陵辱防衛隊まおちゃん

 

ぼうえいにっき ○月×日はれ

 

 きょうも、自分と、みそらちゃんと、シルヴィーちゃんの三人で、かわいいエイリアンさんから地球をまもるために、パトロールをします。

 夏休みなので、せいふくも夏服です。いつもの服にくらべるとうすくて、すずしくて、くーるびずです。でも、このそざいの開発には国民のけつぜいというものがつかわれているので、あまりよごしてはいけないと、かごめ先生には言われています。

 

 公園で、ほーむれすのおじさんがごみばこをあさっていました。

 おなかがすいているのでしょうか。

「なんやなー、日本も豊かなよーで、ムジュンにみちてるんやなー」

 シルヴィーちゃんがむずかしい顔をしていいました。

「ちょっとかわいそうであります……」

 やさしいみそらちゃんが同情しています。

 自分は挙手をして発言しました。

「ねえ、みそらちゃん、シルヴィーちゃん、あのおじさんをたすけてあげようよ! それもぼうえいのしごとのひとつだよ!」

「うーん、そやなあ……それもええかもな」

「私は、まおちゃんがそういうなら……」

「じゃあ、みんな、おやつをだして」

 自分たちは、パトロールにそなえて、各自、お菓子をもっていました。もちろん三百円以内であります。

 キャンディにチョコレート、そしてクッキー。自分たちはそれを手に、ほーむれすのおじさんに近づきました。

 

 おじさんはよごれた服を着ていて、近づくとすこしへんな匂いがしました。ぼさぼさの髪に、ごましおのおひげ。でも、自分たちにむけた目はやさしげでした。

「あの、おじさん、おなかすいているのなら、これをどうぞ」

「よかったら、たべー」

「紅茶もありますよ」

 自分たちはお菓子と飲み物をおじさんにさしだしました。

 おじさんは少しおどろいたようでしたが、自分たちのおくりものをうけとってくれました。そしてこういいました。

「ありがとう。きみたちは、地球防衛軍の子供たちだね」

「え、自分たちを知っているのでありますか」

「テレビでよくやっているからね。電気屋さんの店先で見たことがあるんだよ。いつも、日本を防衛してくれたありがとう」

 そして、おじさんは自分とシルヴィーちゃんとみそらちゃんの頭をなでてくれました。

「ふわー、てれるなあ」

「ええ……であります」

 髪をなでられて、みそらちゃんはちょっと困った顔をしています。おじさんの手のつめがまっくろだったからかもしれません。

「そうだ。きみたちは、かわいいエイリアンとたたかっているんだったよね」

「うん!」「そやで」「はいであります」

 自分たちはうなずきました。かわいいエイリアンさんは、かわいいけど、地球をしんりゃくするので、おいかえさないといけないのです。

「おじさん、いっぴき知っているよ」

「ほ、ほんと?」

「ほんとだよ。むこうで、教えてあげるよ」

 おじさんは自分の手をひいて、公園の植えこみのなかへ入っていきました。

「ま、まおちゃん、しらない人についていったらいけないって、かごめ先生が……」

 みそらちゃんが不安そうに声をかけてきます。

「だいじょうぶだよ、みそらちゃん。このおじさんはきょーりょくしゃだもん。かわいいエイリアンさんのことをおしえてくれるんだって」

「そやなー、市民のきょーりょくあってこその防衛やしなー」

 シルヴィーちゃんも同意します。

「……」

 みそらちゃんはまゆを八の字にしながらも、ついてきます。

 植えこみの奥は、うすぐらくて、ひとけがありません。

 おじさんはズボンをぬぎはじめました。

「えっ、おじさん……?」

 自分がおどろいて声をあげると、おじさんは、「しぃっ」といいました。

「さわいだら、エイリアンがにげてしまうよ」

「でも……」

「ほら、これがエイリアンだよ」

 おじさんがパンツをおろしてへんなものをとりだしました。

  

(まおちゃんは一度にたくさん文字を書けないので、今回はこれでおわりです)