4

「ふっ、しょせん男は弱い生きものよ」

 ウリバタケが眼鏡のフレームを指でおさえる。

「そうだろう? 諸君!」

 整備班の仲間たちを見やる。

 彼らも、艦内の女の子たちの立体映像とプレイをはじめていた。

 アマノ・ヒカルは四つんばいになって、バックから整備班の男のモノを受け入れていた。口いっぱいにもう一人の男のモノをほおばってもいる。眼鏡のレンズには、すでに白い液体がこびりついている。はやくも第二ラウンドらしい。

「こらっ! ヒカルちゃんはおれのだっていったろお!?」

 ウリバタケは顔色を変えて怒鳴った。

「すいませーん、つい気持ちよくて」

 整備班の男が頭をかく。言いつつ、腰をつかっている。

「ちっ、まあデバッグでさんざんしたからいいけどよ」

 ウリバタケは吐きすてた。まだ、ちょっとこだわりがあるようである。

「うりゃっ、どうでぇ、まいったかあ!」

 威勢のいいよがり声をあげているのはスバル・リョーコだ。実物の性格よろしく、男の上に馬乗りになって、激しく腰を動かしている。責められている男はどうやらマゾっ気があるらしい。

 (イズミは、いいダジャレを思いついたら入れよう)

「んふふ、いま、あなたの男性器の先端部分であるいわゆるカリの部分がわたしの小陰唇を通過し、膣内に挿入されたわけね。さあ、それをさらに進行させれば、いわゆる子宮頸部に到達するわけよ」

 説明口調なのはイネス・フレサンジュさんだ。その太股を押し広げている男は、熱心にメモを取りながら行為を続けている。

「んあっ、もっと叩いて、お願い、もっといじめてぇ」

 全身を縄でしばられて、悶絶寸前なまでの激しいもだえかたをしているのはエレナ・ウォンである。整備班の男たちに囲まれ、その男根で顔をしばかれて狂喜している。本人が見たら発狂死するだろう。ちなみに、エレナにたかっている男の数がいちばん多い。堂々の人気ナンバーワンだ。

「まあ、みんなたまっているからなあ。あの女には」

 ウリバタケは腕組みをしてうなずいた。女教師もののエロビデオが売れるはずである。気位がたかくて頭の切れる女を、男は一度でいいから蹂躙してみたいと思っているのだ。

「さて、おれも一発ぬいておくか」

 ウリバタケは、舌なめずりをした。

 彼が相手にしようと思っている女の子は――むろん、ご想像のとおりだ。

 ルリは周囲の破廉恥な状況に対しても、なんの感慨もいだいていないように見えた。このへんも実物とそっくりだ。

  

 

「ルリルリ、おれのを気持ちよくしろ」

「はい、ご主人さま」

 セーラー服姿のルリはひざまずいて、ウリバタケの股間に指をそえた。

 ジッパーをおろし、白い細い指で、ウリバタケの男根をひきずりだす。

「教えたとおりにやるんだ」

「わかりました」

ルリは唇をとがらせて、ウリバタケのダラリとした男根にキスをした。何度も、何度も。

 そして、ピンク色のちいさな舌をだして、ペロペロと先端部分をなめはじめた。まるでお腹をすかせた仔猫がミルク皿をなめすするようなひたむきさだった。

「うう……たまらんぜ」

 ウリバタケのモノは脈打ちながら硬さを増していった。

 ルリがウリバタケのモノを軽く噛んでいる。すべてをほおばるには、ルリの口は小さすぎるのだ。それがウリバタケのこだわりでもあった。

「さ、ルリルリ、パンツを脱がしてやるから、スカートをあげなさい」

「はい」

 ちょっとだけ頬をそめて、ルリはウリバタケのモノから口をはなし、直立してスカートをたくしあげた。

 子供そのもののすべすべしたおなか。ちょっとデベソっぽい感じもあるおへそ。これは人工子宮生まれの特徴だ。バイオテクノロジーで合成された人工へその緒は、生体癒着率が高すぎて、おうおうにしてデベソをつくりだす。

 まさにフィギィア師ウリバタケの面目躍如たる部分である。

 さらに。

 純白のパンティ。リボンすらついていないシンプルなデザイン。

 土手の部分の盛りあがりはとぼしく、細い腿のあいだもすき間があいている。

 そして、薄い生地のためにくっきりとわかるたて割れ。

 ウリバタケはしゃがみこんでその部分に顔をちかづける。

 指で、たて割れの部分をなぞってみる。びくり、と腰を震わせるルリ。

「くそ、われながら変態だぜ……」

 ウリバタケは笑いたいような泣きたいような気分になった。

 家で彼を待っている女のことを考えかけて、すぐに打ち消した。いまは欲望のまま進むべき時だ。明日にはアステロイドベルトをさまよう一個の星になっているかもしれないのだ。

 ウリバタケはルリのパンティをずらした。自分でデザインしておきながら、それでもため息をつかずにはいられない美しいものがそこにはあった。

 まっしろな逆三角形のふくらみ。その下端分に刻まれたワレメ。

 発毛などはなく、色素の沈着もまるでない。

 ウリバタケはその部分にしゃぶりついていた。

  6

「……んぅっ!」

 押しころしたルリの声。そうだ。少女はあえがない。もだえない。身内を焼き焦がすような官能の炎におびえながら、ただひたすらこらえるのだ。

 舌をワレメにこじ入れるようにした。かすかな匂い。それすらウリバタケ自身よって慎重に計算されたものだ。かすかなアンモニア臭は少女のフェロモンだ。

 ふぁさり、スカートがウリバタケの頭にかかり、そして、小さな手の感触をスカートの生地ごしに感じる。こらえている。耐えている。そのいじらしさをよりひき出したくてウリバタケは舌先に力をこめる。

 舌のすべりがよくなっている。唾液のせいばかりではない。ルリ自身の協力が、ウリバタケの舌をより軽快にする。

 鼻をワレメの上の部分におしあて、唇で少女の大切な部分を覆う。舌は槍と化し、少女のそこをやわらかく耕していく。

「もうゆる……して……」

 ききとりにくい声がかろうじてウリバタケの耳にとどく。懇願の泣き声。ウリバタケは満足して、舌をおさめる。

「さあ、おしりをあげて」

 ルリをよつんばいにし、セーラー服のスカートをめくりあげる。

 愛らしい肉の山の間に、赤く充血した少女の亀裂が見える。その上には、桜色のすぼまりがある。アヌスすら少女のそれは愛らしいのだ。ウリバタケは、そのすぼまりにくちづけ、味と匂いを堪能した。これだけでも悦楽のあまり、すべてを忘れそうになる。

 だが、いまは手早く快楽を結実させたい。まだ仕事は終わっていないからだ。

 ウリバタケはルリのアヌスに別れを告げた。

 そして、自分の男根を、ルリの未成熟な性器の入り口に押しあてる。

「入れるぞ、ルリルリ」

「どうぞ……」

 言ったあとに、歯を食いしばるカチリという小さな音が聞こえた。

 そうだ。痛いのだ。少女は、男の侵入を受けて、身を引き裂かれるような苦しみと――そしてふかい悦びを身のうちに併存させるのだ。

 押しすすんだ。

 可憐な膜の防御を破壊しながらウリバタケは侵入をはたした。

 ルリの身体が一度、二度、痙攣した。そして、動きをとめて、床にうずくまった。

「痛いか?」

「へ……いきです」

「動くぞ」

「……はい」

 ウリバタケが動くたび、ルリの水色の髪が揺れる。

 ルリの内部は熱く、そして、おそろしいほどきつかった。

「このデータだけは入手のしようがなかったからなあ。標準的な女性の膣データを縮小させるしかなかった」

 ちょっとさびしそうにウリバタケはつぶやいた。