バトルアスリーテス 犬運動会(3/3)
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かぽ、ぽか、ぷちゅるる。
擬音がすべてを語っている。あかりは紀州犬のペニスをしゃぶりはじめている。
「あかりも、やっとペロリンガのよさがわかったな!」
ドーベルマンに後ろから責められながらも、ターニャがうれしそうに言う。
「ほんなほほはいひょ」
犬のチンチンをくわえつつ、あかりがなんか言っているが、発音が不明瞭でよくわからない。
わひゃん。
ハスキー犬がわななき、あかりの手のなかに白い粘液を放出する。
ぐひん。
紀州犬が悲鳴じみた声をあげて、あかりの口のなかにやはり放出する。さすがにあかりはそれをぺっぺっと吐き出す。
とはいえ、二頭はすっかりあかりに心服して、ぺったりと服従のポーズをとる。いわゆる、腹見せポーズだ。
「ワンちゃんたちに君臨してもしょうがないんだけどなあ……」
「あかりい、ちゃんとワンワンスタイルをとらないと、入れてもらえないぞお」
ターニャがアドバイスをくれる。ドーベルマンはもう果てたらしく、すでにボルゾイがターニャのヒップにはのしかかっている。
「そんなこと……できるわけないでしょ!」
といいつつ、よつんばいになるあかり――なんか矛盾した言動である。
ヒップをうんしょ、とあげる。
犬たちがあかりのヒップにまわる。なかでも、巨大なセントバーナードがほかの犬たちを押しのけている。うなりあい、牙をひらめかせる。
「ワンちゃんたち……ケンカしたらだめだよ」
あかりは指であそこをひらく。犬たちの唾液でベトベトになり、かつ、内部からも潤いがわきだしているピンク色の肉壺があらわになる。
そこは乙女のエキスで湿潤になっており、完全に食べごろであった。
ふぐぐ。ぎゃひ。ぐわん。
犬たちのあいだでひとしきり力くらべがおこなわれ、他を圧倒したセントバーナードがあかりのヒップをふんふん嗅ぎはじめる。
「うっ、んっ……鼻息がかかって……あん」
たらり、滴が内股に流れをつくる。
「くるの? ね、ワンちゃん……わたしの中に入ってくるの?」
あかりは背後に覆いかぶさってくる大きな影にむかって訊いた。声は切なげで、せきあげる息にふるえている。興奮の極みにある少女の目はなかば閉じられ、うるうると潤んでいる。
「うわん」
セントバナードが低く吠えた。いい声だ。中田浩二に声質が似ている。
毛むくじゃらの前足がぎゅっ、あかりのヒップをつかんだ。
ぐうっと左右におしりの山をひらく。大陰唇の内側の粘膜が外気にふれるのがわかる。アヌスもだ。強く左右にひらかれて、内臓が露出しているような感覚がある。
「あかりくん。きれいなピンク色だよ。おしりのアナの中も、サーモンピンクというやつだな」
セントバーナードがしぶい声で言った。
「やあ……ワンちゃん、はずかしい……」
「はずかしがることはない。きれいだよ」
「やだあ……」
照れるあかりは、犬がしゃべっているという異常に気づかない。
「では、入れるよ」
セントバーナードは、自分の股間のチャックをおろす。犬の毛皮の股間から、巨大なペニスがあらわになる。
――え?
あかりはかすかな疑念をいだいた。股間にどうしてチャックがあるのだろう。
それに、さっきしゃぶった紀州犬のソレとはずいぶん形がちがう。紀州犬のモノは先端にいくほどとがっていた。だが、セントバーナードのモノは先端が笠のようにひらいている。竿の部分が皮でおおわれているというのも変わっている。
それではまるで……
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ぬぷうっ。
セントバーナードのペニスがあかりのヴァギナにめりこんだ。
「んあっ!」
処女ではないとはいえ、まだまだあかりのその部分はこなれていない。セントバーナードの巨根を受け入れるのには、かなり無理をしていそうだ。
めりめりと音がしそうなほどに、あかりの入り口の部分はひらいている。
「いっ、いたっ」
あかりは床に顔をおしつけた。ヒップを高く掲げさせられ、膣に犬の男根を迎え入れさせられている。屈辱的なポーズだ。
セントバーナードは容赦なく挿入を続ける。
「うあっ、ああっ、ワンちゃん、大きすぎるよおお」
あかりは自分の内部に侵入した異物の巨大さに圧倒された。子宮に当たっているのがわかる。
「こつん、こつんって……ふあっ! ひゃああっ!」
痛みがなくなったわけではないが、それ以上に押しよせるものがあった。
完全に制圧され、蹂躙されているという感覚。尻の穴をいじくられながら、激しく膣を犯されているという事実がそれを増幅する。
「あうっ、あううっ、すごい……すごいのお……ひぃっ!」
あかりのヒップが、うねっていた。
セントバーナードの縦の動きを、円の動きで迎えうつ格好になっていた。
カリの部分があかりの子宮頸部をこする。先端は完全にあかりの内部に届き、子宮壁を叩いている。
「あっ……あっ……くあっ! ううっ……あ……あ……」
あかりの視界が白くなっていく。
指が直腸をえぐっているらしいが、それも灼熱の棒をねじりこまれている感じで、よくわからない。
「出すよ、あかりくん」
セントバーナードが言った。あかりは夢中でうなずいていた。意味などはわからない。
体内の圧迫感がさらに増した。打ちつけられる腰の速度がたかまり、湿ったシリンダーに太いピストンが押しこまれ引きぬかれる時に発する水っぽい音が小刻みに、そして大きくなる。
ぱこ、ぱこ、ぱん、ぱこ、ぱん、ぱこ、ぱん。
「あっ、やあっ、あん、あん、あっ、ああああ……っ!」
あかりは床に爪をたてた。抜かれそうになる瞬間、無意識に括約筋を締めている。カリがヒダを擦る。すごい。
「はっ、あっ、あっ、あっ、あはっ、ああっ、あうう……」
「イキなさい」
セントバーナードは、仕上げとばかりに中指をあかりのアヌスふかくねじりこみ、かつ、男根の先端で子宮そのものを叩いた。
「あっ、いっ、あっ、あっ――ぃくううっ……!」
「むん!」
あかりの声が裏がえり、とぎれた瞬間、セントバーナードはあかりの内部で射精した。
身体のなかで太陽が炸裂したかのような感覚。あかりは、おなかのなかが満たされていくのを感じた。
「あ……あつ……い」
セントバーナードが男根をぬくと、あかりの性器では受けとめきれなかった白濁の粘液が逆流して吹きだした。
ぬるみを内股に感じながら、あかりの意識はうすれていく。その耳に、セントバーナードはささやく。
「きみの身体にたまっていた疲労はこれでとれるはずだ。記録が伸びやなんでいる友達がいたら、ここに連れてきなさい」
「……はい」
「うむ」
あくまでも中田浩二によく似た声である。
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翌日。
「はあ……」
練習場の片隅で、アンナ・レスピーギが体育座りをしながら、小さくため息をつく。練習の成果がなかなかあらわれないのだ。そのせいか夜もよく眠れず、悪循環になっている。
「どうしたの、アンナちゃん」
「元気ないぞー、アンナあ!」
肌つやつやのあかりとターニャが、にっこにこ笑いながら、アンナの背後に立った。
ペロリンガの儀式は当分はやりそうである。
(C)APRILFOOL/UZUKI HAJIME 1999