「まゆ……気持ちいい?」
「ん……うん……いい……」
良明は少女の身体を愛撫しながら、感慨に浸っている。
まゆの言葉ではないが――もうすぐまゆは小学生ではなくなるのだ。小学生のまゆを抱けるのは――抱くことを自らに許すのは――あと何回くらいなのだろう。
ひとくちにおさまってしまうほどの未成熟な胸も――少年っぽささえ感じさせるしなやかな腰も――恥毛のかげりさえない幼い亀裂も――変わっていくのだ。
その変化を見守っていたい。だれよりも近い場所で。
そして、時に、まゆの成長を阻害せず、自らの良心にもとることもない機会があれば、こうして、その肉体と触れあいたい。
ほんとうは、毎日でも抱きたい。まゆが欲しがっているのも知っている。
でも、そうしたら――溺れてしまう。良明自身が、まゆという海に。
ふだんは制御しているのだ。抑圧しているといっていい。それは拷問に近い。
だから、その箍がいったん外れてしまうと、欲望が弾けてしまうのだ。
まゆの唇を吸い、舌をからめとる。苦しそうな鼻息さえ愛らしい。
乳房と呼ぶには頼りないふくらみをこね、押しつぶし、乳首を指先でいじめる。
へそをくすぐり、下腹部のスロープをすべり降りたあと、ポイントをずらして太股にワープして、その感触を思うがままに堪能する。
すべての場所に触りたい。キスしたい。
でも、一番心ひかれる場所は――後回しだ。美味しいものは最後まで取っておくのが良明のくせなのだ。
まゆが荒い息の合間に訴える。
「おにい……ちゃ……いじ……わる……しないで……」
「意地悪なんかしてないよ。こんなにかわいがってるだろ?」
いじめっこを自覚しながら、良明は太股から腰、脇腹と撫であげる。脇腹はまゆの感じる場所だ。
「ふううん……そこもいい……いいけど、べつのとこもぉ」
「べつのところって? おでこか?」
前髪をなでつけて、額を露出させる。そこに唇をつけて音を鳴らす。
「もお……ち、が、う。どうして、それ言わせようとするかなあ」
「まゆの声で聞きたいから。言って」
「んもお……まゆの、あそこ……触って……」
「ここ?」
良明は少女の開かれた股間に指を入れる。
「そこはおしりだよう。もおっ」
「ここも好きなくせに」
良明は指を動かす。ぴっちりとした穴だ。入口のあたりをほじる。
「んっ、ん……好き……だけど……今日は前でちゃんとしてほしいの。ひさしぶりなんだもん」
「じゃあ、はっきり言いなさい」
まゆは観念したようだ。すね顔ながらも、目尻に涙を浮かべている。これは嫌悪でも悲しみでもなく――興奮の極みに少女があることを意味している。
「おにいちゃん、まゆの……おまんこ……いじって……」
「よく言えました」
良明は待望の場所にようやくたどり着いた。
すでにたっぷりと蜜をたたえた亀裂は、水量ゆたかな峡谷のようだ。指をすべらせるだけで、液体が飛沫になる。くちゅくちゅだ。
「ああっ、気持ちっ……いい! おにいちゃんの指、すごく気持ちいいよ」
声をあげながら、良明にしがみついてくる。
「一番いいのはここなんだろ?」
ささやきながら、まゆの亀裂の始まりの部位にある突起を人差し指の頭でつつく。
まゆはもはや言葉を出せず、無言でうんうんとうなずきながら、良明の身体に巻きつけた腕に力をこめる。
「指、入れてあげる」
クリトリスを刺激しながら、中指をまゆの中に沈めていく。指にひだがまとわりついてくる感触。まゆの特別な場所だ。熱くて、きつくて、ぬるぬるしている。
「んふぅ――んう……」
まゆが鼻を鳴らしている。まぶたを閉ざして、肌をピンクに染めて、唇をかみしめている。絶頂が近いように見える。指を入れられただけで達してしまうほどに――飢えていたのだろうか。
「まゆ、指でいかせてあげようか?」
「だ……め……オチ……チン……おにいちゃんの……入れないと、だめ……」
まゆが涙声で言う。
「ひとつに……なりたいの……」
「わかった――入れるよ」
良明は身体を入れ替えて、まゆの上に乗った。少女の太股をかかえ、局部同士を合わせる。
挿入は、今でもすんなりとはいかない。
充分に潤っていても、まゆの入り口はおとなの女性のサイズとは違うのだ。
たがいに覚悟が必要だ。
「行くよ」
「うん、きて……きて……」
良明は腰を進める。まゆの入り口が絞られる。それでも、ひるまず進まなければ、挿入できない。
「ん……ふ……うぅ」
少女はうめきながら、ゆっくりと呼吸している。
一方、良明の呼吸は浅く早い。
「まゆの中、すごくきついよ……」
「ひさしぶりだから……かな?」
「わからない……けど……すごい……」
良明はまゆの中に潜っていく。何度となく体験しているのにやっぱり衝撃を感じてしまう。まゆのその部分は、その姿からは想像できない深さと豊かさを秘めているのだ。
湿潤で、複雑で、脈動している。
たちまち弾けてしまいそうになる自分自身を抑えて、良明は腰を動かした。まゆのためだ。
「んっ、んっ、んっ」
まゆの身体が良明の動きに合わせて揺れている。
「おにいちゃんのが……入ってる……うれしいよぉ」
「おれも、うれしい……」
良明はより深く、よく強く、まゆの中に没入していった。
粘膜同士をこすりあわせると、どうしてこんなにも心地よいんだろう。きっと、なにかを掛けあってるんだ。足し算じゃない。
自分自身をよりよいものにし、相手も高めていく、そんな秘密があるんだ。
良明はまゆの身体を、その存在そのものをこの上なく愛しいものに感じながら、最後の階梯を三段抜かしくらいで駆けあがっていく。
まゆもだ。
「だめっ、だめっ! おにいちゃん、おにいちゃん、まゆ、まゆ、もうだめだよっ!」
激しく身体を振動させながら、まゆが必死に抱きついてくる。良明は腰の動きに最後の変化をつけながら、まゆの胎内の一番感じる部分に肉茎が当たるようにイメージする。こすりつける。
「だめぇっ! だっ……! いっ……いくっ! いくううううっ!」
まゆの懸命な表情がそのまま天使のそれになる。
この少女の最も美しい表情――それを見ながら、良明も達していた。
射精している。少女の子宮をたっぷり満たすほどに――ゴムの皮膜が遮らなければ。
ふたり、しばらく動かずに抱きしめあっていた。
ややあって、良明は身体を離し、そろそろと後始末をはじめる。
「……おにいちゃん、スキンしてくれてたの?」
忘我の瞬間から帰還したまゆが良明を見あげて訊く。
「当たり前だろ、んなこと」
「ありがとう……まゆのこと、考えてくれてるんだね」
まゆは自分から唇を寄せて、良明にキスした。
「そりゃあ……だな」
良明はどきまぎする。
「だけど、中に出してもらったほうがもっと気持ちいいの。あったかいのが、おなかにしみわたるようで……。まゆ、基礎体温はかろうかな……」
「ばーか。オギノ式やってる小学生なんかいないぞ」
「もうすぐ中学生だもん」
「中学生でも、いないだろ、ふつう」
良明は少女のほっぺたを突っついてから、起き直った。
「じゃ、ケーキ食おうか」
「うん。一時休憩」
「おいおい、ほんとにもう一回やる気か?」
「もちろん!」
めげる良明に12歳の少女は無邪気にしなだれかかる。
「今夜は百万回、いかせてね」
ぐわーなんじゃこりゃ。