月詠 MOON PHASE

-Nakadashi Mode-

 

#5 おにいさま、どっちに入れるんですか?(後編)

 

 まさか、本当に入るとはな……葉月の時でもあんなに苦労したのに、こんなにあっさりと……

 もちろん、処女膜も突破している。血がにじんでいるが、恐れていたほどの裂傷ではなかったようだ。

 エルフリーデさんのローションの効能か?

 それにしても、アルトの、膣(なか)って――

「す、すげえ……」

 これが子供の膣なのか? それともアルトが特別なのか――

 血の熱さをそのまま感じる。そして、まとわりつくような肉の感触。若い――いや、幼い組織が懸命に広がって、おれを包み込む。

「う……く……っ」

 アルトがくぐもった声をあげる。宣言どおり、痛みに耐えているのだ。

「こうへい……きて……葉月にしていたみたいに……して」

 それが望みだとしたら、してやろう。ここまできたら、中途半端な思いやりは無意味だ。

 というより、抑えきれない衝動が襲ってくる。

 アルトを犯したい。めちゃくちゃにしてやりたい。

 中をさんざんかきまわして、精液まみれにしたい。

「動くぞ、アルト。でんぐりがえるなよ」

「は……やく」

 おれはアルトの尻をつかみ、腰をうちつけた。

 ぱちん、ぱちん、音をたてて下半身がぶつかる。

 思いきり、奥まで突いてやる。

 亀頭がアルトの処女地を引き裂き、子宮までのトンネルを何度も往復する。

「ああっ! ひぃっ!」

 子宮を突き上げられるたびに、アルトは悲鳴じみた声をあげた。

 レイプしているような感覚――いや、たしかにおれは少女を犯しているのだ。

 たとえ合意の上であったとしても。

 でも、止まらない。

 もっとアルトを奪いたい。

 奥まで、すべてを――えぐりたい。

 おれの視線は当然のようにアルトの肛門にむかった。おれのペニスが性器に出入りするたびにひくつく排泄孔。

 肌色をわずかに色づかせただけのその肉穴におれは指をあてた。

 えぐる。ローションをつけていたから、一発だ。

「――っ!」

 アルトがのけぞる。声も出ないか。

 指に粘膜がまといつく。やわらかい。指をまわすと、たしかに異物を感じる。おれのペニスだ。薄い組織を通じて、指とペニスがアルトを同時に凌辱しているのがわかる。

 たまらない。

 おれはさらに激しくピストン運動をする。指とペニスで。

 膣と肛門を同時に犯す。一度、やってみたかったんだ。

 葉月には潔癖なところがあって、アヌスへの責めは表面までしか許してくれない。中に入れるのはダメだという。

 だが、アルトは拒まない。

 おれは指を抜き差しする。アルトの匂いが立ちのぼる。なんて、うまそうな――実際に極上の味なのだが――青くて酸っぱいお子様の匂い。

 匂いは性感を高める。頭のなかにはパルスが走り、腰がはねる。

 衝き上げる。出る。こらえられない。

 びゅくびゅくびゅくっ!

 大量に、子宮の中で射精する。

 脳がとろける。

「……ひっ……くっ」

 息もたえだえにアルトが突っ伏している。

 股間からは小さな性器に収まり切らなかったおれの精液がこぼれだしている。赤いまだらがあるのは破瓜の血が混ざっているからだろう。

 ふと、われにかえった。おれは、いったい、なにをしてるんだ……?

 だが、下半身のうずきが一瞬にしておれの理性を蒸発させる。どうしちまったんだ、おれ――どんどん凶暴な衝動がわいてくる。

「アルト……こっち向けよ。葉月にもしたことないこと、してやるよ」 

 小さな身体を抱き寄せる。一瞬、あらがうように強ばったアルトだが、おれが唇を奪うとおとなしくなった。

 壁にもたれさせ、尻を突き出させた。

 肛門がよく見えるように姿勢をかえさせる。

 指でいじくる。すげー、ぱくぱく開いてるぜ。

「おしり……に、入れるの」

 アルトは聡いのだ。おれの意図をすぐに悟った。

「そうだ。葉月ともまだやってない。どうだ、アルト?」

「葉月も……まだ」

「アナルセックスっていうんだ。気持ちいいぞ」

「あなる……せっくす」

 アルトが復唱する。舌足らずな口調がかわいいぜ。

「あなるせっくす、する」

「じゃあ、自分でケツの穴をひろげてみな」

「こう」

 アルトが自分のおしりを左右にひっぱる。肛門がひし形の穴になる。

 たまんねえ。

 おれはアルトのアヌスに口をつけた。

 思いきりなめまわす。

 ヴァンパイア幼女のおしりの穴はたまらなく美味だった。

 ついでに、おれのザーメンでどろどろの膣も指でかきまぜてやる。

「ん……っ」

 アルトのやつ、感じてるぜ。おまんこの中が、ひくついてやがる。

 おれのチンポも回復している。さっきより大きいくらいだ。

「いくぞ、アルト――力ぬけよ」

「……ん」

 おれはアルトの肛門に亀頭をおしつけた。

 エルフリーデさんのローションがまたまた活躍だ。たっぷりと穴とペニスにまぶす。

 押し当てて、力を入れる。

 これが、はいっちまうんだ。ぬるりと。

「おあっ」

 声を出したのはおれだ。

 吸い込まれる。

 アルトのおしりの穴に、ずっぽりおさまってしまう。

 ぬるぬるの潤滑剤が、ありえない挿入を実現してしまう。

「熱い……」

 火傷しそうなほど、アルトの中は熱かった。子供は体温高いというけど――ほんとだな。

 気持ちよすぎて、腰が勝手に動いた。

 膣より奥まで挿入できる。竿全体が締めつけられる。たまらない。

「こうへい……」

 アルトが泣きそうな声をだす。めずらしいな。

「おしり、へん……」

「どう、へん、なんだ?」

 休みなく奥を突きながらおれは訊く。

「おなかが……おなかのなかがかきまぜられて……あつい……んぅ!」

 どうやら、アルトもよくなってきたらしいな。

 顔が上気して、目もトロンとしている。

 おれはアルトとつながったまま、少女の体を持ち上げた。

 そんなことができてしまうほど、アルトはちっちゃいのだ。

 抱きかかえたまま、上下にゆらす。

「あ……くう……」

 逆駅弁というのか、子供をおしっこさせるような感じで抱えたまま、アナルを責めたてる。思い切り串刺しだ。

 浴室の鏡にアルトの大股開きが映る。

 この形だと、広げたおまんこを鑑賞できる。おしりの穴におれのペニスが刺さっているところもばっちりだ。

 おれが奥をえぐるたびに、膣に詰まった精液がどぷっとこぼれ出す。その光景も劣情を刺激しまくりだ。

「こ……こうへい……へんに、へんに、なるよ」

 アルトの顔が快楽と苦痛に歪んでいる。唇の端がゆるんで、よだれが――

「おしりの中にも出してやる……いいな!」

 口にも膣にも中出ししてやった。仕上げはアナルだ。

「だ、だして、こうへい……うぅ……」

 夢中なのだろう。アルトは自分でクリトリスをいじっていた。指をせわしく動かして、小さな身体で最大限の快感を得ようとしていた。

「アルト、おしりでいっちまえよ」

「あ、う……ん、いく……おしりで、いく……ぅっ」

 小さな身体が痙攣する。同時に――

 ぷしゃあ!

 勢いよく失禁する。アルトが黄金水をもらしている。

 おれも。

 アルトの肛門の奥で弾けていた。

「こうへ……ぃあああっ!」

 アルトがのぼりつめたのがわかる。失神したのか、強張った身体から力をぬける。

 でも、おれの射精は、終わらない。

 子種を少女の中に流し込みつづける。いったいどれだけ出るんだ――こわくなる。

 ――と、気がついた。

 浴室の扉がわずかに開いている。その向こうに、きらり。

 視線だ。

 おれの背筋が一瞬で凍る。

 葉月にみられた――?

 殺される。

 間違いなく殺される。

 葉月はああ見えて、意外にモラリストなのだ。

 妹思いでもある。

 それよりもなによりも、異常に嫉妬深い。おれの名目上の許嫁、薫ちゃんに対する態度からもそれはわかるだろう。

 おれは失神したアルトを抱っこしたまま、固まっていた。

 扉がゆっくりと開く。

「いいもの見せていただきましたわ」

 金髪メガネ美女が婉然とほほ笑んでいた。黒マントに身を包んだ、正統ヴァンパイアルックである。

「え、エルフリーデさん!?」

「まさか、アルトお嬢さままで食べちゃうなんて、耕平さんって悪い人なんですね」

「こ、これは、その……」

 言い訳不可能。

「それに、その、ローション……」

 ふたがあいて、ほとんど空になっているローションの瓶をみて、エルフリーデさんは唇をゆがめる。

「す、すみません、勝手に使っちまって」

「それをお使いになったんですか。じゃあ、無理もありませんわね」

「――と、いうと?」

「それは、スーパーラブローションっていって、わたしたちヴァンパイアの性感を高める効能があるんですよ」

 掌を広げて踊るような仕草をしつつ、エルフリーデさんが言う。なんとなく見覚えがある仕草だが、元ネタがなんなのかまではわからない。

 それにしても、ただのローションではないと思ったが、媚薬の一種だったのか。それもヴァンパイア用……だからアルトもあんなに感じて……。だろうな、子供の身体でいきなりオルガスムスを迎えるなんて、普通ならありえない。

「それだけじゃなくて、殿方の野性の高ぶりを引き出す効果もあるんですの。それを使うと、竜平さんも……あらやだ」

 エルフリーデさんが、いまさら顔を赤らめる。

 なんてこった。おれは、エルフリーデさんとじっちゃんのラブグッズをつかっちまったってことか。それにしても、じっちゃん、あなどれねえな。まだ現役だったとは。

「それにしても、さすがは耕平さん、ヴァンパイアの恋人ですね。アルトお嬢様も、吸血衝動がすっかりおさまって、穏やかな寝顔だこと」

 エルフリーデさんは指でアルトのほっぺをつついた。

「よっぽど、おいしい精液なんでしょうね……」

 それから、おれを見上げるようにして、言う。

「耕平さん、わたしにも飲ませてくださいません?」

「はあ!?」

「じつは今夜は狩りがうまくいかなくて――おなかがすいてるんですの。耕平さんの血を飲ませていただけないかな、って思ったんですけど、どうせなら、精液のほうが……」

 黒マントの前を開くと、白い裸身が現れる。形のいい大きな乳房に、張り出した骨盤。アンダーヘアはむろん金髪だ。

 エルフリーデさん、まさか、そんな格好で、いままで外に?

 満月の夜に現れる、黒マントの金髪痴女――もっとも、エルフリーデさんなら、男の被害者からは文句ひとつ出ないだろうが。

 そんなツッコミはさておき、おれはあわてた。

「だ、だめですよ、そんな……!」

 じっちゃんと穴兄弟になってしまうのはさすがにためらわれる。それに、おれはもう今夜だけで五発くらい出している。いくらなんでも体力の限界だ。

「そうですか……残念ですわ。でも、そうすると、さっきわたしが見たことを葉月お嬢様にご報告しませんと……」

 メガネが光っている。こういう時のエルフリーデさんは、本気だ。

 おれの脳裏にネコミミのかわりに角を生えやした葉月のシルエットが浮かんだ。

「わ、わかりました! だから、葉月には――」

 あっさり、おれは降参する。エルフリーデさんがにこっと笑った。

「じゃあ、アルトお嬢様が湯冷めしないよう服を着せて――それからゆっくり楽しみましょう――朝まで」

 小首をかしげてメガネの奥の瞳を細めた。

「いっぱい中出ししてくださいね、耕平さん

「ナカダシ・モードっ!」 おしまい