らんま1/2
その朝に……
(仮題)


第三章 おのおのに、悶える人々

 深々と、男根が柔肉に食い込んでいる。

 激しい動きだ。

 まるで男根がエサで、柔肉が貪欲な獣の顎のように見える。

 女が上になって腰を使っている。

 ヒップをふりたてて、快感をむさぼっている。

「はあっ、はああっ、あううううんんん」

「くうっ、出ちまうっ」

 下になっている男がうめく。男は後ろ手に縛られている。

 その男に覆いかぶさっていた女が、裸の胸を自分で揉みしだきながら、嬌声をあげる。

「乱馬、どんどん出すある。乱馬の赤ちゃんがほしいある。きっと強い子になるね」

「出して……たまるかよ……」

 乱馬はさっきからかなりの時間、シャンプーの腰づかいに耐えている。

「持続力があるのはいいことある。でも、いいかげん、出すよろし」

 シャンプーは乱馬の胸に手をついて、腰を円状に動かした。

 汗みずくだ。まるくて豊かなバストがぷるぷる震えるたびに、汗がしたたってくる。

 乱馬はこらえていた。射精はまだしていない。ふつうだったら、もうとっくに二発、いや三発は弾かせているだろう。

 武術の精神修養のひとつに、睾丸を制御するというものがある。睾丸は、恐怖心がまさればちぢこまる。それは武術においては気死といえる。それを防ぐために、睾丸をコントロールするのも修行のひとつだ。達人であれば、睾丸を自由に動かし、身体に出し入れできるという。乱馬はむろんその域には達していないが、射精を遅らせることはなんとかできた。だが、それも限界だ。

「乱馬、乱馬、いっぱいだしてほしいね。わたしのなかに、たっぷりと注いでほしいある」

 シャンプーがかき口説く。懸命に腰を使っている。絞めあげてくる。

「う、くうっ、どうある? 気持ちいいあるか? ふあああっ」

 シャンプーはのけぞった。

「わたし、最高に気持ちいいある!」

「いまだ!」

 シャンプーのバランスが崩れた瞬間、乱馬は最後の力をふりしぼって、腰をはねあげた。

 円運動が突然の上下動によってかき乱され、シャンプーはゆらいだ。

 乱馬は後ろ手にしばられたまま、シャンプーと体勢をいれかえる。

 そのまま、身体を離そうとした瞬間。

「乱馬、逃がさないね!」

 シャンプーが太股で乱馬の腰をはさみ、さらに脚でフックする。

 むろん、まだ挿入したままだ。

「うっ……あああっ」

 乱馬はうめいた。脱出失敗だ。しかも、身体を入れ替えた時の勢いで、中で微妙によじれて、さらに気持ちがいい。

「あかねのことなんか忘れて、ふたりで気持ちよくなるある」

「くっ……うあっ」

 もう限界だ。乱馬のものはシャンプーの中で射精の瞬間を切望している。

 いちか、ばちかだ。乱馬は、なんとか笑みをうかべる。

「わかった、シャンプー。でも、せっかくだから、一緒にイこうぜ」

「わかてくれたか。わたしも、もういっぱいある――きて、乱馬」

「ようし」

 乱馬は、シャンプーの乳房に唇をつけ、乳首を吸った。

「んああ、気持ちイイ、ある」

「行くぞっ」

 乱馬は激しく腰を動かした。シャンプーを徹底的に突きまくる。

「乱馬、乱馬っ! ああんっ、はんっ、はあああああああっ」

 今までの、自分のペースでの刺激とはまったくちがう感覚に、シャンプーは一気にレッドゾーンに突入する。ピストン運動にガクガクと首を動かされながら、切ない声をあげて、絶頂へと駆けのぼっていく。

「あああああっ、だめある、イクっ、イクううううっ」

 シャンプーがびくんびくんと痙攣する。それをチャンスと、乱馬は身体を引き離そうとする。だが、シャンプーはがっちりと脚で乱馬をフックして離さない。乱馬はもがいた。がまんしすぎて、睾丸に痛みさえ感じている。

「あいやぁっ、乱馬ぁっっっっ――ああああああっ!」

 全身を桜色にら染めて、シャンプーが達した。乱馬も限界をこえた。

「くううっ!」

 漏れる。いや、漏れるなんてもんじゃない。たっぷりの、どろどろの精液が乱馬の尿道を押しひろげて、シャンプーの健康な子宮に注がれていく――

「はうっ!」

 男根の先端から白い粘液が弾けとぶ。

 大量の精液だ。

「きゃあっ!」

 精液が、上気した女の顔にもろにかかる。

 と、同時にガラスが砕ける音がした。テーブルの上にあった水差しが落ちたのだ。

「なっ、なにをするんですの、おにいさま!」

 小太刀が柳眉を逆立てる。

 九能は射精の快感にまだぼうっとしているようだ。

「あ……す、すまん」

「すまん、じゃありませんことよ! まだ、ちゃんと入れていないじゃないですの! 外側を何度かこすっただけで、どうして出しておしまいになるのですか!」

「天道あかねのあそこに擦りつけているだけでも、あんまり気持ちいいんで、つい」

「しかも、妹であるわたくしの顔にぶっかけをなさるなんて、信じられませんわ」

「不覚――」

 九能は首を垂れた。ついでに股間のものもたれ下がる。その反応を冷徹に小太刀は見ている。

「しかたありませんわね。天道あかねを辱める役はもうひとりの殿方に頼みましょう」

 小太刀は、つ、と良牙がいたあたりに視線をむける。

 が、いない。

「良牙どのは?」

「むっ、さっきまでいたはずだが……」

 九能もあちこちに目をやる。

「ぶきー」

 小さな声がした。その声のしたほうを小太刀が見やると、そこには、落ちた水差しの水をかぶったらしくびしょぬれになった黒い子豚がいた。その近くには、良牙が着ていた服が散乱している。

「この豚は、たしか、天道あかねのペット」

 九能はつかつかと歩より、無造作につかみあげる。

「どうして、こんなところに……むっ?」

 小太刀が甲高い声をあげる。

「あら、まあ、豚さんも興奮しているのね?」

 たしかに。子豚はオスらしく、ピンク色の肉棒を股間からにっきり生えださせていた。

 小太刀の顔に邪悪な笑みがうかぶ。

「――いいことを思いつきましたわ」

 小太刀は九能の手からその子豚をもぎ取った。

 ブギーッ

 黒豚が暴れるのを無視して、小太刀は豚を抱いたまま、大きく喘いでいるあかねのもとにもどる。

「さあ、子豚ちゃんのコレで、あかねちゃんを気持ちよくさせてあげましょうねえ……」

 子豚のペニスを小太刀は指でつまんだ。

「ブギッ、ブギギギキーッ」

 子豚が声をはりあげる。

「おい、小太刀」

 さしもの九能もいさめようとするが、小太刀の妖気に気圧されて後が続かない。

「おにいさまがだらしないからいけないのですよ――さあ、子豚ちゃん、ここよ、ここに入れるのよ」

 小太刀は子豚のペニスをあかねの入り口に導いていく。おしりに……ほしい……

 子豚は目を大きく見ひらいて、あかねのおしりの肉の合わせ目を凝視している。さらに、股間のものが大きくなったようだ。

「すごいわ、子豚ちゃん。大きくしたわね」

 小太刀は嬉しそうに笑う。

「小太刀っ! せめて天道あかねの処女は――」

 九能が言い募ろうとするところに、小太刀が振りかえって笑う。

「ええ、ええ。大丈夫ですとも。子豚ちゃんには、天道あかねの後ろの処女を破ってもらうことにしますから」

「ア、アナルか!?」

 九能はうめいた。放出したばかりの股間が、急速に回復しはじめた。ツボを突いたらしい。

「さあ、いれましょおねえ」

 小太刀は黒豚のペニスの先端をあかねのヒップに接触させる。

 その刺激にわれにかえったかのように、子豚は身もだえした。なんとか小太刀の手から逃げようとする。

 だが、その動きで、ペニスがさらにあかねのおしりにこすりつけられる。

「あんっ、当たるよぉ」

 夢のなかにいるあかねが甘い声を出す。

 無意識の仕草なのか、自分からヒップを突きあげて、おねだりしているようだ。

 さっきも、九能のペニスを谷間に受け入れて、入り口を刺激されている。

 焦らされて、もうたまらない、そんな状態らしい。

 小太刀はそんなあかねを侮蔑の目で見おろす。

「さあ、天道あかね、こんどはおしりに入れてあげるわよ。おしり、ほしいでしょ?」

「んん……ほしい……」

「じゃあ、自分でおしりの穴を広げなさい」

「……こお?」

 あかねが自分の手でヒップの山を片側に引っ張り、やや暗い色の入口をひらいた。サーモンピンクの粘膜があらわになる。

 子豚の鼻から血がぴゅっと出る。鼻血だ。

 ペニスがビクビク脈打つ。

「いいわよぉ、いまあげるからねえ」

 小太刀は子豚を抱きかかえ、肉棒の先端をあかねのアヌスに合わせると、ゆっくりと押しこんでいった。

つづく!