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アキトは、ユリカのやわらかい谷間に指をさしこんでいく。
奥をえぐる指先に抵抗があった。
「いたっ、やあん」
「おい、まさか」
アキトはすこしだけ動揺した。
その肩をウリバタケが軽く叩いた。
「つまり、そういうことだ。おまえさんはなんだかんだいって、艦長に処女性をもとめていたんだ。自分だけのものにしたかったわけだな」
「そんなこと、あるかよっ! だいたいにして、ユリカは二十歳なんだぜ。おれとはずっと離れていたし、その間には男だって」
アキトはウリバタケの手をふりはらった。
「アキト……わたしはアキト以外の男の人には興味なんかないのよ。だって、アキトがわたしの王子さまだもんね」
蹂躙されながらも、ユリカは愛らしい微笑みをうかべた。アキトの心のふかい部分で誰かが泣き声をあげた。
「う……うそだっ! おまえは淫乱で、うそつきで、自分勝手で、わがままで……」
アキトはユリカの太股を力任せに押しひろげた。
「いやーっ! みないでぇっ!」
おおーっ、という声が男たちの間からわき起こった。
「こんなにスケベな女なんだ、そうさ!」
アキトは、指でユリカの女の子の部分をひろげて、みんなによく見えるようにした。
ユリカのその部分はうすいピンク色をしていた。ちいさめで、少し上つき加減だった。小陰唇の形は崩れておらずおとなしめな感じ。ほとんど少女のそれというイメージだった。アキトの指が容赦なく左右に開いているので、膣口から複雑なひだのありようすらがわかる。そして、その奥に、この上なく貴重な涙色の膜があった。
「処女だぜ……」
「班長の趣味か?」
整備員たちがささやきあう。
「だから、これはテンカワのイメージする艦長なんだよ。いくらおれがロリ系だからといって、二十歳のグラマーを処女に設定するかよ」
肩をすくめながらウリバタケが説明する。
「もうだめ……みんなにみられて、もう死んじゃいたい」
ユリカは自由になった両手で顔をおさえ、嗚咽をもらす。
「すぐに死なせてやるって」
ふてぶてしく笑いながら、アキトはユリカの大切な真珠のあたりを舌で愛撫しはじめた。
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ちいさめのクリトリスを、包皮ごしに舌でかわいがる。じょじょに刺激を強めていき、そして、皮をむいて直接舌でいじめはじめる。
「……っ」
ユリカは顔をおおったまま、小さく声をもらした。
「声をだしてもいいんだぜ」
「……や」
「これでもか?」
充分に唾液をまぶした指を、ユリカの後ろのすぼまりにあてがい、周辺をなでる。
「……くぅ」
「バージンのくせにオシリも好きなんだな、この淫乱め」
アキトは舌先でクリトリスをいたぶりながら、中指をユリカのアヌスに沈めていった。
「――ううっ」
耐えきれず、声をもらすユリカ。
アキトは指を動かした。びくん、びくんとユリカは痙攣する。ラブジュースがほとばしるように膣口から漏れだす。
「ああっ、アキト、だめっ、へんになっちゃう……」
「さあ、みんなもやってやれよ、よろこぶぜ」
アキトの声をきっかけに、男たちは股間を露出させ、ユリカにおおいかぶさっていった。
乳房を執拗に責める者。
ユリカの耳の穴に舌を差し入れる者。
唇にキスしようとした者もいたが、それだけはユリカに拒まれた。その男をおしのけ、ウリバタケは自分の男根をユリカの口に押しあてた。
ユリカはすがるような目をアキトに向けた。アキトはあごの動きで命じた。
目をとじて、ユリカはウリバタケの男根を呑んだ。
「ううっ、艦長、最高だ」
ウリバタケはたまらず腰を動かした。ユリカの口蓋と舌に亀頭をこすりつけ、その稚拙な対応を楽しむ。
「艦長、おれのをしごいて」
「おれのも」
ユリカの左右の手に整備員たちの男根が押しこまれた。ユリカはそれを握った。細くてしなやかな指が、男たちをしごきたてる。
「うおっ」
「ひはっ」
「あぶっ」
ウリバタケたちはほとんど同時にうめき、射精した。ウリバタケの精液がユリカの顔面にあびせかけられる。左右の手も白いものでベトベトだ。
「つぎはおれのを」
「おれだよっ」
「はいはい、順番だよ、順番」
と、また場を仕切るウリバタケであった。
何人の男の精液に口と手を汚しただろう。だが、アキトはまだユリカの処女を奪おうとしない。
男たちは、アキトの後ろに列を作っていた。早く、早く、とせっついていた。
だが、アキトはユリカの性器を指と舌とでいたぶるだけで、なかなか挿入しようとしない。
ユリカ自身がじれはじめているようだった。腰をくねらせ、アキトを誘った。
「アキトぉ……おねがい……」
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「なにを願うんだ?」
「アキトの……」
精液まみれのユリカは、まるで童女のようなはにかみを見せた。
「オチンチン……ちょうだい」
「いいだろう、ユリカ、これがおれだ! これがテンカワ・アキトだ!」
アキトはユリカの腰を抱き、深々と挿入した。
「ひうっ!」
ユリカが力いっぱいアキトを抱きしめる。痛みのために歪んでいた表情が、アキトの律動とともに、少しずつ切ない雰囲気をまといはじめる。
「アキトがいっぱい……アキトでいっぱいよ」
「もっと、おれを感じろっ!」
アキトは激しく腰を打ちつける。睾丸がユリカのヒップに当たっている。
「んっ、んっ、んっ、んうっ!」
こらえきれないものを内に充満させていくように、ユリカの鼻息がくぐもり、速度を速めていく。
「まだだ、ユリカ、まだだぞ」
アキトはさらに激しく腰を叩きつける。ユリカの内部で、自分自身がいままでで最も大きく反りかえっているのを感じた。誇らしい気分だった。
ユリカがアキトの背中に爪をたてる。吐息を間近で感じる。苦しげにあえぐユリカは、この世のものとは思えぬほどにかわいかった。その唇を思わず奪っていた。
「んふうーっ!」
その瞬間、アキトとユリカは同時に達した。
アキトの分身が、ユリカの内部で弾け散った。熱い命のかたまりを子宮壁に叩きつけた。その快感は、たとえようがない。
ふたり、かたくかたく抱き締めあった。
「こりゃあ、ご相伴にあずかるどころじゃねえなあ」
ウリバタケがぼやいた。だが、まんざらでもなさそうだ。
「しかし、これで艦長もバッチリだな。どうせ、あとでおれ用にデータを書きなおせばいいんだしな。ルリルリと並んで、まちがいなくトップ人気商品になるぞ」
ウリバタケ・セイヤは、全宇宙のコスモノーツの独り寝をなぐさめるバーチャルCGフィギュアの販売をもくろんでいたのだ。
「なあ」
そばにいた人間の肩をウリバタケは思わず抱いた。
「?」
小首をかしげているのは、ユリカだった。制服姿で直立している。
「げっ、艦長!」
ウリバタケは思わず飛びのき、そしてその姿を、特に胸のあたりを熟視した。
「85のD……まちがいない、こりゃあ、おれがデザインした艦長の立体映像だ……」
ぞくりと悪寒が背筋をはいのぼった。
じゃあ、いまテンカワと裸で抱きあい、発情期の猫さながらに甘い声をだしているのは……?