「おかしいな」
良明は何度目かの呼び出しを試みて、家への連絡を断念した。
「今日は早く帰れるって連絡しようと思ったのに」
携帯電話は仕事用に与えられたものだ。私用には使うべきものではないので、まゆには番号を伝えていなかったが、「うそ、あの子に番号伝えてないって、もしもの時にどーするのよ!?」と社長にキレられて、帰宅時間の連絡かたがた番号を教えることにしたのだ。
しかも、明日からの連休もちゃんと休めることになった。まゆと二人、どこか旅行でも、と思っていた。
ここのところ、まともに会話さえできず、学校の様子も聞けていない。名門学園でうまくやっているかどうか、本当は気になって仕方がなかった。
だが、良明の勤め先である出版社が未曾有の資金繰り難に陥り、社長は金策に走り回り、良明は営業仕事を一手に引き受けなければならなかった。得意先の接待も、もちろん全部仕切らねばならない。休みなしに駆け回っている社長のために、子守も買って出なければならなかった。ただ、この状況を招いたのはもとはといえば良明の失敗で大口客を失ったせいなので文句はいえなかった。
そして奮闘一ヶ月、なんとか危機を脱したところで、良明にはご褒美休暇が下しおかれたのだった。
「まあ、豪勢なところは無理でも、一泊で温泉くらいなら」
そういえば、かつてまゆを連れて温泉郷まで逃げたことがあった。
別れが目前に迫っていた。追い詰められて、切羽詰まったあの夜、身も心もまゆとひとつになれた気がする。
あんなに誰かを愛したことはなかった。その気持ちは今も変わらない。
ただ、一緒に暮らせるようになったことで、逆にその気持ちをうまく表現することができなくなっていた。
まゆは、まだ12歳でしかない。
結婚できる年齢になるまであと四年――だが、まゆにはちゃんと高校、大学に進んでほしい。まっとうな学生生活を送るなかで、自分がなりたいものを見つけていってほしい。それがたとえ、良明との生活に終止符をうつものだったとしても、それはそれで仕方ない――そのときの自分がそれに耐えられるかどうかはわからないが――
理屈ではそう思っていても、日に日に女らしさを増していくまゆとの同居は良明には拷問に近かった。
まゆが望んでいることもわかっているし、あからさまに誘惑されもした。そのたびに少女を押し倒したい衝動にかられた。それを隠すためにあえて冷淡なふりもした。
「ま、いろいろあったってことはわかるし。あんたのことだから、あの子の意志を踏みにじってひどいことをするとも思わないし――でも、避妊だけはしっかりとね」
社長にそう言われて絶句したのはつい最近のことだ。そういえば、接待で酒を飲み過ぎて――「おれの酒がのめねえのか」タイプのタチの悪い客だったのだ――社長に家まで送ってもらったことがあった、その翌日だ。
「健也が男でよかったかも……」
と続けられたのには正直ヘコんだが。
子供だったから好きになったんじゃなくて、本気で惚れた女が十歳児だっただけです――と言い切るだけの勇気はさすがになかった。
ともかくも、ひさしぶりの休暇をまゆと過ごしたい。すこしでも埋め合わせをしたい。そして、まゆが望むなら――コンドームの買い置きあったっけ――
そんな下心もありつつ、電話をしていたのだが……
「どうしたの? デートの約束、とりつけられなかった?」
社長の里佳子だ。連日の激務で少しやつれているが、それでかえって色香が増している。いかにも喪服が似合いそうな――里佳子は実際に未亡人だが――成熟した色っぽさである。
酔っていたとはいえ、良明はこの里佳子と口づけしてしまったことがある。それも濃厚なヤツだ。里佳子の方が覚えていないのがせめてもの救いだが……
今日はほかの社員も定時であがり、事務所に残っているのは良明と里佳子だけだった。それが良明には少し気づまりだ。
「そんなんじゃありませんよ。まだ帰っていないみたいで」
「え、まだ? もう七時だよ」
里佳子は帰り支度をしながら時計を見る。
「門限とかないの? あの子めちゃくちゃ可愛いじゃん。あぶなくない?」
「まゆは――っと、あいつは不良じゃないし、門限とかなくても大丈夫ですよ」
「まゆちゃんか……へーっ」
里佳子がニカニカ笑う。と、急に笑いをおさめ、
「でもさ、あの年頃の子はわかんないよ? あたしもいろいろ覚えたのはあの年頃だしね」
ややマジメな表情になる。
「いや、なんていうのかさ、自分がわかんなくなっちゃうんだ。自分にとっての『大切』の優先順位も狂うし――」
たった十年と少しだけの経験で、大人の世界と子供の世界の両方に接することになる――混乱しないはずがない。一日一日、身体のどこかが変化して、新しい経験にさらされる。
「そんな時にちゃんと側にいてあげないと迷っちゃうんだよ。大切なものを守ろうとして、一番愚かな方法を採ってしまうこともあるしね」
「はあ……」
言わんとすることはわかる。が、まゆと自分の心のつながりは揺るぎない。誰にも立ち入れない強さがある――良明はそう思いながらも漠然とした不安を抱く。
ここ最近、まゆが綺麗になりすぎている。もともと可愛い子だった。ぱっと目を引く顔だちで、声や仕草にも愛らしさがあった。だが、最近のまゆは、「一般的な可愛さ」のレベルを超えている。「絶世の」という冠がつきそうな勢いだ。胸がふくらみ、腰がまるみを増し、手脚が伸びやかになり、立ち居振る舞いがいちいち女らしい。テレビをみていても、まゆくらい容姿が整っている少女を見かけることはそうないくらいに。
良明のひいき目ではなく――むしろ一緒に暮らしている分、まゆの変化には鈍感なくらいかもしれない――周囲の評判もそうらしい。近所の奥さんからも「女優さんになれば絶対
有名になるわよ」と勝手に太鼓判を押される始末だし、まゆについていろいろ訊かれることが多くなった。表向き、兄妹ということになっているので、「妹さんがスターになったらお兄さんも鼻が高いでしょう」と言われて返答に困ることもしばしばだ。
誘惑もあるだろう。町を歩くと、やたら男の人に声をかけられてこわい、と以前言っていたし――
もしかして、と思う。
こんなことなら携帯電話を持たせておくんだった。まゆは良明の経済状況を知っているから、決して自分から欲しいとは言わない。無理に持たせるしかない。
なんだかとても心配になってきた。
ともかくも帰宅のために会社を出る。
ついつい駅への足が速くなっていく。
神村はまゆの両の腿の間に頭で割って入り、少女の内腿のしめつけを楽しむ。
「おじさま、やだ、そこは……」
いやがるそぶりを見せるまゆ。だが、逆だ。表情は期待に満ちている。
「さっき、いっぱい、くぱあして見せてくれたじゃないか」
「でも、顔が近いと恥ずかしいもん」
「顔を近づけないと、まゆちゃんのおまんこ、ペロペロできないじゃないか」
「ああ、やだよぉ」
顔を覆うまゆ。照れているが、脚をもう閉じようとはしない。その部分は期待に充血して、口を開いている。自然に、くぱあしているのだ。
神村は、少女の性器に口づけする。
「んはっ!」
まゆの息をづかい。胸が上下している。かわいい乳首がピンコ立ちだ。
腕をのばして、乳首を指で弾いてやる。
「きゃぅ! そっ、それ、すきぃ……」
かわいい陰核を舌で転がし、吸い上げる。同時に指で乳首を責めてやる。
まゆは、ひくんひくんと身体を痙攣させ、夢中になっていく。
「あ、あん、おじさまの指がおっぱいを……おまんこ、ペロペロされてるよぉ……」
自分にされていることを言葉にする、というのも神村が教えたことのひとつだ。言葉にすることでますます興奮を高めていく。
神村は乳首責めをやめて、少女の無毛のアソコを徹底的に虐めることにした。
もう、まゆのそこは子供のそれとは思えないほど、性的に興奮し、芳香をはなっていた。まゆのフェロモンはすごい。くらくらする。いまだに神村も慣れることがない。魔性の香りだ。
膣からも肛門からも芳香がする。匂いだけでガチガチに勃起してしまう。老練な神村でさえそうなる。若者ならそれだけで射精しかねない。
まさに奇跡の少女だと思う。その存在自体が――
クリトリスを圧迫し、次に包皮で刺激――そして、剥き身を直接刺激。そのプロセスを縮めておこなう。同時に指を膣に埋めて、かき混ぜる。
「ああ、ひぃっ! おじさま……っ!」
指が締め付けられる。少女の体温、感触、蠢き――ぬるぬるになった隘路は、おどろくべき感触を伝えてくる。これがペニスだったら――
「入れてるのは指だよ……だからこれは練習だ」
「は、はいっ! 練習ぅ、です」
指を動かすと、まゆは甘い声で鳴きはじめる。膣の官能度も高い。
指を抜いてとろとろまんこを広げて見る。初潮前の少女のそれとは思えない熟れ具合だ。それでいて、まだまだ未成熟なヒダヒダ。
神村はその部分に舌を差し込む。
11歳の少女の愛液をなめしゃぶる。まさに甘露だ。
「おじさま……ぁ、そこ、そんなにペロペロしないでぇ……あぅっ」
まゆの声が切迫している。またイキそうなのだろう。もちろん、イカせてしまうつもりだ。まゆはイけばイくほど性的な没入度が高まっていく。
舌をまゆの胎内に侵入させ、ペニスのように出し入れする。クリも激しくこすってやる。
「あっ、いく! また、いくっ! わかんなくなるぅ……おじさまぁ……っ!」
まゆが激しく達する。そろそろか……
「じゃあ、バイブを入れるよ」
「え……あ……うん……」
イッたあとの波にまだ翻弄されているまゆ。
「バイブなら……練習だから……いいの」
そう言って神村を見上げて微笑む。
「そうだね……おじさんのオチンチンを入れるのはダメなんだよね」
「だって……おにいちゃんとしかしちゃいけないもの――おまんこは」
いつもの会話だ。この一線だけは頑なに譲らない。無理にすればまゆは傷つく。神村への好意も消し飛ぶだろう。
「じゃあ、今日もまゆちゃんのおしりに入れようかな。だったらいいよね。おしりはセックスする場所じゃないからね」
「……ん、いいよ、おしりなら」
「じゃあ、滑りやすくするために、ゼリー付きのスキンをつけるね」
神村はギチギチに勃起したペニスにスキンをつけた。
まゆの身体を抱き上げて、膝に乗せる。
カメラが正面に来るようにする。
「まゆちゃん、脚を広げて、そうそう――」
挿入シーンの撮影もいつものことだ。まゆも抵抗せずにカメラの前で脚を広げた。
「カメラやモニターを新しくしたから、おしりにオチンチンが入るところがバッチリ映るよ」
撮影している映像はそのまま正面の大型モニターに映る仕掛けだ。つまり、結合シーンを見ながらハメハメできる。
「えー、やだ、恥ずかしい」
「ローション塗るよ」
指にまぶしたローションを大股開きのまゆの肛門に塗りたくる。
「つめた……」
「すぐにあったくなるよ」
指をまゆのアナルに差し込む。つるり、と入ったのは度重なる調教のたまものだ。沢との間でもアナルセックスは経験があるようだが、ここで感じるようになったのは神村が鍛えたからだ。
アナルに指を出し入れするうちに、まゆの身体から余分な力が抜けていった。
「おしり、気持ちいい……ぽかぽかしてきた」
「だろう? オチンチン入れたらもっと気持ちいいよ」
「このまま、入れるの?」
カメラの方を向いたままで?という意味だろう。まゆは対面座位がお気に入りなのだ。アナルセックスしながらのディープキスで絶頂を迎えることが多い。
だが。
「今日はバイブもあるから、このままだよ」
「そっか……透明なヤツね」
「そう、まずはおしりからいくよ」
「うん」
まゆのヒップをかかえ、穴を広げながら、ペニスの先端をあてがう。
「あ、そこ……おじさま」
まゆ自身がナビしてくれる。いい子だ。
まゆの肛門にペニスをねじ込んでいく。
「く……ぁっ、あっ、あっ、おじさまのが、入って……くるぅ」
「熱いよ、まゆちゃんのアナル……火傷しそうだ」
スキン越しにもわかる。まゆのアナルの感触。まゆはそこも絶品ななのだ。弾力に満ちていて、数カ所で締め付けられる。
そして、まゆ自身も――
「おしり、こすれるぅ……っ! ひゃうっ!」
反応している。
開発済み――いや、日々開発されている最中だ。
「おしり、きもちいいっ! おじさまのおちんちんがゴリゴリって……すごいよぉ」
まゆは自分で腰を振っている。11歳とは思えないくらい、いやらしい動きだ。
「おお、まゆちゃん、最高だ! 気持ちいいよ、まゆちゃん!」
小学生のアナルに翻弄される神村。だが、今日はこれで満足するわけにはいかない。
「まゆちゃん、バイブ、入れてあげる。おしりと同時におまんこも可愛がってあげる!」
「バイブ? バイブ……おまんこに……ひぃっ!」
広がりきったまゆのぬめった性器に透明なバイブを――形は精巧に男性器をコピーしている――を入れていく。
「二本も!? おじさま、裂けちゃう! 裂けちゃうよぉっ!?」
「大丈夫、前もしたし――それにこのバイブはそんなに大きくないから平気だよ」
「あ……ぅ……おまんこにも……入って……」
透明バイブがまゆの膣に潜り込んでいく。透明だけに、まゆの内部も見えてしまう。
ピンク色の少女の膣壁がバイブの表面に貼り付いて見える。
「入口をくにゅくにゅされて……一気に、奥……までっ」
まゆは感触で分かるのか、バイブが動くたび、かすれ声をだして位置を報告した。
いや、モニターを見ているのか。
まさに結合部がドアップで撮られていて、前にバイブが、後ろにペニスがささっているのがわかる。
「このまま、最後まで行くよ」
「あ……はぃ……おじさま」
「このバイブ、気持ちいいだろ? 本物の男のペニスとまったく同じ形をしてるんだよ? カリの大きさや竿の太さや長さも」
――特注だからね。
「ふぁ、ふぁい……気持ち、いいれす」
「じゃ、いくよ、イキたいときにイッていいからね」
神村はアナルへのピストン運動と、性器へのバイブ責めのピッチを上げた。