うたかたの天使たちXI

あきかぜ  クロッシング・ロード
秋風の十字路

−苑子編(2)−

 

 おにいちゃんの指が、苑子の足のあいだのはずかしいところにとどきました。

 あっ。指が、うごいてます。

 きもち、いい。

 おにいちゃんに教わるまで、そこをさわられるのがそんなに気持ちいいなんて、知らなかったのです。

 さわるとぴりぴりするところがクリトリスということだって、おにいちゃんに教えてもらいました。

 さいしょはさわられるだけで痛かったけど、がまんするうちに、痛いというよりムズムズするというか、気持ちよくなってきて、いまではたまに自分でもさわることがあります。おにいちゃんがしてくれないときとか……でも、おにいちゃんにしてもらうのがいちばんすき。

 おにいちゃんは、苑子のクリトリスをこすってくれています。頭のなかがまっしろになって、エッチな声がいっぱいでちゃう。

 だから、いま、苑子の口にはガムテープがはられています。

 どんなにきもちよくても声にできないから――ノートに書くしかありません。

 ……おにいちゃん……

「苑子のおまんこ、濡れてるぞ」って、おにいちゃんが言いながら、指をなかに入れてきます。

 おまんこって、ふしぎな言葉。エッチな言葉なのに、口にしたり、文字で書いたりすると、背筋がぞくぞくって、なっちゃう。

 苑子のおまんこのアナに、おにいちゃんの指が入ってる。そして、出たり入ったり、してる。

 そこのアナだって、おにいちゃんに教わるまで、場所、よくわからなかった。あかちゃんがでてくるところだって、保健の時間に習ったけど、指をいれたりしたら、気持ちよくなる、なんて、先生はいわなかったし。

 でも、おにいちゃんにいろいろされるうちに、そこも、すごく気持ちいいってわかりました。

 ああ。

 指が動いてるよお。すごく、いいよぉ。苑子のおまんこ、おかしくなっちゃう。

「じゃあ、そろそろ、パンツ脱ごうか」って、おにいちゃんが言って、苑子のショーツをずらしてゆく。あのね、苑子たちくらいの学年だと、もう、パンツって、いわないんだよ――

 おにいちゃんは苑子のショーツをぬがしちゃって、そのにおいをクンクンかいだ。そんなことしちゃ、やだよ、はずかしいよ。でも、おにいちゃんはすごくうれしそうに、「苑子のエッチな匂いがする」って、はしゃいだ。なんだか、苑子もうれしい気分になりました。

「苑子のおまんこ、なめさせて」

 おにいちゃんが言って、苑子の返事もまたずに、苑子のふとももをかかえこみました。

「からだ、やわらかいな」

 って、言って、おにいちゃんはぐいっと苑子の腰をもちあげるようにします。

 やだ、そんなふうにしたら、おなかがだんだんになって、かっこわるいよ。まるで、かがみもち。

「苑子のエッチなところ、よく見える」

 ああ……おにいちゃんがなめてるよお。

 苑子のおまんこを広げるようにして、なかを、ぺろぺろって。

 クリトリスを舌先ではじかれると、もう、声がまんできない。んうって、うなっちゃう。

 おしっこがでるあたりをなめられてる。ほぐされるみたいに。なんだかすごく温かい。

 すごくきもちよくて、おしっこでそう。でも、おにいちゃんにかけたりしたら、きらわれちゃう。

 だから、がまんしなくっちゃ。

 ひゃあ!

 おにいちゃんがクリトリスをかりってかんだぁ。

 おもわず、ちょっともらしちゃった。

 きにするな、って、おにいちゃんはいってくれたけど、ごめんね、おにいちゃん、ごめんなさい。

「苑子のおまんこはおいしいな」

 おにいちゃんは、苑子のはずかしいところをなめながら言いました。

「穴を広げて、なかまでなめてやる」

 どうするのかと思ったら、入口を指で大きくひろげて、舌を、苑子のおまんこの穴にいれてきました。そんなところまでなめるなんて、おにいちゃんって、すごくエッチ。だけど、感じる。足の指が勝手にひくひくって動く。

「苑子がいちばん感じるところもなめてやろうか」

 おにいちゃんがいじわるな声をだします。

「ここ、苑子、大好きだろ?」

 ああっ、どうしよう。おにいちゃんが指をはわせているのは、苑子のおしりの穴です。

 そこは、だめだよ、おにいちゃん。

 きたないし、それに、きもちよすぎるから――

 いひっ!

 おにいちゃん、そこ、だめ、、、そこ、弱いの。

 でも、おにいちゃんは許してくれません。苑子の腰を抱えるようにして、おしりにむしゃぶりついてきて

「苑子のコーモン、舐めてるの、わかるか?」

 おにいちゃんの舌が優しく動いています。きたないのに、そこ、どうしよう。お風呂に入ったばかりだったらまだましだけど、いまは、そこ、ぜったいにきたない。

「オツな味がするぞ、苑子。これはなんの味かなあ?」

 やだやだ、いわないで。

「おまえさあ、自覚ある? おまえのここ、すげーいい匂いがするんだぞ」

 そんなはずない。だって、そこからはうんちがでるんだもん。

「苑子の匂いだ。かわいいめがねっこの匂いがするぞ」

 おにいちゃん、それ、ぜったいウソ。

「ウソじゃねーよ。もしも、ここがウンコ臭かったらなめたりするわけねーだろ」

 言いつつおにいちゃんが舌を動かして、中までほじるように――

 ほんと? ほんとにくさくない?

「すごいよ……すごい、いやらしい匂い」

 おにいちゃん、なめながら、あそこに、指を――

 出たり入ったり。

 くちゅくちゅ、ぺろぺろ。

 おかしく……なる、

 もう、だめ、かいてらんな

 

 

 苑子のやつ、ノートを抱えたまま、ひくひく痙攣してやがる。イッちまったようだ。

 アニリングスと指マンのコンビネーションだからな。無理もない。

 おれは苑子の口をふさいでいたテープをはがしにかかる。

 やわらかい苑子のほっぺがのびて、ははは、おもしろい。

「ひ、ひた……ひたひよ、おにいちゃん」

 涙目の苑子。こういうのはゆっくりはがすとよけい痛いんだよ。だから一気にいくぞ、おりゃ!

「ひばっ!」

 あ、やっぱりいたそう。赤くなってるし。まあ、かわいいからいいや。

「とりあえず、口が自由になったところで、しゃぶってもらおうかな」

 おれはペニスを出しながら言った。

「もちろん、書きながらだぞ」

 

 

 おにいちゃんのオチンチン、かたくなって、ぴくぴくしてる。

 なんど見ても、ふしぎ。

 ふにゃふにゃのときはかわいいのに、大きくなったら、こわいくらいになります。

 人間の体に、こんなものがついているなんて、なぜ?

 どうして大きくなるの? かたくなるの?

 先っぽがキノコみたいにふくらんでいるのはなぜ?

 それに、どうして、皮をかぶって

 

 ごめんなさい。

 

 おにいちゃんに、それは書くな、と言われたので書きま、

 きゃあ

 やだ

 皮なんかかぶってないです。むけまくってます。黒々してて、ゴツゴツしてます。

 ――これでいい?

 

 ほっ、許してくれたみたいです。

  

 いま、くちにふくんでいます。

 とっても熱くて、大きい。ほかの誰よりも。

 あごが痛くなるくらい。

 え、誰と比べて、だって? それ、おにいちゃんが書け、って。

 だって、おにいちゃん以外のひとのおちんちんなんて知らない。

 くらべようがないもん。

 プール? パピーのおじさん?

 そんなの、みてないもん。

 ほんとだよ!

 みせられたけど、目を、ぎゅっ、て、つむったもん。

 苑子はおちんちんはおにいちゃんのしかみてません。

 あんまりいじわるいうと、泣きますよ。

 

 おにいちゃんがあやまってくれたので、気を取り直して、舌でなめなめします。

 ぷくってふくらんだところとか、棒の裏がわ――苑子から見たら表だけど――とか。

 ふぇらちおっていう技だけど、苑子はだいぶん上達したと思います。だって、おにいちゃんがどうすればいいか教えてくれるし、いつも練習してるから。音楽の時間、立笛の練習をするときとか。

 先っぽをくちにふくんで、くちゅくちゅくちゅってすると、気持ちいいみたい。

 そのとき、舌をからめてあげると、おにいちゃんもよろこんでくれる。

 でも、のどのおくまでいれるのはいや。おえってなっちゃう。

 あ、おにいちゃん、だめ、くるし

 らんぼうにしないで

 なめるから。もっとじょうずにするから、まって。

 書きながらだと、なかなか集中できないから、おにいちゃんをきもちよくできないみたい。

 もっと、つばをためて、くちゅくちゅします。

 じゅぷじゅぷ音をたてながら、頭を上下に動かします。おにいちゃん、きもちいい?

 おにいちゃん、目をとじて、うなずいてる。苑子の髪の毛をなでる手つきがせわしくなっていく。

 いきそう?

 いいよ、苑子のおくちにだしていいよ。

 ごっくんするから。

 おにいちゃんのセイエキ、すきだから、のませて。

 あっ、ぴくぴくって。

 手をそえて、しごいてあげる。先っぽを、ぺろぺろしながら。

 にがいのがにじんできたと思ったら、おにいちゃんの腰がはねた。

 めがねのレンズに、白いものがべちゃっと当たる。すごい、いきおいで。

 あわてて、おくちをかぶせた。出てくるものをこぼさないように。

 ちぢゅうっ、すいあげる。おにいちゃんが声をだした。ああ苑子、って。うれしい。

 いっぱい出たみたい。

「あーん、て、してごらん」

 おにいちゃんが先生みたいな口調でいう。

 みて、みて。うまくできたかな?

 

 

 まったく、無邪気なもんだ。

 顔をスペルマだらけにされた小学生が、おおきく口をあけて、粘液のかたまりを舌の上でころがしてやがる。

 ほめてもらうのを待つ子犬のように瞳を輝かせてやがる。

 たぶん、この瞬間、世界がおしまいになったとしても気にも止めない、それくらい、おれとの行為に没頭している。

「よーし、いいぞ、飲んでも」

 おれは許しをあたえた。苑子は口を手で押さえて、天井を向いた。そうやって喉の通りをよくしないと、うまく嚥下できないらしい。

「んくっ」

 目尻に涙を浮かべつつ、苑子が口のなかのものを飲みほす。

 まあ、害はないとはいえ、本来飲むべきものじゃないからな。

「うまかったか?」

 おれの問いに、苑子はうなずく。

 んなわきゃねえ。だが、苑子はほんとうにおいしかったといいたげに、満足そうに唇をなめた。

「よーし、もっぺん小説修行だ。こんどはかたちの描写の練習な」

つづく