あずまんが大ヨE
ぬいぐるみ喫茶でGO!GO!GO!
「榊ちゃん、神楽、あんたらにも指名よ!」
ゆかり先生が矢継ぎ早に指示を出す。
榊と神楽は顔を赤くして後退りする。
「そんな……できない」「ばっきゃろー! 恥ずかしいことさせんなよ!」
「あんたたち、それでもプロ!? プライドはないの!?」
ゆかり先生は真剣な顔でなじる。もう予約金として五千円を受け取ってしまっているのだ。
「榊、あれを見なさい」
ゆかりは、榊の生乳を所望した客のテーブルを指差す。昨年の文化祭で使用した、ねこの着ぐるみが椅子に座っている。
「あの、おなかを空かせた仔猫を放っておいていいの? ミルクをほしがって、鳴いているのよ?」
にーにー。
野太い大人の男の声が着ぐるみの中から聞こえてくる。
「おなかをすかせた……仔猫……」
榊は表情をかえて、ふらふらと歩きはじめる。
「おっ、おいっ! 榊! なに、その気になってんだ!?」
神楽が背後から声をかけるが、榊は自分からボタンを外しはじめる。
「わたしのミルクでよかったら……」
「ばっ、ばか! 榊! よせったら!」
榊は乳房を露出した。暦以上の巨乳に、店内の男たちがどよめく。
ねこの着ぐるみの頭を抱きかかえて、乳房を着ぐるみの口の部分に押し当てる。
その部分から、ひげの生えた口が覗いて、榊の乳首に吸いついた。
ちゅうちゅう。
「猫さんが……のんでる……」
榊の表情が和らいだ。
その間にも、ねこの着ぐるみの後ろには行列ができはじめている。
「な……なにしてんだよ……榊のやつ……」
神楽は耳まで真っ赤になって、それでも、榊の胸から目が離せない。
その神楽の肩をゆかりは叩いた。
「はい、あんたはこれ。すぐに着替えて」
ゆかりの手にはスクール水着がある。
「な、なんだよ、これ!?」
「お客さまのリクエストよ。スクール水着ごしにおっぱいを吸いたいんですって」
「ばっ、ばか」
「あら、でも、榊がやってるのに、ライバルのあなたが、まさか尻込みはしないわよね?」
「うっ……!」
「このままじゃ、この勝負は榊の圧勝ね。ほら、また行列が長くなったわよ」
神楽は唇をかむ。ややあって、言った。
「……わかったよ」
「え、なあに?」
ゆかりは意地悪く聞き返す。
神楽はゆかりからスクール水着をもぎ取った。
「やってやるよ! これは勝負だ!」
大盛況の生乳販売の中でも暦のシロップの販売は、一万円と高価にもかかわらず高い人気を誇っていた。
今も、脳天の薄いおじさんが、口のまわりをべとべとにしながら、暦の脚のあいだに顔をねじこませている。
「んんんん、お嬢ちゃんの蜜、おいしいねえ。どんどん出てくるよ」
指で入り口の部分を開いて舌をさしこんでは分泌したものを舌にすくい、さも美味そうにぴちゃぴちゃ鳴らす。
その間も両の乳房が腫れあがりそうなほどに吸われ、揉みしだかれている。
「うっ、はぁ……ああ……」
暦は眼鏡がずれているのにも気づかず、椅子にもたれてあえぎ声をあげている。長い脚を中年男にかつがれて、ぐっと押し上げられて、いわゆるまんぐり返しの姿勢にされても、抵抗ひとつしない。
「うわあ……お嬢ちゃん、身体が柔らかいねえ……ほうら、おしりの穴までばっちり見えるよ」
藤色に近い粘膜のすぼまりを指でほぐされて、暦は悲鳴じみた声をあげる。
「ここまで蜜が垂れてきているから……ここも舐めちゃえ」
中年男はその部分に指で蜜をなじませると、舌先をドリルのように尖らせて、ほじくりはじめた。
「うっ、あああっ! ひぃ、はぅぁ……っ!」
がくがくがくと暦の身体が痙攣する。
これは絶対に痩せられる。まちがいない。暦は確信する。
榊は榊で複数の猫に挑まれていた。
正確には、ねこ着ぐるみを着た男と、お父さん帽子を目深にかぶった男たちにだ。
横たわってさえ形がくずれない榊のバストは、ぷるぷる震えながら、男たちの指と舌の攻撃にさらされていた。
「くっ……あ……そんな……一斉に……」
榊は上気した顔を傾げ、苦しげに息をはいた
「にゃーん、おいしいにゃーん」
腹の出たいい歳したおっさんたちが、ねこ言葉を使いながら、女子高生の乳房をしゃぶっている。
「乳首がちっちゃくて、可愛いにゃーん。もっと吸ってあげるにゃーん」
小粒な榊の乳頭は、それでも精一杯に尖って、男の口のなかにおさまる。男は音をたてて吸いあげる。
「ひ……っ、い……た……」
だが、痛みすら充実感につながる。
乳房の肌がピンクに充血し、ただでさえ大きなふくらみがさらにボリュームを増していく。
「お嬢ちゃんは母性本能が強いんだ……にゃん。おっぱい吸われるだけで、ものすごく感じてるんだろ……にゃん?」
「わから……ない」
榊は首を弱々しく振る。その間も、乳房がどんどん張っていって、ほんとうにおっぱいが出てきそうだ――
「そろそろ、シロップ販売も始めてもらおうかな……にゃお」
別の男が榊のスカートをめくりあげる。
「おお、むっちり――にゃにゃにゃ」
下半身を包む小さな布きれに手をかける。
「おほ、熊ちゃんパンツか……かわいいなあ――にゃん」
指で布をつまんでずらそうとすると、榊の長い脚がもじもじと動く。
「じっとしている――にゃ。いい子だから」
そう言われると榊は動きを止めてしまう。基本的にいい子なのだ。
ずりずりずり。
順番待ちも含めて、男たちの視線がそこに集中する。
「薄っ」
「へぇー、ほとんどパイパンじゃん」
榊のヘアはまるで産毛のようにうっすらで、割れ目が完全に見えていた。発育のいい身体のなかで、その部分だけが違和感をあたえるほどに未成熟な感じだ。
「じゃあ、さっそくいただくにゃ」
シロップの客が、榊の太股をかかえて、股間に顔を寄せていく。
「あ……」
榊は目を閉じている。唇をかんで、じっと耐えている。
ぴちゃぴちゃぴちゃと男の舌が動く。ひだをかきわけて、より奥の部分に達しようとしている。
「ね……ねこ……さ……ん」
榊はうめきながら、分泌していく。
「いっぱい出てきたよ――お汁が」
色素の沈着のまるでない榊の陰裂を指で開いて外気にさらしながら、男はわき出してくるものを舌で味わっている。
「もっとぺろぺろしてあげる――ここ気持ちいいでしょ――あ、忘れてた――にゃん」
語尾をつけ加えて、男は舌を榊の亀裂のはじまりの部分――少しふくらんだ鞘のような場所に当てて、動かした。
「くっ……ふぅぅ……」
声を出すのをためらうかのように榊は眉根をよせる。
「いいんだよ、声を出したって……がまんしないで、にゃ」
指を尿道口のあたりにあててマッサージするようにしながら、突起を舌ではじく。
「う……うううっ!」
耐えきれず、榊の喉から声がもれる。
「気持ちよかったら思うままに声を出したらいい。ねこだってそうだろ? 発情したらところかまわずじゃないか――にゃお」
男は音をたてて榊の湿った谷を吸い、ひだを花びらのように開かせる。
「んぅっ!」
榊が腰を跳ねあげた。
「すごい……すごく、シロップが出てきたよ……どぽどぽだ……にゃごろろろ」
男は猫さながらに喉を鳴らし、舌べらで榊の淫水を味わっていく……。
「よみも、榊も……すごいな……」
テーブルについた神楽はごくりと唾をのみこんだ。
バックヤードでスクール水着に着替えているあいだに、暦ばかりではなく榊までえらいことになっている。
三人、四人と男がむらがって、胸を、あそこをいじり、舐めている。
これから、自分も、こんなことをされてしまうのだ。
「で……できるか……? いや、やるんだ。これは勝負なんだからなっ……」
自分に言い聞かせて、最初の客を向き直る。
「さっ、き、来やがれ」
次の瞬間、顔がゆがむ。
「き、木村!?」
「やあ」
丸眼鏡のレンズが光る、面長の木村教諭がすぐ側にいる。
神楽は首をめぐらせて、こちらをおがんでいるかおりんに気づく。かおりんは、お願いね、と唇を動かし、自分は榊の列の最後尾にちゃっかり並んでしまう。
「ち、ちょっ、ちょっと、先生がそんなことしていいんですか?」
先生でなくても充分まずいと思うが、とりあえず神楽はそう訴えてみる。
「あ、神楽は木村先生のリクエストだから。よろしくね」
通りかかったゆかりがさらっと言ってのける。
「な、なにぃ」
神楽は凝固する。
そんなやりとりを木村はまったく聞いていない様子で、神楽の背中に手を回してきた。
「いいね……実にいい……」
「わっ、さわるなよ」
木村の手がさわさわと動いている。背中を撫で、脇にまわってくる。気持ち悪いというかくすぐったいというか――
「ざらざらの質感がすばらしい」
スクール水着ごしに木村の指の感覚を感じる。
「じゃあ、そろそろいただこうかな」
木村の手が神楽のふくらみに触れる。
「ひっ」
神楽は首をすくめる。
長い指が動いて、胸のふくらみの一点を水着ごしに刺激しはじめる。
「ほうら、ぷくっとふくらんできた……」
「なっ……あっ!」
水着を押しあげるように、ポッチが浮かびあがる。
その部分を、木村はつまんだ。
「いっ! つまむなっ!」
「でも、つままないと、どこを吸ったらいいかわからないし」
「す、吸うなよっ」
「じゃあ、ぼくにどうしろと?」
真顔で木村が問い返す。
「どうしろ……ったって」
「やっぱり、吸うしか」
木村は神楽の乳首に吸いついた。水着の布地ごしにである。
「わはっ!」
神楽はのけぞった。
木村はざりざりのスクール水着の布地を楽しむかのように口を動かす。
「んんくううう……やめ……ろぉ……」
うめく神楽の身体のあちこちに手が伸びてきている。
順番待ちの男たちだ。がまんできずに手を出してきたのだ。
あいている方の乳房がもみしだかれる。太股が撫でられ、足の指を舐められる。
「くすぐっ……た……いぅっ! はうっ!」
神楽は声をあげる。くすぐったさの先にあるものを肉体が察知して、知らず知らずのうちに声を出させるのだ。
じゃり、じゃり、音がしている。目をあけると、木村の顔が自分の胸元にある。脇から入ってきた見知らぬ男の手がもう一方のふくらみを掴んで、ぐにぐにと変形させている。
「や……めて……うあっ!」
乳首を責められている。水着ごしにでもはっきりわかるくらい、その部分が膨らんでいる。むずがゆい、切ない気分――
「んあ……ああ……あ……はああ」
声の角がとれて、まるく、あまくなっていくのをどうしようもない。
――こんな、声が、出るなんて……っ
まるで他人の声だった。自分でも信じられない。
――木村に、されてる……のにっ!
いや、むしろ木村相手だからかもしれない。いつもいやらしい眼で自分を見ていた木村に、好き放題にされているから、かえって感じてしまっているのかも。
いずれにせよ、水着ごしの愛撫が気持ちいい、ということは否定できない。
――直接、触られたり、吸われたりしたら、どうなるんだろう。
神楽は想像して、背筋が震えた。次の瞬間に木村の指が動いて、水着を脱がしにかかるのではないかというイメージがひらめく。ぽろりとこぼれる白い乳房に、男たちが群がってくる。吸われる。たっぷりと。
だが、木村はそうはしない。布ごしの愛撫を続けるだけだ。執拗だが、一線をこえないところで踏みとどまっている。
神楽は焦れてきている自分が信じられない。でも、それは事実だ。行き場のなかった腕は、今は木村の背中に回っている。ワイシャツの下に男の筋肉の動きを感じて、陶然とする。
「き、木村、せんせい……」
神楽は声をもらしていた。
「じかに……じかに、吸って……」
木村は動かしていた舌を止めて、神楽の顔を覗きこんだ。
「なにを言ってるんだね、きみは」
真顔である。
「ぼくらが注文したのは、『スクール水着ごしのミルク』だよ。なのに、脱がしたら意味がないだろう?」
「へ?」
神楽は茫然とする。
神楽にまとわりついていた男たち全員が真剣な面持ちでうなずいた。