そして、激しく爆発した。
あああ……
しのぶは絶頂のなかで、自分の夢がかなったことを味わっていた。
――おささなじみの初恋の男の子と、ハンサムでお金持ちのおぼっちゃん。
そのふたりを夫にして、ふたりから愛される。
しのぶは幸せだった。
「ふいー」
好男は、しのぶのぐったりした身体の下からようやく脱出した。
「気持ちよかったけど、これはこれで疲れるなあ」
そして、もうひとりの獲物のほうに目をやる。
緑色の髪をした不思議な少女。ラム、とかいった。
しのぶもかわいいが、ラムはまたちがった魅力がある。エキゾチックというか、地球人ばなれしているというか。
それに、そのボディは、はっきりいって破壊的だ。バストはダイナマイト。それでいてウェストはきゅっとしまり、またヒップのふくらみにむけて絶妙なスロープをえがく。そして、さらにすばらしい脚線美へとつながる。
不思議なもので、相手がかわると、すぐに回復してしまうのだ。
好男は、緑の髪の少女ににじりよった。
どんなふうに犯してやろうか。