あずまんが大ヨE
ぬいぐるみ喫茶でGO!GO!GO!

5.いよいよ大人の出番です!? みなも、大爆発!

「う……」

 みなもはテーブルにつっぷしていた自分自身を発見する。

 身体が熱を持っている。ふわふわとした気分だ。まるで夢の続きのよう。

 そういえば、さっきまですごく気持ちのいい夢をみていたような気がする。忘れかけていた感覚。彼と別れる前の――

「気がついた? にゃも」

 すぐ耳の後ろで、ゆかりの声が聞こえた。

 胸元に違和感がある。

「なっ、なにっ、ゆかりっ!」

「なにってごあいさつねえ……。あんたの欲求不満を解消する手伝いをしてあげようってのに」

 囁くゆかりは後ろからみなもの胸をわしづかみにしている。

 くにゅくにゅと指が動き、みなものおわん型のバストを刺激している。

「学生時代からここはあんまり成長してないわね、にゃも」

 それはあんたもだろう、と思うみなもだが、言葉にはならない。身体が熱くて、心臓が苦しくて、わけがわからない。

 こんなところをひとに見られたら、という配慮がかろうじて働いて、周囲に注意をむける。次の瞬間、みなもの意識は完全に混乱する。

 甘い声が教室内に満ちている。

 見ると、中央のテーブル三か所で、信じられない光景が繰りひろげられている。

 暦、榊、神楽の三人の女生徒が、その高校生ばなれした豊満な肉体を晒して、男たちにむさぼられている。乳房と股間を舌と指でいたぶられ、喜悦の声をあげているのだ。

 その刺激的極まるシーンに触発されてか、あちこちのテーブルでウェイトレス姿の女生徒が男性客に抱きしめられたり、キスされたりしていた。

「な、なにが起こってるのよ!? こらっ、ゆかりっ!」

 みなもは背後からからみついてくるゆかりの手を払いのけようとしながら、怒りの言葉を吐く。

「こんなこと生徒たちにさせて! あんた、自分がなにしてるかわかってるの!?」

「なに言ってるの。ここは模擬店よ。おとなの社会の仕組みをシミュレートしているだけよ。これも立派な教育だわ」

 ゆかりはごく真面目な表情で答える。

「それに、儲かるし」

 ゆかりのもとに特別オーダーの注文を持ったウェイトレスがひっきりなしに駆けつけてくる。ゆかりのもとに届く福澤諭吉の枚数がどんどん増えていく。

「あんた……ねえ……」

 みなもはげんこつを握りしめる。

「先生、10番テーブルさんから、こんなオーダーが……」

 ペンギンちよがオーダーシートを持ってゆかりのところにやってくる。万札が三枚もはさんである。

 ゆかりはシートを一瞥して、にっ、と笑った。それから、おもむろにみなもを見る。

「な、なによ……」

「にゃも、出番よ」

「えっ、なに?」

「ほら、これ。あんたにも指名がかかったのよ。肉体派体育教師のフルコース。よかったわね。ちょっと安めに価格設定した甲斐があったわ」

「かっ、勝手にっ!」

「ひさしぶりでしょ? 友情のプレゼントだと思って、楽しんできてよ」

「絶対、いやっ!」

 みなもは首を横に振って立ちあがろうとする。が、ゆかりの指がみなものジャージのズボンの中に入って、股間で蠢くと、身体の動きが止まった。

「なっ……どこ、さわってんのよ! やめなさい、ゆかり!」

「あんたの弱いところなんか、全部知ってるんだからね。彼氏の代わりに練習台になってあげたの、忘れたの?」

「やあ……やめて……そこ、だめぇ……っ!」

 みなもは身をよじった。ゆかりの指が、みなもの敏感な――敏感すぎる場所を的確に責めてくる。身体が燃えてくる。忘れかけていたドキドキ感がはげしくわきおこってくる。

「あ、あと、飲み物にちょっと仕込んでおいたから。あんた、ただでさえ酔うと開放的になるから、クスリは要らないかなとは思ったんだけど、念のためにね」

「そ……そんな……ことまで……」

 くりくりくり、ゆかりの指の動きは見えないのだが、その指先が与えてくる刺激は確実にみなもの性感を呼び覚ましていく。

「だめっ……いやぁ……ゆかり……あ、あ、あ……」

 指をかむ。その痛みでなんとか意識の自律性を取りもどそうとするのだが、押し流されていくのが自分でもわかる。

 思いだしてしまう。男とつきあっていた頃の身体の感覚。忘れたと思っていた。面影と思い出を一緒に箱につめて、川かなんかに流して、教師としての日常に専念していると思っていた。だが、身体は覚えていた。ずっと待っていた。だから、こんなにも感じてしまう。いけないと知りながら、抵抗できない。

「はああ……んん……そこ……気持ち……いいよぉ……」

 半ば無意識のうちに自ら胸をまさぐっている。かつて身体に加えられた愛撫のパターンを追想しているのだ。それに合わせるかのように、ゆかりの指の動きがスピードを増す。

「ああっ、だめっ、だめぇ……ふああっ!」

「そろそろ、いいわね」

 ゆかりが場所をあける。そこに、ぶあつい身体が入れ替わる。

「よろしく、黒沢先生、いつもうちの息子がお世話になってます」

 七三分けの中年男だ。担任の生徒の父兄のような気がする。たしか中野だったか中川だったか――しかし、みなもには、もはやその意味を理解する明晰さは失われている。

「いえ、中沢くんはいつも活発で」

「中山です――それはそれとして、今度はわたしのムスコがお世話になりますね、どうかよろしく」

「は……はあ……」

 いつもなら肉体的な寒さを感じるであろうオヤジギャグにも正しくリアクションできないみなもは、生徒の父兄である中年男に突然唇をふさがれて、舌を入れられて、反射的にそれに応えてしまう。

 舌を絡めあう。男の煙草臭い唾液の匂いが鼻腔に這いのぼってくるが、それはみなもの体内に封印されていやらしい記憶を強く刺激した。

 自分から舌を動かして、粘膜同士が伝えあう情報をむさぼるようにしてしまう。とめられない。

 くちゅくちゅ、ちゅるう、と音をたてながら、みなもはディープキスを続けている。父兄の方々が何人もみなもに手を伸ばしてくる。面談などで知った顔も混ざっている。

「いやあ、ずっと黒沢先生のこと、いいなぁと思っていたんですよ」

「そうそう、うちの子の担任になってくれた時はうれしかったね」

「今年のプール授業の時の写真を子供にもらって、ついついスキャンしてしまいましたよ」

「ああ、わたしも、わたしも」

 男たちは口々にミーハーなカミングアウトをしながら、手はねちっこく動かして、みなもの身体のあちこちをさすってはその感触を楽しんでいる。

「いいですなあ、若い女教師のジャージ姿」

「高校生だったころ、何度こういうシチュエーションを想像したか」

「そうそう。血がたぎりますなあ」

 ジャージの上をはだけられ、下はずるずるとずりおろされる。

 今日は授業はないので、スポーツタイプではなく、レースがあしらわれたこじゃれたショーツを穿いている。パンティストッキング明るめのグレーだ。

「さすが、大人の女性ですな」

「女子高生もいいが、やっぱり、洗練度がちがう」

「筋肉が乗っていて、きれいな脚じゃないですか。想像以上だ」

 さわさわと男たちがみなもの太股を撫でさする。

「くっ……あっ……」

 ジャージの下に着ていたトレーナーもめくりあげられている。

「引き締まったウェスト……いいねえいいねえ」

 よだれをたらさんばかりの父兄たちだ。

「ぶ、ぶらじゃあはどんなんかな?」

 口調が怪しさを増している。極度の興奮状態らしい。

「ハーフカップブラ、フロントホック、色は薄紫〜」

「そんなに大きくはないけど、きれいな胸じゃないですか」

「で、でわ、外しますよ?」

 小太りの温和そうな父兄が震える手でみなものブラを外す。

 ぷちん。

 小ぶりだが固そうなみなものふくらみが露出する。

「おおおお〜」

 おじさんたちの唱和だ。

 憧れの女教師の裸は、中年になっても歓声がもれるほど嬉しいものらしい。

 男たちがみなものふくらみに殺到する。

「黒沢先生のおっぱい〜」

 黒縁眼鏡の父兄が嬉々としてしゃぶりつく。音をたてて乳首に吸いつく。

「あうっ! あああっ!」

 みなもは大きく身体をうねらせる。乳房だけではない。股間への攻撃も始まっている。

 パンストの上から、股間をまさぐられる。

 ゆかりの指とはちがう。もっと直接的で、荒々しい。それが、さらにみなもの記憶を呼び覚ました。

「黒沢先生、ここ、熱くなってますよ。なんだか、お汁がしみだしてきているみたいだ……」

 何本もの指が同時にみなもの脚の間で動いている。割れ目を上下に撫でさすられ、いくつかのポイントでは指先がねじこまれてくる。クリトリスのあたりと、尿道口のあたりと、膣口付近と、おしりの穴――それらを同時に突かれて、みなもは気絶しそうなほどに気持ちがいい。

「そっ、そこっ……だめっ……」

 みなもは舌を出しながら、あえぐ。その部分を異性にいじられるのはいつ以来だろう。思い出すと切なく、身体が燃えあがっていく。

「そんなにいいんですか、みなも先生? よっぽど餓えてたんだ……」

 さらに指が動く。下着が濡れて、パンストまで染みだして、その部分の形があらわになっていく。

「だっ……だめえ……んんんぅ〜」

 みなもの腰から下が別人格にあやつられているかのように、くねくねと動く。父兄の指で感じてしまうなんて――いけないことと思いつつ、みなもは自らの欲望の激しさに陶然とする。

「さ、先生、しゃぶってくださいよ」

 中山だったか、七三分けの男がみなものあごを持ち上げる。

「え?」

「みなも先生にミルクを飲んでもらう、というのがメニューなんですよ。もうお金は払ったんですから、はやく」

「飲むって……まさか……」

 目の前に男の肉棒を突きつけられて、みなもは絶句する。

「なに言ってんの。あんた、それ得意でしょ? 一緒にアイスキャンデーで練習したじゃない。ひとを付き合わせておいて、忘れたっての?」

 後頭部をゆかりが抱いている。そうだ。彼氏がいたころ、どうしても、と言われて、フェラチオをしたことがある。そのデートの前に、ゆかりと「しゃぶり方の練習」をした――恥ずかしい思い出もある。

 でも、その時でも、口のなかには――出されていない。

「さ、口をあけるのよ、にゃも」

「う……」

 ゆかりに鼻をつままれて、みなもはやむなく唇をひらく。そこに、七三分けが突っ込んでくる。

「むぶっ……!」

 生徒の父兄のペニスを口に含んでしまった。同時に、乳首をいじめられ、股間も弄ばれている。もう、だめだ。受け入れるしかないのだ――

「思い出すのよ、にゃも。あんた、デートの後、うまくできたって私に報告したじゃない」

 みなもは口のなかに侵入してきた異物を舌で愛撫することを自らに許した。もう、するしかない。それに――それをしたい、と思うみなもがいるのも事実なのだ。

(父兄の……オチンチンをしゃぶってる……わたし、すごいこと……してるっ!)

 いったん火がついた身体は、よりいやらしい行為をすることによって、さらに燃えあがっていく。

「うっ、みなも先生、上手ですよ……っ」

 中山は腰を小刻みに律動させつつ、みなもの舌技をほめた。

 唾いっぱいになったみなもの口腔は、より深く突かれると、あふれてしまう。唇の端からこぼれた唾液が、みなもの顎からのどをべとべとにしていく。

「んん……ん〜」

 みなもの目から涙がこぼれる。嫌悪というのではない。教え子の父兄にフェラチオしているというシチュエーションに、涙腺が反応してしまったのだ。かわいそうな私、お口を犯されている私、そして、すごくいやらしく舌をつかっている私――

「うう、いきそうだ……っ!」

 中山が悲鳴じみた声をあげて、激しく腰を振る。みなもの口の中で、ペニスが激しく反りかえったかのように感じられる。口蓋に亀頭がこすりつけられて、喉にまで当たる。吐き、そうだ。

「んうっ! んんんんん〜〜っ!」

 逃げたいみなもをゆかりが、ほかの男たちが、おさえつける。

 中山は夢中で腰を使い、みなもの口をレイプする。

「出るっ! 出るっ! みなも先生の口のなかにっ! うあっ!」

 びゅどっ、びゅどびゅどびゅっ!

 激しい噴出感がみなもの口いっぱいにひろがる。ああ――味なんかわからない。あったかくて、あふれそうで、くちいっぱいにひろがって――

「ぐぅうう〜〜んぶぅっ!」

 ペニスが抜かれたとたん、みなもはえずき、身体を折る。

「にゃも、ちゃんと飲むのよ!」

 ゆかりはみなもの口を強くおさえつけた。

「んうっ、んううっ!」

 からみついてくる。喉に。中年男の精液が。

 ゆかりは許してくれない。みなもは悟る。泣きそうになりながら、唾と一緒になんとかそれを嚥下する。

 味はわからなかった。ただ、金属的というか、半固形というか、そういう感触だけが強く残る。

「んぐ……うく……ふううう」

 唇の端にこびりついたねとねとの液体をぬぐいながら、みなもは大きく息をついた。

「よくできました、にゃも」

 ゆかりがみなもの頭をなでなでする。みなもはなぜだかホッとして、ほめられたことに嬉しい気持ちになる。なんだろう、この感覚――本来の場所に自分がおさまったような――

「さ、次のお客さんのもよろしくね。手をぬいちゃだめよ」

 ゆかりの言葉にみなもは我にかえる。

「黒沢せんせぇ〜」

 小太りの中年男が半立ちのペニスをみなもに突きつけている。丸顔に素敵な笑顔が貼りついている。

「あ〜ん、してくださいね」

 促されて、みなもは今度は自分から唇をひらいていった。