うたかたの天使たちXI

秋風の十字路

 -気恵編-

 

 容赦なし。ポッキーは気恵くんの水着を一気に引き下ろした。

 ぽろん、とこぼれる気恵くんのバスト。

 すかさずレフェリーの両手が気恵くんの胸を背後からつかむ。コンマ数秒の早業だ。

「やだっ! やめろっ!」

 もみもみもみもみ。

 レフェリーが気恵くんの胸を手で覆って、もみたおす。大きくはないが、かたちのいいおわん型のふくらみが男の手に蹂躙される。

 乳首が見えそうで見えない、絶妙な手の動きだ。

「は、はなせ……さわるな……っ!」

 身をよじる気恵くんだが、乳房は女性のいわば急所。急所を牛耳られては抵抗もままならない。

 それどころか、脚の力も抜けてきたとみえ、膝がガクガクしはじめている。

「へっへっ、レフェリーさん、あんた、なかなかやるじゃねえか。どれ、下まで脱がすか」

 ポッキーは、ずりずりと気恵くんの水着をおろしていく。

 贅肉のない、だからといってゴツゴツもしていないしなやかな身体。うっすら汗をかいた肌はライトを浴びてきらきら光っている。

「さーて、おケケが見えてきましたよ? ぐひひ……」

 気恵くんは懸命に膝をこすり合わせる。なんとかして、股間をポッキーの視線から守ろうとしている。

 しかし、ポッキーはゆっくりと、確実に気恵くんを剥いていく。

「あ……やだ……」

 水着は気恵くんのへそ下7センチまで下げられ、若草が覗くところまできている。

「もう少しだ。もう少しで、おまえさんの大切なところが見えちゃうぜ」

 欲情に顔を引きつらせながら、ポッキーが笑う。

「やめろぉ……」

 気恵くんの抵抗は弱々しい。なにしろ、レフェリーに乳を掴まれているしな。それを振りほどいたら、胸をみんなに見られてしまう。難しいところだ。

「へへへ、いくぜ、おじょうちゃん」

 ポッキーが気恵くんの水着をおろしていく。

 こんもりとした陰毛が現れる。女子中学生の三角地帯が衆目にさらされていく。

「いやあぁ! ゆういち、たすけてぇ!」

 耐え切れなくなったのか、気恵くんが絶叫した。

 そのときだ。

 観客席の一角でどよめきが起こった。

 ひとりの男がリングに向かって駆け出していた。

 客が道をあける。まるで、海を割って進んだというモーセのようだ。

 気恵くんが希望の灯った目をそちらに向ける。

「ゆういち!?」

 だが、当然のことながら、それはおれではない。

「センパイ……!」

 股裂きをかけられてボロボロのなぎさサンが顔をあげて、言った。

 やってきたのは、なぎさサンの婚約者だというイケメンだった。

「なぎさ……ぼくは……」

 イケメンが震え声をだす。顔面蒼白だ。それはそうだろう。婚約者が目の前でレイプされたのだ。すさまじいショックだったにちがいない。

 観客は固唾をのんでいた。始まるのは修羅場か、はたまた愁嘆場か。

「――きみが、そんな淫乱な女だったなんて、知らなかったよ」

 イケメンは吐き捨てるように言った。

 なぎさサンの表情が固まる。

「だって、そうじゃないか。みんなが見ている前でよがり狂いやがって。しかも、イっただろ、おまえ。この、恥知らず!」

「ひどい……あたしは、そんな……」

 なぎさサンの目に涙が浮かぶ。

「ひゃははは、ザマないね、なぎさ。婚約者にふられちまったよ? まあ、これじゃあ、しかたないよねえ」

 タンカーがなぎさサンの開ききった股間を靴で踏みつけた。

「ほらあ、くちゅくちゅ音がしてるだろう? こいつ、まんこ踏まれて喜んでるんだよ」

「いっ、いたぃ……よくなんか……あるもんか……っ!」

「ほんとうかい? ほうら、ほら」

 靴のへりで、ぐりぐりぐりぐり――えぐるように踏みにじる。

 女性の最も大切な箇所が、土足で蹂躙されているのだ。

「ああっ! う、ぐぅ」

 なぎさサンがえびぞる。

「も、もう、堪忍……」

「ギブアップするのかい? いいぜ、タップしたらやめてやる。だけど、その瞬間に試合はおしまいだからね」

 なぎさサンの姿勢が固まった。それがプロレスラーの本能なのだろうか。ギブアップは、しない。それがどんな責め苦であったとしても、耐えて、受けて、粘り抜く。

「いい顔だ。それでこそシャイプリのなぎさだよ」

 タンカーはうれしげに笑うと、どこからともなく――つーか、ベルトにはさんであったらしいが今の今まで気づかなかった――極太の二股バイブを取り出した。そんなの持ってリングにのぼるか、フツー。

 だが、これがタンカーのフィニッシュホールドらしい。

「くらいなっ! HELL HALL STINGGER!」

 ずぶぶぶぶぶっ!

 ぬくぅ……ぬぶっ!

「ひああああっ!」

 なぎさサンが絶叫する。前の穴と後ろの穴、そのふたつの穴に同時にシリコン棒が挿入されていた。

「これからだよ、天国味の地獄のはじまりはっ!」

 スイッチ、オン!

 ヴィイイイイ、というモーター音とともに、バイブが回転運動を開始する。二本の棒はそれぞれ逆回転しているようだ。バイブの表面にはびっしりイボがはえているから、その刺激ははかりがたい。だが、なぎさサンの反応をみていればそのすごさがわかる。

「ひいいいいっ! あがあぅおあああっ!」

 意味不明の声を張り上げながら、激しく気をやっている。

「なぎさ……」

 イケメン婚約者が引きつれた声をだした。股間は側(はた)からみても立派すぎるほどふくらんでいる。

 よろよろとなぎさサンにむかって歩きだすのをデスピオンが呼び止める。

「ちょっと、まちな。たまってるんだろ? なら、この女の中に吐きだしな。もとは初恋の君なんだろ?」

 デスピオンが差し出したのは、ほのかさんだ。股を広げさせられた、あられもない姿。

 イケメンの小鼻が開き、唇が半開きになる。莫迦のような顔。いや、実際に莫迦になっている。わからなくはないけど、ここでヤったら人間失格だぞ。

 だが、イケメン婚約者は、人倫に従い続ける気力をもはや失っていたらしい。

 ふらふらと、咲き誇る花園――ほのかサマの秘部――に引き付けられてゆく。

「藤村くん! 目を覚まして!」

 ほのかサマが声を張り上げるが、元イケメン婚約者――「元」が「イケメン」に係るのか「婚約者」に係るのかは判然としないが――は、どんより濁った目でほのかサマの股間の一点を見据えている。

 自らベルトを外し、ズボンを脱ぎ捨てる。ボクサータイプのトランクスをずりっと下げ、ポッキーには及びもつかないが、それなりに立派な――ちっ、剥けてやがる――チンポを取り出した。繊細なハンサムはみんな包茎で、剥けているやつは肉体派のブオトコ、というおれの理論が崩れてしまうじゃねえか。

「やめて! 気をたしかに持って! なぎさが見てるのよ! あの子を助けてあげて!」

 ほのかサマ、説教開始。

 イケメンの顔がゆがむ。

「きみはいつもそうだ。なにかといえば、なぎさ、なぎさ、なぎさ。ぼくがなぎさと付き合いだしたのも、きみの差し金じゃないか。ぼくはきみの言うなりになって、なぎさの恋人になり、婚約もした」

「あなた、なにを言って……」

「ぼくはずっときみが好きだった。きみからすれば、ただの幼なじみだったかもしれないけど、ぼくはきみにしか興味がなかった」

「やめなさい、藤村くん! なぎさがいるのよ!」

「かまわないさ。なぎさのやつ、バイブにほじくられて、気違いみたいによがっていやがる。あいつにぼくを責める資格なんてないのさ」

 実際、ふたりのやりとりがなぎさサンの耳に入っているかはあやしい。バイブによる二穴責めに息もたえだえになるまで追い込まれている。それでも、婚約者のことは気になるとみえ、たまに目を開いては、そちらに視線をむけている。

 その視界から、その後の出来事がどう映ったのか――

 婚約者が背中を向けて、ほのかサマに覆いかぶさったのが見えたろう。

 そして、婚約者のペニスがほのかサマの陰唇を押し広げ、ズブズブ中に沈み込んでいくところも、角度的に目撃できたに違いない。なにしろ、なぎさサンも寝転んでいるからな。おれの位置からだと、イケメン婚約者のケツが上下に動くところしか見えねえ。ちくしょう、おれも見たいよ、結合部分。

「いやぁっ! あ、あっ……あああっ!」

 ほのかサマが高貴な声が悦楽によじれる。

 まちがいなく、ほのかサマも濡れていたのだ。そうでなくては、あの上品なオマンコが、醜く勃起した牡の生殖器官を受容するわけはない。

「おお、これほのかのアソコ……っ! キュウキュウ締ってくる……っ! 最高だ!」

 イケメンくんは少年のようなすべすべのおしりを振りながら、歓びの雄叫びをあげた。

「やだぁ……だめよ、だめ……なぎさが見てるのにぃ……っ!」

 ほのかサマってば、声を押し殺そうと必死だ。唇を噛んでいる。

 デスピオンが、そんなほのかサマをあざわらうかのように、虜囚の乳房をもみしだき、乳首を指でつまんで引っ張る。

「っ……あ」

 ほのかサマがびくんとはねる。それがタガを外してしまったのか。

「あああ……き、気持ちいい……よぉっ」

 甘い声を漏らしてしまう。

「ほのかぁ……! おああああ!」

 幼なじみの膣をペニスでこすりたてながら、イケメンくんがわめく。すげえピストン運動だ。汁が飛び散ってるぜ。

「ああっ! 藤村くん、当たるぅ当たるよぉ……ああああっ!」

 淑女のたしなみはどこへやら、ほのかサマも本格的にもだえ始める。

 両の脚でイケメンくんの腰をはさむ。その、捕食するかのような動きが、なんとなくカマキリを連想させた。

「はううっ! 気持ちいいっ! お腹のなか、ぐちゅぐちゅで、感じるぅ!」

「はははっ、ほのかのやつ、いつもお高くとまってるくせに、ずいぶんいやらしい声をだすじゃないか」

 デスピオンも喜悦に顔をゆがませ、ほのかサマのおっぱいをいじくりまくっている。やっぱ、こいつ、レズなんじゃねーか? あのご面相とご体格とご性格では、男にあまり縁がなかったろーしな。女子プロレスなら、若くてぴちぴちした女体に触りほーだいだ。男のプロレスラーにもゲイはけっこう多いらしいし、趣味と実益を兼ねてるってことかもしれない。

 そのへんの事情はタンカーも同じなのかもしれない。なぎさサンをバイブで執拗に責め立てているところからも、すげー熱意を感じるぜ。

 だが、責められてるなぎさサンは、もうよがり声はあげていない。責め立てられ、苦しげに顔をしかめているが、目はしっかりとほのかサマとイケメンくんのセックスシーンに注がれている。その大きな目から、ぽろりと、涙が。

 

 にしても。

 リング上はものすごいことになってるな。

 なぎさサンはポッキーに犯され顔射くらったあと、タンカーにまんことアナルの二穴バイブ責め。

 ほのかサマはイケメン婚約者(なぎさサンの、だ)とナマ姦の真っ最中。このままだと中出しは間違いない。

 男女が裸で汗まみれ、汁まみれ。ほんとにプロレスの試合なのか、これ。

 そんな光景を目の当たりにしている女子中学生――気恵くんの息がさっきからせわしなくなっている。

 なにしろ、目の前で、敬愛する先輩たちが犯されているのだ。激情を押さえかねるのは当然だ。ましてや、さっきから、レフェリーにおっぱいをモミモミ、乳首をクリクリされっぱなしでもある。

「おいおい、嬢ちゃんも感じちゃってるのかよ?」

 気恵くんをいたぶるようにポッキーが言う。

「おーお、スク水のお股のところ、色かわってるぜ」

 たしかに。気恵くんの水着の生地は変色し、そこだけ濡れているのがわかる。

 ポッキーは指でその部分をグリグリする。

「あっ! いやぁ!」

 ワレメをスク水ごしに刺激されて、気恵くんは悲鳴をあげた。

 太い指が上下に動く。さすがはプロ、単調なようで、緩急強弱が巧みだ。

「だ、だめえ……やだぁ……」

 気恵くんの膝が震え、閉ざしていた両腿がゆるむ。

 ポッキーはそれに乗じて指を水着の下にくぐらせる。

「うくっ! うぅぅぅ……」

 なんと、おまんこ直いじりだ。

「やめろぉ……指、入れるなぁ……」

 弱々しい気恵くんの声。ポッキーが指を出し入れするごとに肩をふるわせ、腰を突き上げる。

「やぁ……は……入って……く……」

 ポッキーの手が水着の下で激しく動きはじめると、水っぽい音がしはじめる。

 ちゅくちゅく、ぢゅくっ。

「あんっ、あんっ、あっ……!」

 プロの指マンに気恵くんの声が裏返る。

「へへへ、やっぱ濡らしてるじゃねえか」

 ポッキーは、少女の分泌物を指先にとって、それが粘っこく糸を引くさまを観客に示した。どよめく観客。

「じゃあ、そろそろ脱がしちゃおうかな?」

 ポッキーが、気恵くんの水着――もうほとんど脱がされていて、あとはワレメをかろうじて隠しているだけだが――手をかけた。

「や、やだ、ぬ、ぬがさないで……」

 引きつる気恵くん。いま、その場所を剥かれたらどうなるか、わかってるのだ。

 濡れそぼったアソコを丸出しにすることになる。

「へへへ、かわいい女の子の頼みはきかない主義でね」

 ポッキーはせせら笑うと、気恵くんの水着をぐっと下にずり下げた! フラッシュが瞬く。カメラ小僧どもめ、殺す。つか、写るんDEATH買っとくんだった。

 気恵くんの下半身がすっぽんぽんになる。その瞬間!

 肉棒がすっと伸びて、気恵くんのワレメにかぶさった。

「ひ!?」

 なんと。

 勃起したペニスが気恵くんの脚の間から突き出している。まるで気恵くんにチンポが生えているかのようだ。

「おいおい、なんでおまえが脱いでんだよ! 手も使わずに器用なやつだな。」

 ポッキーが呆れ声をだして、レフェリーを見た。

 レフェリーは気恵くんの胸を両手でつかみながら、脚の動きだけでズボンを脱ぎ、気恵くんの股間にチンポを押し当てたのだ。

 気恵くんはいまや素っ裸――だが、肝心な三カ所はレフェリーの手とチンポで隠されている――とはいえ、ピンチにはちがいない。

 おっぱいを揉まれつつ、あそこをチンチンで擦られているのだ。

「く……っ、くぅっ、やめろぉ……」

 気恵くんは歯を食いしばる

 だが、竿がワレメにぴったり貼りつき、前後に動きだすに至り、気恵くんは声を放った。

「あうっ! ひぃっ!」

 ちゅくちゅくと音をたてながら、レフェリーのペニスが動いている。その感触から逃れようとするのか、気恵くんはつま先をのばし、身をくねらせる。おいおい、そんなに動いたら、おマンコ見えちゃうぞ。

 その光景を間近で楽しみつつ、ポッキーが笑う。

「んー、いい匂いだ。嬢ちゃんのいやらしい匂いが立ちのぼってくるぜ」

 鼻をひくひくさせるポッキー。ついでにチンポもひくひくしている。いついかなる時にも、おったてる。さすが男のなかの男。

 気恵くんの視線が、つい、そこに行ってしまう。まあ、しょうがないよなあ、中学生だし。好奇心旺盛な年頃だ。

「うん? 興味あるのか? どうだ、おれのは」

 男のシンボルを誇示する。誇らしげに示すって、文字どおりだな。胸をそらし、腰を突き出す。

「なにそれ……ゆういちのと全然ちがう……形も大きさも」

 あぜんとした気恵くんが感想をのべる。おい、比較すんな! プロにゃ勝てねーよ!

「そのレフェリーのも含めて、そんじょそこらのチンポとはモノがちがうぜ。これで何百、いや、何千もの女優をこねくりまわしてきたんだからな」

 手でペニスを押さえ、離すと、バチッと音がする。腹筋にペニスが当たる音だ。

「どうだ? しゃぶらせてやろうか?」

「い、いや……」

「遠慮するな」

 にたり、ポッキーは笑って、レフェリーに命令する。

「おい、レフェリー、そいつを跪かせろ」

 レフェリーが気恵くんの乳房を握りしめ、強引に膝を折らせようとする。

「くっ……!」 

 気恵くんが歯を食いしばる。

 やめろ! レフェリーやめろ! 観客が悲鳴をあげる。

 だが、レフェリーが気恵くんの耳元に唇を近づけ、ふっふぅ〜、息を吹きかけて――

「ひゃっ」

 気恵くんの膝から力がぬける。

 その顔の高さに、ポッキーの巨大なペニスがくる。

「よーし、くわえなっ!」

 花びらのような唇に押しつけてゆく――

続く……