うたかたの天使たち 外伝
美耶子のお仕事シリーズ Part7

 「男優のおしごと」

PART 2

美耶子がセフレになっちゃった!?(後編)

 




 それ以来、美耶子とはプライベートでデートする仲になった。

 つきあっているとは言えまい。お互い、恋愛感情はない。

 だが、肉体は惹きつけあっていた。相性がよかったのだろう。

 美耶子の方には、彼氏では満たされない「父親に甘えたい欲求」があったのかもしれない。

 それと、美耶子とのデートにはもうひとつ大事なイベントがセットになっていた。いつもというわけではないが――香里奈と会えた。

 美耶子がうまくセッティングしてくれたのだ。


 その日は、天然温泉をくみ上げているというスーパー銭湯に来ていた。家族風呂を貸し切りにしているから、周囲に目はない。

 小学生の娘を二人連れてきた父親、というのがおれの役柄だ。

 家族風呂といっても畳敷きの休憩室つきだから、そこで歓談できるし、ルームサービスで料理も運んでもらえる。

 実際、三人で昼食を取ったところだ。おれも昼からビールを飲んでいる。

 香里奈は九歳――親の自分が言うのもおかしいが、美少女に育っていた。身長は相応だが、脚が長い。ショートボブにしているせいもあるだろうが、 顔が小さくて、モデルにもなれそうだ。

「おかあさんがね、芸能人になりなさいって――」

 元妻は売れない女優だった。美形でスタイルもよかったが、女優としての華、存在感がなかった。美耶子が持っているようなオーラがなかった。

 仕事を得るために枕営業をしていたことも知っている。おれとつきあうようになる直前まで、そういうことをしていたようだ。

 おれと暮らすようになって、香里奈を身ごもり、元妻は女優をやめた。引退する、などと宣言する必要もなかった。無名だったからだ。

 あいつは香里奈に夢を託しているのかもしれない。

「劇団にも入ったし、モデル事務所にも登録したけど――」

 まだデビューはしていないようだ。

「香里奈ちゃんなら子役になったらすぐにスターになれるよー! だって、かわいいもん!」

 割って入ってくるのは美耶子だ。そう、忘れがちだが、本来は美耶子とのデートなのだ。

「そんなぁ……美耶子ちゃんに比べたら、わたし地味だし、かわいくないよ……」

 学年は一つ違うが、同じ学校に通っているいるらしい。香里奈からすれば美耶子は大スター、まぶしい先輩なのかもしれない。

 親の欲目かもしれないが、香里奈は美耶子にけっして劣ってない。目が大きく、ちょっと垂れ目加減で、おとなしそうなのが良いという男も多いだろ う。そのあたりは元妻に似ている。やたらめったら男に――特に年上の男にもてていた。

「かわいいよー、ももちーが見たら、たぶんほっとかないと思う」

 美耶子が言う「ももちー」とは桃山園のことだ。子役デビューとなったら、香里奈も桃山園に食われることになる。正直それは許しがたいな……

「さてと」

 美耶子が立ち上がる。

「ごはんもたべたし、お風呂はいろ! ね、香里奈ちゃん」

「え、でも……」

 おれを窺うようにする。

「いいよ、入っておいで。おれはここでのんびりしてるさ」

「なにいってるの? おとうさんも入るんだよ! ね、香里奈ちゃーん」

 美耶子が香里奈に抱きつきながら、おれに目配せしてくる。

「香里奈ちゃんから聞いてるよ? 去年までいっしょにお風呂入ってたんでしょ?」

 う。

 たしかに、元妻と別れる前は、香里奈とよくいっしょに風呂に入っていた。だが、香里奈は今よりもっと小さかったし、年齢的にも不自然ではなかっ たはずだ。

「おまんこの洗い方も、おとうさんが教えてくれたんでしょ? ちゃんと広げて、きれいきれいしなさいって」

 それは陰部はきれいにしないといけないからで……

「最初のうちは、怖くて触れなかった香里奈ちゃんのかわりにおとうさんが洗ってあげたんでしょ?」

 おれは香里奈を見た。香里奈は困ったように目を伏せる。

 そんなことまで話したのか――おれが親権を取れず、面会も許されていないのは、香里奈への性的虐待の疑いをかけられたからだ。今の時代、親子の スキンシップさえ、ゆがんだ目で見られるのだ。

「あのね、香里奈ちゃんは、それ、自慢していってたんだよ?おかあさんよりずっと、香里奈ちゃんの身体のことについて気を遣ってくれていたって」

「あ……そうなのか」

 こくん、恥ずかしそうに香里奈はうなずいた。

「ね、三人でお風呂はいろ?」

 美耶子が重ねて提案し、おれも応じることした。美耶子も香里奈も、違った意味でだが、おれと風呂に入るのは慣れている。




 家族風呂は陶器でできた湯船がひとつと、半露天の檜風呂ひとつ。半露天のほうは屋根はあるが壁がなく、そこから港が見えた。

 貸し切り料金はかなり高そうだが、以前、ロケに使ったことがあるらしく、コネでかなり安くなったそうだ。デートの場所は、香里奈のこともあっ て、美耶子が手配している。まあ、トップ子役として稼いでいる美耶子にしてみれば、はした金だろうが。

 おれたちは服を脱ぐと、まずは陶器風呂を楽しんだ。

 一〇歳の天才子役にして今はおれのセックスフレンドである宇多方美耶子と、正真正銘、九年間、わが娘として育ててきた香里奈と、同じ湯船につ かっている。

 それどころか、そこまで広くない湯船だから、二人の少女と肌を触れあわせている。

「ねーねー、おとうさん、どっちのおっぱいがおっきい?」

 美耶子が訊いてくる。ほのかな胸にピンクの乳首をたたせて、見せつけてくる。

 いっぽうの香里奈は恥ずかしそうに胸を隠す。香里奈の乳輪は美耶子よりも大きいが、乳首は小粒だ。膨らみのサイズはもう香里奈の方が上のよう だ。白い肌がぷちんと盛り上がって、近い将来、巨乳に育ちそうな予感がする。

「香里奈の方が大きいだろ」

「えっ!? 年下に負けた? うそうそうそ、それはないよぉ」

 美耶子はショックを受けたようだ。認めたくないらしい。

「ちゃんと、触って確かめてよ、おとうさん」

 美耶子はおれの手を取ると、自分の胸を押し当てる。すでにピンコ立ちの乳首の感触が掌に伝わる。

「香里奈ちゃんも、ほら、はやく」

「う……うん」

 香里奈が応答し、覚悟をきめたようにおれのもう一方の手を掴むと、やはり自分の胸を押しつけてくる。

 ふわっとした感触が伝わってくる。九歳にしてはかなり大きいほうではないか。もうスポブラが必要なサイズだ。

 どういう状況だ。一〇歳のセフレと、九歳の娘のおっぱいを、風呂につかりながら、触りくらべることになるとは。

 それにしても――香里奈のおっぱいの触り心地は素晴らしい。およそ一年で、子供はここまでおおきくなるのか。

 欲望というよりは純粋な感動のほうが大きい。

 乳首も、成長した。

 淡い模様のようだった乳輪も少し色づき、乳首も主張しはじめている。

 粒をつまんで、こねる。

「んっ……ぅ」

 香里奈が声をもらす。思わぬ甘い声に、あわてて手を離す。

「いいの……おとうさん……もっと触ってて……安心するの」

 そうか……

 おれも心安らぐ気がしている。香里奈の肌に触れていると。

 娘の成長途上のおっぱいに愛を感じない父親はいない。実際に触れてしまう父親は稀だと思うが、それでもいやらしい気持ちからではないのだ。

「もお……美耶子のおっぱいには興味なしですか、そうですか」

 あきれたように美耶子は言うと、持ち込んでいた防水スマホで撮影を始めた。

「香里奈ちゃん、いぇーい! 子役のオーディションだと思って、カメラに目線くださぁい」

「おい、美耶子」

「いいの、おとうさん。わたし、オーディションでもちゃんとできるようになりたいの」

 香里奈がきっぱりと言い、おれの手をとって、胸に導く。

「はい、じゃあ、おとうさん、香里奈ちゃんのおっぱいをモミモミしてね」

 へんなことになった。

 おれが香里奈の胸を背後からわしづかみにするところを、美耶子が撮影している。

「はい、もっとやらしく揉んで」

 などと言ってくる。

 やむなく、香里奈の膨らみを強めに揉み、乳首をつまんで引っ張る。

「んっ! あっ……はぅ……うみぃ……」

 香里奈は声を弾ませながら反応し、じきにうっとりとした表情にかわっていく。

「香里奈ちゃん、いいカオになってきたよ。うーん、いいねえ」

 美耶子はスマホで撮影しながら、香里奈の胸に顔を寄せて――

 ペろんっ

 と香里奈の乳首を舐める。

「はんっ!」

 香里奈は明らかに感じた声をだした。

「いい声だねー、もうちょっと鳴いてみようか」

 誰の物まねだか、美耶子はカメラマンのように甘くささやきながら、香里奈の乳首を舐め、吸い上げる。

 もうこうなるとおれと美耶子で結託して、香里奈の乳房を責めているようなものだ。

 おれが香里奈の胸をもみしだき、勃起した乳首を美耶子が吸う。

 かと思えば、美耶子が甘噛みした香里奈の乳首を、おれが指で小刻みに弾いてやる。

「あっ、あんっ、ああああああ……」

「香里奈ちゃん、おっぱいだけでイキそう?」

 まさか、香里奈は九歳だ。乳首への刺激でイケるはずは――

 おれは思わず香里奈の両乳首をつまんで、きゅっと引っ張った。指先で振動を与えながら、最後にひねりあげる。

「ひぃっ! いうぅううううっ!」

 香里奈が引きつった声をあげる。イッたのか。

「うわー鬼畜」

 美耶子が撮影しながら、引き気味に言った。

 いや、これは職業病というか――




「じゃあ、今度は香里奈ちゃん、撮ってて」

 スマホを香里奈に渡すと、美耶子はおれの側に寄り添った。

「お、おい」

「わ、すっごくなってる。おとーさん、やーらし。香里奈ちゃんのおっぱいモミモミして、こーんなになっちゃったんだ?」

 美耶子はいたずらっぽく笑うと、香里奈に声をかける。

「香里奈ちゃん、子役のおしごとって知ってる?」

 美耶子は、おれのペニスをしごいている。

「こうやって、男優さんのオチンチンを大きくして、いろいろするんだよ?」

「しってる……美耶子ちゃんとお父さんが出てたドラマ、見てたから……」

 スマホを手に、顔を上気させた香里奈はおれの股間を凝視している。

「いまの……劇団では、そういう演技についても、教えてくれるから」

 子役ブームを背景に急増している子役専門の劇団では、高まる一方の需要に応えるため、フェラチオや手コキの基礎技術を教えているのだ。

 実をいうと、おれたち男優もそういった劇団に指導役として呼ばれることも多々あり、けっこうな収入源になっているのだ。香里奈の入っている劇団 には呼ばれたことはないが、この前行った劇団では、五歳から十歳くらいまでの子役のタマゴたち数十名に勃起したペニスを見せ、触らせ、舐めさせ た。

「わたしがいるとこはプロの男優さんじゃなくて、おもちゃ……バ、バイブとか……つかうの」

 言いにくそうに香里奈は言った。

「えーそれじゃあ、練習にならないって。あ、そうだ、おとうさんので練習したらいいじゃん。せっかくなんだし」

 美耶子がさも名案を思いついたかのように言うと、おれのペニスをしごきながら、亀頭にキスをする。

「ね? 美耶子がお手本みせるから、いっしょに、練習しよ?」

 舌先をカリのくびれに這わせながら、香里奈を誘う。

「え……でも……」

 香里奈はためらっている。当然だろう。もはや縁が切れているとはいえ、仮にも一年前まで父親だった男だ。

「ひひほ……ひははははら、ひゃんはひへ」

 美耶子はおれのペニスをくわえて、言った。気が変わったら、参加して、ということらしい。

 れろれろ……ちゅうちゅう……

 美耶子の舌が亀頭を舐め回し、唇で尿道とのキッスを繰り返す。

 てろーり、てろーり

 竿を下から上に幾度も舐めあげる。

 ぱくっ、はむっ、ぱくっ、はむはむっ

 左右の睾丸をやさしく口中に吸い込み、甘噛みする。

 そして、また亀頭をおもむろにしゃぶりたおす。

「うぅ……」 

 思わずうめいてしまう。小学生とはとても思えないテクニックだ。

「すごい……おとうさんが、あんなに気持ちよさそうに……」

 スマホで撮影しながら、香里奈が震え声を出す。湯船に立って、膝をこすり合わせている。無毛のワレメの奥が疼いているのだろうか。

「はぷっ、おいしー」

 おれのペニスから口を離し、よだれをぬぐって美耶子がほほえむ、

「ね、香里奈ちゃんもしてみよ?」

「え、あ……うん」

 香里奈はうなずいてから、慌てておれを見上げた。いい?と訊いてくるかのようだ。

 愛娘にそんな顔をされて拒むわけにはいかない。

「いいよ、きて」

 香里奈の表情がぱぁっと明るくなる。

 フェラチオは今やあいさつのようなものだ。

 倫理観は揺れ動く。一年前なら絶対にそんなことはさせなかったろうが、今や子役にとってフェラは必須項目で、子役を目指す以上、香利奈はどんな チンポでもしゃぶらなくてはならないのだ。

 美耶子はそんな香里奈からスマホを受け取ると、そのままおれに押しつけた。

「あっとぉ、ここからはおとうさんが撮影してね」

「まだ撮るのか?」

「あったりまえでしょ? これ、香里奈ちゃんのオーディションの練習なんだから、カメラを意識しないと」

「そんなものかな」

 おれは、スマホで動画を撮る羽目になった。娘にフェラチオされるところをだ。まさか、こんな体験をすることになるとは……

「おとうさん……舐めるね」

 上目遣いで香里奈が宣言する。そうすることで踏ん切りをつけようというのか。

「いけっ! 香里奈ちゃん、ゴー!」

 美耶子が焚きつけ、香里奈はぎゅっと目をつぶって、おれのペニスにかぶりついた。

「うがっ!」

 お約束どおり、香里奈は歯を立ててしまい、おれは悶絶した。

「ああ、だめだよぉ、香里奈ちゃん! 業界トップクラスのオチンチンなんだよ、優しく、優しく、ね?」

「ごめんなさい、おとうさん、痛かった?」

「いや……へ、へいきだ」

 言いつつも、ペニスに子供の歯形が残ってしまった場合、次の撮影時、どう言い訳をしたものか……

「もう一度、いい?」

 香里奈が訊いてくる。練習をどうしてもしたいのだろう。

「……いいとも」

 おれはうなずく。もう噛まないでくれ、と祈りながら。

「こうだよ」

 美耶子がまずおれのペニスをほおばる。

「つば、口いっぱいにしとくのが、コツだよ」

 くちゅくちゅ、音をたてて、亀頭をねぶる。

「ね、かんたんでしょ?」

「うん、やってみる」

 香里奈は今度は慎重に、おれのペニスを唇に受け入れた。

 それを、おれはスマホで撮っている。

 去年まで、娘として一緒に暮らしていた少女が、おれのチンポを懸命にしゃぶっている。

 時折、目をあげておれに問いかけてくる。

 ね、うまくできてる? きもちいい?

 香里奈の舌の動きはつたないが、そのつたなさが愛しくて、快感が突き上げてくる。

「ね、おちんちんの先っぽ、ちろちろしてあげて」

 美耶子が教官のように香里奈を指導する。

「こう?」

 香里奈がおれの鈴口を舌先でくすぐる。

「そそ、あと、張り出したエラのうらっかわとか」

 れるれるれる……

「しごきながら、先っぽくわえてくちゅくちゅしたげても悦ぶよ」

 シコシコ、くちゅくちゅ、シコシコ、ちゅっちゅ

「うう……あっ」

「おとうさん、でちゃいそう? 香里奈ちゃんの初フェラでぴゅっぴゅしちゃう?」

 美耶子がおれに抱きついてきて、耳を舐めてくる。

 そしてささやいてくる。

「いいと思うよ……親子でも。フェラだったらセックスじゃないしぃ」

 美耶子はさらに耳穴に舌先を入れてくる。乳首もいじってきて……

 香里奈は懸命に舌を動かしている。

 さっき美耶子がしていたように、竿舐めや、睾丸あやしも試みる。

 それを、おれは撮影しながら――

 熱い精液がこみ上げてくる。

 ああ、香里奈、香里奈――

 たまらずおれは片手で香里奈の頭をつかみ、引きつけた。

「うぐっ!?」

 香里奈が目を見開いた。

 喉奥まで亀頭が届く。

 こんな快感が――

 マグマのように衝きあげる。

「香里奈ちゃん、セーエキくるから! 息とめて、耐えて!」

 美耶子が声をあげた。

 おれの意識が白く灼ける。

 弾けていた。香里奈の喉奥に、激しく射精していた。

 反射的にペニスを抜いていた、それがもう少し遅かったら、香里奈を精液で窒息させていたかもしれなかった。

 抜いたペニスから噴出するザーメンが香里奈の顔に降り注いだ。

 仕事でも、なかなか出ない量と濃さだった。

「すっごーい、おとうさんの、いつも濃くて量もすごいけど、ここまで多いのは、初めてかも」

 美耶子は、咳き込む香里奈の背中をさすってやりながら、驚きの声をあげていた。

「よっぽど香里奈ちゃんのフェラが気持ちかったんだね、なんか妬けるぅ……」

 香里奈は咳をおさめながら、自分の顔を塗り込めた精液を手に取り、指でその粘性を確かめ、匂いをかいだ。

「すごい……これがおとうさんのセーエキ……赤ちゃんのもとなんだ……」

「そうだよ。これをゴックンするのも子役の仕事だよ」

 美耶子が香里奈の顔を舐め、おれの精液をすする。粘度が高すぎるのか、まるで麺のように尾をひいて、美耶子の唇に吸い込まれる。

 ごっくん。

「ずるい、美耶子ちゃん、これ、わたしのなのに。わたしもゴックンするぅ」

「香里奈ちゃんはオチンチンから直接のめばいいじゃん。お掃除フェラも大事だよ」

 美耶子の入れ知恵のおかげで、香里奈がおれのペニスにむしゃぶりつき、尿道に残った精液を吸い上げようとするので、また勃起してしまった。

 今度はコントロールしながら香里奈の口に適量、射精をしてやった。本来はそれができるのがプロなのだ。

「ん……んく……んぐ」

 なかなか喉を通らなかったようだが、なんとか飲み干した香里奈は、美耶子からお作法を教わって、ちゃんと飲めたことを口をあけてみせてくれた。




「初フェラで、あんなにシャセーさせるなんて、香里奈ちゃん、子役の才能あるよ!」

 美耶子が香里奈を持ち上げる。

「え……そんなことないよ、美耶子ちゃんが教えてくれたから……」

「オーディション、受けたほうがいいってぇ」

「……やって、みたいかも」

「お、やっとヤル気になった?」

 美耶子がにやにやする。

「でも、香里奈ちゃん、わかってると思うけど、子役のおしごとのホンバンはもっと別のことだよ」

 美耶子が偉そうに胸を張る。

「知ってる……セックスでしょ」

 香里奈も直球で応える。

「香里奈ちゃんとおとうさんはセックスしちゃダメだから、美耶子がおとうさんとセックスします」

 なんのこっちゃ。

 休憩室に戻って、布団を敷く。仮眠用に用意されているのだが、こういう用途に使われることも想定しているのだろう。カップルの利用もおおいだろ うから。

「ちゃんと、おふとんの上でエッチしたい」

 というのが美耶子のリクエストだった。

 そういや、観覧車の中とか、水族館の暗がりとか、おれのクルマの中とか、公園のトイレとか、そういうところでセックスすることが多いな。ラブホ テルは美耶子と入るのはさすがに難しい。通報されるおそれがある。

 だから、撮影以外で、ベッドやふとんの上で、というのは初めてかもしれない。

「ふふ……なんか照れる」

 まさか、娘が見ているまえで――役者の仕事を見せることになるとは―― 

「おとうさぁん……美耶子のおまんこ、ナメナメしてえ」

 ぱっくり脚をひろげて美耶子が誘ってくる。

 無毛の真っ白な少女の股間を縦に割く陰裂。美耶子は指で性器を広げて、ピンク色の粘膜を見せつけてくる。

「お、おい、これ以上はさすがに……」

 おれはうろたえた。勃起はどうしてもしてしまう。だが、ガチの性行為を香利奈の前でするのはためらわれた。

 だが、その迷いを断ち切ったのは香利奈の言葉だった。

「おとうさん、見せて、美耶子ちゃんと……してるとこ……子役の――役者のお仕事、見せて」

 顔は赤らんでいたが、眼は真剣だった。

「おとうさんの、本気の演技、見たいよ」

 香里奈も子役デビューのため、劇団で演技の練習はしているようだ。だが、教官はみな女性で、実際の男性器を使った練習はできないそうだ。

 ほんとうに香里奈が子役を目指すとすれば、プロデューサーやディレクター、男優とのセックスは避けがたい。

 そんなことを許せるのか――

 だが、その判断は香里奈自身がするしかない。

 おれに今、できることは、役者の仕事を香里奈に見せてやることだけだ。

「ね、香里奈ちゃんのおとうさん――いつもみたいに、お芝居のセックス、しよ?」

 美耶子が性器を広げて誘ってくる。もう濡れている。JSのピンクの粘膜がてらてら光っている。

「ああ、しよう――香里奈、これが子役に求められることだ。大人の男優とセックスするところを撮影され、世界中に放送され、配信されるんだ。それ がほんとうにおまえがしたいこと、なりたい職業かどうか、自分で見て判断するんだ」

 おれはペニスの先端を美耶子の膣口に押し当てた。

 カウパーと美耶子の愛液がまじりあう。

「あぅ……」

 ぴくん、と美耶子が反応する。

 香里奈に撮影されていることを意識しているのか、いつも以上に濡れがよくて、すんなり亀頭が入口の隘路を通過する。

 撮られるほどに、見られるほどに興奮するのが美耶子だ。

 おれはサカリまくっている少女の性器に、ギンギンのペニスを押し込んでいく。

 熱くて、狭くて、成人女性とは異質な感触が、おれの生殖器官を激しく高ぶらせる。

「ああーっ! きたあっ! おとうさんのおチンポ、美耶子のおまんこに入ってきたよぉ!」

 美耶子がわななく。何十回かそれ以上、

 少女の生殖器の奥の奥まで到達させ、小刻みに出し入れをするたび、濡れた内壁が亀頭をねぶってくる。

 世界一高性能なザーメン絞り器かもしれない。少なくとも十歳女児ではダントツだ。

「すごい……おとうさんのが、美耶子ちゃんのをあんなに押し広げて……入ってる……」

 そして、香利奈の息が荒くなり―― 

「あっ! うんっ……うふぅ……」

 香里奈がオナニーを始めている。

 指を股間に入れて切なげに動かしている。

 九歳――もしかしたら初オナニーかもしれない。それくらいたどたどしい指の運びだ。

「香里奈ちゃん、おとうさんと美耶子のセックスみて、コーフンしちゃったんだね」

 美耶子が脚をおれの腰にからませ、おれのペニスを膣奥のさらに奥――子宮にまで導くようにする。

「んっ……おとうさんのオチンチン、一番奥まできてるよ。ね、香里奈ちゃんの目のまえで、子作りセックスしちゃう? 赤ちゃんの素を美耶子のおま んこの奥に、いっぱい出しちゃう?」

 美耶子の目は本気だった。

 妊娠を覚悟している女の目はわかる――元妻もそうだった。香里奈を授かったあの夜、彼女はおれを激しく求めてきた。

「ゴムなんて要らない――じかにほしい……きて!」

 美耶子に初潮が来ていないことは知っている。

 だがその身体はすでに卵子を作っている。

 排卵の時が来ていないだけだ。

 美耶子の性器を精子で満たせば、受精の可能性は限りなく低くとも完全にゼロではないのではないか。

 そう思うと、おれの中で獣が首をもたげる。

 海綿体を満たす血潮が熱くたぎる。

「あっ、あっ、おとうさんのっ……いつもより――っ!」

 少女があえぐ。のけぞり、喉をさらし、わななく。雌の悦びを全身で表現する。

 おれは自覚していた。この女、宇多方美耶子を孕ませたいのだ、と。おれの牡の本能がそうしたくて、いま、美耶子の子宮を犯し尽くそうとしている のだ。

 こうして刺激をすれば――美耶子の雌の本能がめざめて、初の排卵を促すかもしれない。初めての卵子に、おれの精子が命中すれば――

 ぞくぞくする。

 これがセックスだ。

 生殖行為――交尾だ。

 雌雄に分かたれた生命に与えられた史上の快楽だ。

 だからなのだ――希少なセックスには価値がある。言い換えれば、鑑賞に堪える。見た人にも快楽を与えるのだ。

 愛らしい少女が快楽に打ち震え、受精する瞬間――

 それは、見る者の人生を変えるかもしれない。

 いや、変える。

 変えてしまう。

 そうか。

 おれは突然悟った。

 それが、それこそが宇多方美耶子が子役として成功している理由なのだ。

 美耶子はホンバンの撮影で中出しを厭わない。

 当日、現場で顔合わせしただけの男優相手でも、よほどの理由がない限り、精飲、中出し、アナルまでOKだという。

 それは、美耶子の覚悟なのだ。女優としての、子役としての――

 受精するかもしれない――乏しい性知識しかなくとも、美耶子の身体はその可能性をわきまえている。だからこそ、こんなにわななき、打ち震えるの だ。子宮が泣きむせんでいるのだ。

 見る者の人生を変える一瞬を写し撮るために。

 いま、香里奈に撮らせているのも。

 二人きりの時にも、ハメ撮りを求めてくるのも。

 美耶子は子役として、おれとセックスしているのだ。

 ああ。

 だからか。

 おれが美耶子をいま、孕ませたいのも――

「いくっ! うぅぃいくうううううっ! いいいい。いきゅうっ!」

 美耶子が腰をはねさせる。尿をしぶかせる。演技では見せない本気イキだ。 

 おれは美耶子の膣奥――子宮内に亀頭をめりこませながら射精した。

 一発目と遜色ない――それ以上の濃度と量で――美耶子の小さな子宮を満杯にする。

 十歳の少女を受精させるための、本気の子作りセックスだ。

「あう……っ、んは……っ」

 美耶子はカエルのように両脚を広げ、ひくつかせている。

 ペニスを抜いた直後の膣がぽっかり口をあけている。隘路を拡張していた男根の体積を惜しむかのように、穴はじょじょに小さくなり、それととも に、膣奥から濃い子種汁を溢れさせる。

「すご……いよ、美耶子ちゃん……ほんとにすごい」

 股間から愛液を幾筋も内股にたらしながら、香里奈がつぶやく。スマホはしっかり構えたままだ。

 香里奈の包皮内のクリトリスが体積を増し、ワレメを少し開かせている。

 一瞬、その幼い性器にねじこむことを想像し、射精したばかりのペニスに力がみなぎった。

 おれは――自分の娘にも興奮する獣なのか――

 と。

 あえいでいた美耶子がいつの間にか起き直っておれのペニスをにぎり、顔を埋めてきた。尿道に残った精液を吸い上げて、さらに亀頭を丹念に清め る。

「香里奈ちゃんのおとうさんのセフレは美耶子、だから。もっとしたいなら、美耶子のアナ、ぜんぶ使っていいよ? おまんこでも、おしりでも、おく ちでこのままでも――好きなとこにおとうさんのエッチなネバネバ、出して」

 美耶子は気づいている。おれが香里奈に欲望を抱いたことを。だからやんわりと、それをいさめたのだ。

 おれは、そのまま、美耶子と二回戦になだれこんだ。バックからアナルに挿入し、徹底的に犯した。

 美耶子のアヌスに何発も――

 家族風呂の使用時間を超過しそうになるくらい、夢中だった。

 気がつくと、香里奈はオナニー疲れで眠っていた。

 
 帰り道、香里奈を最寄り駅で落とし、クルマの中で美耶子と二人きりになった。

「今日は、ありがとうな」

「え? なにが?」

「香里奈のこと――子役志望があそこまで本気だなんて、思わなかった」

「子役に本気って言うより……ま、いいか」

「なんだ、それ?」

「んーなんでもない。でも、香利奈ちゃんが子役になったら、強力なライバルだなあ……」

 美耶子が思案げに言う。

「でもいっか。香利奈ちゃんといっしょの現場だと、楽しそうだし」

「だが、子役になるなんて、香利奈に本当にできるのか?」

 元女房と――あと、その亭主の先輩役者が賛成するだろうか?

 先輩の役者の名前も、ここまで来たら出さざるをえないだろう。今や、ある伝統芸能の役者として人気者になっている――糸川可児蔵――芸能界では 珍しい「子役排撃派」だ。

「子供に過激な演技をさせるのは間違っている。そもそも、歌舞伎や能狂言ではそんなことをせずとも芸として確立している」

 そう主張している。

 それが真摯な気持ちからのものか、それとも別に意味があるのかは、正直わからない。

 おれは溜息をついた。

 香利奈のこともだが、おれには美耶子に言わねばならないことがあった。

「なあ、おれたち、ちゃんとつきあわないか……?」

「え?」

「つまり……だ。いますぐはもちろん無理だが、将来のことも考えて――」

 将来――十歳の美耶子の将来を支えるとか――むしろおれが老後の介護を頼むレベルじゃないのか?

 それでも――

「ごめん、さすがに香里奈ちゃんのお母さんにはなれないよ……」

 美耶子は眼を伏せて絞りだすように言った。

「でもね」

 顔をあげる。涙がこぼれそうに両目にたんまっている。

「美耶子のこと、いつでもエッチしてもいいよ。本気のセフレになってあげる、その権利あげる……ゆういち以外は、香里奈ちゃんのおとうさんだ け……」

 半泣きの美耶子がくれたのは手書きの「えいきゅうセフレ券」――


PART2 おしまい
PART3へ つづく!

 


外伝6-2