あずまんが大ヨE
ぬいぐるみ喫茶でGO!GO!GO!
最年少のちよが口火を切った「最終メニュー」は、たちまちほかの女生徒のテーブルでも発動した。
暦は太股を胸元に引きつけるように動かされ、局部をさらすようにさせられた。
まるで赤ちゃんのオムツをかえるときのような恥ずかしい格好だ。
「こよみちゃん、身体柔らかいねえ。まんぐり返しも楽々だ」
不精髭をはやした中年男がうれしそうに言いながら、暦の上にのしかかっている。
「いまからオチンチン入れてあげるから、ちゃんと見てるんだよ」
先端を暦の陰裂にあてがう。暦はうるんだ目で、それを見つめているしかない。
拒もうにも身体の自由はきかないし――それに、これまで、性器はむろん、おしりの穴までいじくられまくって、暦の身体はどうしようもなく昂ぶっている。
(私、セックスするのか。知らない人と……)
現実のことのようには思えない。だが、男のグロテスクな性器から眼が離せない。入れられた時の感覚を想像してしまう。
「いくよ」
ぐ、ぐぐ――男の生ペニスが暦のなかに飲みこまれていく。
「い……っ」
一瞬痛みが走ったが、覚悟していたほどでもない。意外なほどにスムーズに挿入されていく。
「あはあ……入ったよ」
男はさも気持ちよさげにため息をついた。
「気持ちいい?」
暦に訊いてくる。そんなこと答えられるわけがない。
男が動きはじめる。真上から暦の性器にペニスを突きたてている。
さっきとは違う角度でペニスが食いこんできて、暦はすこし痛みを感じる。でも、圧迫感がかえって昂ぶりをもたらす。
男は乱暴に腰を使っている。体重をかけて、奥までえぐってくる。
「――うっ、あっ!」
こらえていた声が暦の喉からもれる。さらに身体がまがり、豊かなバストが顔に当たる。
「こよみちゃんの中、すごく気持ちいいよ……はああ」
男は腰を上下させる。肉の棒が暦の膣を摩擦しながら出入りする。
「あっ……ああっ! はあ……」
圧迫感に胸郭がつぶれ、呼吸のたびに声になる。お腹の肉が段になっているのが暦はいやだった。これではまるで鏡餅だ。でも、抵抗できない。
「このかたちだと、おしりの穴にも入れられそうだな」
別の男が暦のアヌスを指でいじりはじめている。濃い肌色の入り口の奥――直腸の粘膜が鮮やかなピンク色を見せて開いた。
「あっ、そこは――だめ」
暦はうろたえる。いくらなんでも、おしりまでは――
それでも、のしかかっている男の重みと、打ちこまれたくさびのおかげで、暦は身動きもできない。ぶざまに肛門をさらしているしかない。
「セックスをしまくれば、体重なんてあっというまに落ちるさ。とくにアナルセックスは体力を使うから効果ばつぐんだよ」
アヌスに亀頭をこすりつけて男は笑う。そのまま、侵入を開始する。
「くううっ!」
暦はさらなる男根の侵入に耐えた。排泄の穴を押し広げられていく。裂けるかと思うほど痛いのに、柔軟な暦の身体は理不尽な行為も受け入れてしまう。
「すごいよ、こよみちゃん――二本も入れられて平気なんだ。おじさんたちがどんどん開発してあげるからね」
ふたりの男たちがリズミカルに動きはじめる。交互に奥を突いている。まるで、2ピストンのエンジンだ。
「ああああっ! すご……っ! ふああああっ!」
わずかに保っていた冷静さもかなぐりすてて、暦はうめいた。苦しさが転化されて、身体をさいなむ快楽になっていく。
「ほうら、でかいおっぱい、自分で吸ってごらん」
顔にあたる自分自身の胸の乳首を唇でさぐり、吸いあげる。
脳が痺れていくようだ。自分で脚をかかえ、さらに身体を開いて、男たちの蹂躙を受け入れる。中年男のたるんだ腹さえ、いまは愛おしい。ぶらぶらする陰嚢も、わざとらしいコロンも、性感を高めるアクセサリーだ。
「いくよっ、こよみちゃん――出すよっ!」
膣を責めていた男がうめいた。腰を小刻みに振りながら、暦のなかで射精する。中出しされるのは初めてだ。暦はわなないた。
「おしりの中にも――いくよっ!」
続いて、アナルに中出しだ。熱いものがほとばしる。暦は乱れていく。いずれにしろ、男根がまだまだ待ち構えている。宴は始まったばかりなのだ。
――おとうさんだ
榊はぼんやりとした頭で考えている。目の前をちよの父親――と榊が勝手に思っている――が動いている。
ちよの父はその独特な表情をたたえた視線を榊に注ぎながら、榊の身体を断ち割っての侵入をつづける。
『痛いかね?』
――痛いです。
『その痛みは風呂上がりに椅子の脚に小指をぶつけた時と比べてどうかね?』
――く、比べられません。
『プリントのたばを持っていて、紙の端で指を切ってしまった時と比べてどうかね?』
――わ、わかりません。
『ふうむ』
ちよ父の色が変化する。腕を動かして、榊の乳房を握りしめる。
『ここをこうしたら、どんな気分だね』
――そこは……気持ちいいです。
『この赤い部分がいいのかね?』
ちよ父の指が乳首をつまんではひねっている。榊は胸が敏感だ。頭がぽうっとなって、身体がふわふわとしてしまう。
――あ、はい……そこがいいです。
『こんなに赤いのに、気持ちいいという』
ちよ父は不思議そうにつぶやくと、べつの場所に指を動かした。
『ここにも赤い粒があるが、ここはどうだね?』
――そこは……
榊は電撃を感じて身体を震わせた。いままでとは比べ物にならない心地よさだ。怖いくらいに感じてしまう。
ちよ父は、挿入している穴のすぐ上にある充血した芽をいじくっているのだ。
『ここが気持ちいいのかね?』
榊は答えられない。気持ちよすぎて、言葉にならない。
ただ、うなずいている。
「だいぶん感じているようだな」
榊に挿入している男が笑った。おとうさん帽子を目深にかぶっている。
「処女だったのに、すごい感度だ――これは当たりだな」
陰毛同士をこすりあわせながら、指でクリトリスを刺激しながら、ピストン運動を続ける。つながっている部分からは榊の破瓜の血が流れ出しているが、榊自身は熱っぽい眼を男の帽子の部分に注いで、抵抗ひとつしない。
「そろそろ、フィニッシュさせてもらうかな――後がつまっているし」
順番待ちがすごい。とくに、男のすぐ後ろにいるのは、なんと女の子だ。
男は最後のしあげとばかり、榊の腿を抱いて、奥を突きはじめる。
『気持ちいいかね?』
ちよ父が榊の奥深くをつつきながら訊いてくる。
――気持ちいい、です。
榊は夢うつつのなかで答える。
『その気持ちよさは、たとえるとどんな感じだね』
榊は考える――考えられない――答えようとする――答えられない。
ああ、でも、そうだ、これは……
――ねこ
榊はこたえる。身体のなかが熱くなって、どんどん高まっていく。
――ねこを抱いている感じ。いえ、逆で……ねこになってだれかに抱かれている感じ。頬ずりされて、のどをくすぐられて、耳に息をふきかけられる……そんな感じ。
ああ、そうか。
『きみがねこに嫌われていた理由がわかったかね?』
――わかりました。
榊は鼻を鳴らしながら、もだえながら悟っている。
――私は触れられるのが怖くて、抱かれるのが不安で、だからいつもひとりでいて……
『抱かれるのを怖れている者に、だれかを抱きしめることはできない。ねこもそれを察知するから逃げるのだ』
――わかりました、すべて。
『わかったのなら、わたしを抱きしめてみたまえ』
――はい。
「さ、榊さん……」
かおりんはうっとりとした表情で榊にしがみついていた。榊の腕がかおりんの背中にまわっている。なけなしのこづかいをはたいて、列に並んだかいがあったというものだ。
かおりんは目をとじて、榊の唇にキスする。いきなり、舌が侵入してくる。背筋がぞくぞくと震える。
「きみも参加するのかい?」
新たな客がかおりんのおしりを抱える。
「あっ、わたしは……はあっ!」
かおりんは否定しかけるが、下から榊に胸を愛撫されて、言葉を失ってしまう。
「参加するんだね」
その男は、かおりんのスカートをめくりあげ、ずるりとパンティをずらしてしまう。
かおりんのその部分は榊の痴態をずっと見ていたために、すでにぐしょぐしょだ。
「なんだ、もう準備万端じゃないか」
「だめっ、ちが……ああ」
かおりんは抵抗しようするが、榊にしがみつかれていて、自由にならない。
「じゃあ、上になってる彼女はおれが」
「榊ちゃんはおれだな」
並んでいた男たちはすばやく役割を分担する。なにしろ、榊の列は長い。こうでもしなければ客を処理しきれない。男の一人はテーブルに乗り、かおりんのおしりを高く掲げさせる。
「私は、ちが……ううっ!」
かおりんはバックから挿入されて、言葉をつまらせた。榊が熱い吐息をふきかけてきて、なんだかどうでもよくなってくる。
榊と肌をあわせながら、いっしょに犯されるならば、それで本望という気がしてくる。
「あっ……ああ……」
榊がもだえる。榊も挿入されたのだ。
かおりんはその榊の顔に舌をはわせた。大好きな榊の顔をしゃぶりつくしたい。
見知らぬ男に後ろから突かれながら、かおりんは昇りつめていく。
「おっ、おっ、出る、出るぅ……っ」
男が腰を打ちつけながら、かおりんにのしかかる。尻をくいくいと動かしている。
「さ、榊さん、榊さん……ふあああああっ!」
「はっ、あああああ! くあああっ!」
かおりんと榊は同時に絶頂に達する。ふたりに挿入していた男たちも、限界を突破した。同時に射精する。
「し……しあわせ……」
かおりんは陶酔した。
「榊……かおりん……」
精液まみれになっていく榊とかおりんを見ながら、神楽はつぶやいた。
神楽自身、すでに全身白い粘液だらけだ。
ただし、スクール水着は着用したままである。
みんな、水着に亀頭をこすりつけて、果てていくのだ。
「こっ、この感触がたまらんっ」
神楽の股間に男根をあてて、ワレメの部分を前後に摩擦しながら、男があえぐ。
射精する。スクール水着の股間の部分はすでに精液でベトベトだ。
神楽ももちろん気持ちがいい。布地ごしにクリトリスが刺激されるからだ。
ピンピンに張り詰めていて、水着の生地を押しあげて、その場所がわかってしまうほどだ。
「あ……ああ……こす……れるっ!」
ぴくんぴくんと腰をはねあげ、神楽はあえぐ。気持ちいい。だが、その気持ちよさはあるレベルを突破しないのだ。感じれば感じるほど、かえって餓えがつのってしまう。
「もう……ダメだっ! いいかげんに、してくれ……っ」
自分でその部分を開いてしまいたい。だが、スクール水着愛好者たちは、神楽が水着を脱ぐのを許してくれないのだ。
「先生……木村先生……おねがいだよ」
神楽の乱れっぷりをじっと観察している木村に神楽は懇願した。木村はさっきから神楽をいじくって刺激するだけなのだ。
「なにがしてほしいのかな、神楽くんは」
木村は眼鏡の位置を直しながら聞き返す。
「い……」
神楽はさすがにためらう。よりにもよって木村にこんなことを頼むなんて、自分でも信じられないのだが、熱烈なスクール水着信者たちに頼んでもらちがあかない。
「入れて……ください……」
「きみはなにを言ってるのかね?」
木村が問いかえす。
「なにを……って、もう、がまんできないんです!」
神楽は自ら水着の股ぐりの部分をずらした。
充血しまくり、濡れそぼった性器を剥き出しにする。
「水着ごしにこすられてばっかりで、もう限界です……っ! ほかのみんなみたいに……してっ!」
指でその部分を開く。くちゅっ、音がして、襞が粘液を吐き出す。
「しかたないなあ!」
木村は大声を出した。ジッパーをおろす。
「それでは、神楽くん、自分でほしいものをセッティングしたまえ」
神楽は言われたとおりに、木村のペニスを引き出して、口に含んだ。まさか、木村のものを自分から率先してフェラチオするようになるとは思わなかったが、いまはすぐにでもこれが欲しい。
「先生の――すごい」
どきどきしながら、屹立したそれを見つめる。榊たちに負けたくない一心で始めたこの勝負だが、もはや勝ち負けはどうでもよかった。かきたてられた性欲がすべてを流し去ってしまっていた。
木村のペニスをしゃぶりたて、それを大きくすると、自分からおしりをその上に持っていく。
「はや……はやく、入れて……入れて……」
神楽は自分が初めてだということも忘れていた。木村の首に腕をまわし、自分からキスして、舌をからめていく。
木村のペニスが入り口に当たる。それだけでもイッてしまいそうになる。
「ああ……あ……」
ぷぶっ、音をたてて、木村の巨根が神楽の身体に侵入する。処女膜を貫通された瞬間、神楽は失神寸前の快感にうちふるえた。もともと神楽の膜はスポーツで破れていたから、その面での痛みはほとんどない。むしろ、木村に貫かれたという精神的な衝撃が神楽をノックアウトしたのだ。
「木村先生に……あ……あ……やられちゃった……あああ」
「自分から入れたのだろう?」
「あ……そう……だけど……うああっ!」
対面座位は挿入が深くなる。木村の長いものが神楽の身体の一番奥まで侵入している。
神楽は自分から腰をつかっていた。自分でもどうしようもない。とまらないのだ。
「せんせっ……せんせっ……ああっ! へんだよ……私……へんな感じ!」
ほかの男たちはそんな神楽の尻の動きを凝視していた。水着がよじれて、おしりの穴が見えている。むろん、結合部分もだ。
水着フェチの男たちの顔つきが変わっていった。
「みなも先生の身体はすばらしい……」
父兄たちはみなもを絶賛していた。
みなもはパンティストッキングを破られ、下着をずらされていた。露出した性器には、もう何人目かわからない父兄の陰茎が挿入されていた。先人たちがみなものなかに放ったものが、合わさった部分から白い液汁になってこぼれ出ている。
口にも、父兄のものを受け入れている。舌を懸命につかっている。
「なんて熱心にしゃぶってくれるんだ、みなも先生は。さすがは聖職者だ。すばらしい」
感激した父兄が、みなもの顔に精液をあびせかける。顔はむろん、髪もジャージも、父兄の放ったものがべっとりとついている。
「下の口も最高だっ! うあっ!」
膣に挿入していた父兄もたまらず射精する。
「んふう……はああ」
みなもはうっとりとしたため息をつく。つづけざまに胎内に射精され、もはや男根の虜になっていた。もともと酔うと好色になるみなもである。
「もっと……もっとぉ……」
おしりを振ってせがむ。
べつの父兄のペニスにむしゃぶりつく。一方、みずから性器をひらいて、粘液まみれの粘膜をひらく。白く濁った男たちの体液が糸をひいてこぼれおちる。
「これはちょっと膣内射精しすぎですな。もうどろどろだ」
父兄が笑いながら、みなもの性器をいじくる。ううん、と悶えてみなもはヒップをふる。
「今度はこっちの穴をいただくとしましょうか」
そういいつつ、父兄はみなものおしりの穴を指で開いていく。その部分は先程から指や舌による刺激を受けつづけ、すでに色が変わっている。
男はその部分に鼻をくっつけて匂いをかぐ。
「ああ……いやらしい匂いがしてますよ、みなも先生……」
「んふぅ……んんう」
嬉しそうにみなもはペニスを咥えたまま、鼻を鳴らす。
「いきますよ」
男がみなものアヌスへの侵入を開始する。
ぐいっ、挿しいれると、膣にたまっていた精液が半固形の塊として吐き出されてくる。
「んうううううっ!」
みなもが身体を震わせる。自分で体重をささえられなくなったみなもを、父兄たちがよってたかって支えている。
「うはあ……」
アヌスを犯されて、みなもは満足げな吐息をもらした。父兄が動きはじめる。よつんばいになったみなものあまり大きくはない胸が、それでも後ろから突かれるたびにぶるんぶるん震えている。
「ああっ! うあっ! あああああっ! おしりがっ! おしりがああっ!」
みなもは髪を振り乱し、新たな体験――アナルセックスにのめりこんでいく。
そんなみなもの姿を、父兄や男子生徒たちは、記念撮影用のカメラやビデオで撮影している。「文化祭実行委員」の腕章をつけた記録係もそのなかには混ざっている。
被写体はみなもだけではなかった。フラッシュはあちこちで焚かれていた。その光のなかには絶頂に達しながら弛緩していく少女たちの肢体が照らし出されていた――
「あー、もうかった! やっぱりアイディアの勝利ね!」
ゆかりは札束を数えながらご満悦だった。
文化祭終了のチャイムが鳴りおわったところだ。
教室内は紙コップや皿が散乱していた。まさに祭のあとといった惨状だ。
ウェイトレスたちはへとへとの状態で惚けている。身体の後始末をする気力すらないらしい。
「じゃあ、みんなには、ごほうびにジュースと肉まんおごってあげるわね!」
ゆかりはパンパンと手を叩いた。
「じゃあ、片づけをはじめて!」
「ゆかり……」
みなもが低い声をだした。
「――なにか忘れてない?」
「もちろん忘れてないわよ。にゃも、ちゃんとそっちのクラスの売上をもってくんのよ。それと、焼肉のおごり、忘れないこと」
「ちがーう!」
みなもが怒鳴った。
「え? ちがうの?」
ゆかりは周囲に圧迫感を感じて見渡した。
暦が、榊が、神楽が、かおりんが、ちよまでも、強い目でゆかりをにらんでいる。ほかのウェイトレスたちもだ。
「あれ、どうしたの、みんな? 肉まん一個じゃ足りない? ピザまんつけようか?」
「ゆかり、教師は率先して生徒に見本を見せなくちゃならないのよ。わかってるわよね?」
みなもが低い声で言った。女生徒たちがうなずく。
ゆかりはちょっと青ざめる。
「えと、でも、もう文化祭おわったし。お客さんもいないし、ね?」
「大丈夫です、ゆかり先生、うちのクラスの男子がまるまる残ってます」
暦が、あごをしゃくった。裏方に徹していた男子生徒たちが、ズボンの前を突っ張らせて、熱い視線をゆかりに送っている。
「え? え?」
ゆかりは味方を求めてあちこち視線を泳がせた。だが、そんなもの、いるはずがない。
「かかれっ!」
暦が号令を発した。おあずけをずっと食わされていた男子生徒たちが暴徒となってゆかりに殺到する。
「ひゃあああっ! にゃも! 助けてっ! 水原さんっ! ちよちゃん!」
男子生徒たちにもみくちゃにされながら、ゆかりが悲鳴をあげる。
「知ってるでしょ、にゃも――わたしはっ!」
「処女だっつーんでしょ。いいじゃない。この機会に経験しなさい」
「そんなあああっ!」
ゆかりは服をはぎとられながら、抗議の声をあげる。
「そっ、そんなとこさわっちゃだめっ! こらっ、メガネ! 委員長顔のあんたがそんな……ひゃっ! き、木村先生まで?」
半裸にされたゆかりは教壇に運ばれていく。まるで狩りの獲物のようだ。皮をはがれて、むさぼられていくのだ。
「や、やめてええっ!」
ゆかりの悲鳴がむなしく教室に鳴り響いた。
「はー、文化祭おわってもーたなあ」
大阪が廊下を歩きながらゆっくりと言った。
「なんだか、あっという間だったな」
「ともちゃん、遊んでばっかりやったやん」
たしかにともは、両手一杯にタコやきだの風船だの手作りおもちゃだの、ほかの模擬店からせしめてきた戦利品をかかえている。
「呼び込みしなくても客がどんどん入っていくんだから、いいじゃん。それに、大阪もいっしょになってサボってたろ」
「そうやったっけ」
「それに、これだけみやげがあれば、みんな許してくれるにちがいない、うん」
「そやね」
などと話しつつ、2年3組の教室にもどってくる。
「ただいまー」
ガラリと教室の戸を開く。
「あれ? みんな、もう帰ってもうたん?」
大阪は人気のない教室を見渡して言った。机もいつもの位置にもどっていて、もう掃除もすんでいるようだ。その大阪の肩を、ともがぱしぱし叩いた。
「いたいなあ……なんやのん、ともちゃん」
「お、おい、大阪……あれ、あれっ!」
必死で指差しているのは教壇のほうだ。大阪はなにげなくそちらを見た。
ゆかりがいた。
それも全裸だ。
教壇の上に四つん這いになって、どうやら手足を縛られているらしい。
おしりとあそこにそれぞれコーラの瓶が突っ込まれている。その瓶のすきまからこぼれているものは精液だろうか。というより、全身、白いシャワーを浴びたようになっている。
「し……しんでるんやろか」
「いや……なんか言ってる」
ふたりはおそるおそるゆかりの方に近づいていく。
ゆかりは白目をむいていた。唇からはよだれと精液をたらしている。
「あ……もっと……もっと……くひっ!」
ひくひくと身体を震わせながら、ゆかりはうめいている。どうやら、夢をみているようだ。うわごとをくりかえしている。
「こんな……こんな……きもちいい……こと……もっとはやく……してたらよかった……」
「ゆかり先生、こわれてはる」
「いったい、なにが……あっ!」
ともは振りかえった。いつのまにか、暦たちが背後に立っていた。そして、クラスメートたち。みなも先生もいる。木村までもだ。みんな、不自然なまでに優しそうな笑顔をうかべている。
「とも、大阪、おかえり」と暦が言う。
「これで全員集合ですね」とは、ちよ。
「今度はボンクラーズで勝負だな」神楽が指をゴキッと鳴らす。
「……つづき、するのか」ポッと顔を赤らめる榊。
「連帯責任ってやつよ」みなもがにっこりと微笑む。
木村は無言でズボンのベルトを外しはじめる。
大阪と ともの表情が凍りつく。事態がちっとものみこめてない。
宴はまだまだ終わらない――ようである。