「ジャリン戦記」用語集


アサッシン(職業名)
 暗殺者のこと。職業のカテゴリーとしては盗賊に当たる。各種の罠を外したり、隠密行動や奇襲を得意とする。

アシャンテイ(人名)
 《深き森》から母をさがしてバイラルの街にやってきたハーフキャット。
 猫獣人と人間の混血なので、外見はほとんど人間とかわらないが、鋭い爪や牙、猫耳としっぽを持つ。
 発育が早いので、2歳(をい)だが、人間でいえば8〜10歳児くらいである。《画像

アーシーン・トルクスタン(人名)
 フィフィ草原の騎馬民族の総長(そうおさ)。末子相続のため、まだ13歳の若さで部族の長となった。黒髪と切れ長の瞳が印象的な少女。天才的な乗馬の技術を持ち、馬と心を通わせることができる。彼女が生まれた時の占いで、将来、フィフィ族の神・天帝(ヴィアンシード王国における聖魔と同じ)の妻になる、というお告げを受けている。

アボリー島(地名)
 ヴィルム大陸から離れているため、動植物が独自の進化を遂げた。大陸にはいないモンスターがおり、未知の財宝も残されていると言われている。原住民がいるが、完全な異文化を有しており、青の街道の寄港地はあるものの、ほとんど交流はない。

アムリア(人名)
 ヴィアーツァ伯爵の娘。強力なドリーマーで、世界を滅ぼす可能性をも秘めている。不眠の呪いをかけられ、十年に一度しか歳をとることができない。ヴィアーツァ伯爵の館に幽閉されていたが、魔導士ザシューバに誘拐されてしまう。

アルセア地方(地名)
 四方を山脈で囲まれた盆地。ヴィアーツァ伯爵領であったが、伯爵の没後は町ごとの自治になっている。交通の便が極端に悪いため、この地方のことはあまり外部には知られていない。

ヴィアーツァ伯爵(人名)
 百年前にアルセア地方を統治していた貴族。かなりの名君だったらしいが、大洪水のあと、勢力が衰えて、自然消滅した。アムリアの父。

ヴィアンシード王国(地名)
 ヴィルム大陸の文化・経済の中心地。虹の街道が交わるこの国には人・モノ・情報のすべてが集まってくる。国王は、《羽衣の天女》ミシェル・ゴドブレイス。この国の女王は、《混沌の花嫁》を擬して、占いで選び出された処女が務めることになっている。神人に嫁いで光の世界を現出せしめることが、この王国の存在理由なのである。(ただし、《混沌の花嫁》は世界の終末期に現れると予言されている存在なので、これまでの歴代の女王は一定の年齢になると引退している。当代の女王ミシェルはそのずばぬけた美しさと聡明さで、もしかしたら本当の「混沌の花嫁」になるかもしれないと期待されている)

ウィズイン王国(地名)
 ガ・ルッチャ高原にかつて存在したと言われる古代王国。現在では失われてしまった高度な魔法文明があったとされるが、正確な記録は残っていない。その遺跡は魔導士たちにとっては垂涎の的である。ウィザーイン王国ともいう。

ヴィーナル地方(地名)
 赤の街道沿いに広がる熱帯の辺境。人口は少なく、未開である。

ヴィルム大陸(地名)
 物語の舞台となる大陸。この世界には、これ以外にもいくつか大陸があるようだが、沿岸航法以外が確立されていないため、相互に行き来することは現在はできない(かつてはできていたが、その航法が失われてしまった)。《地図》

ヴェスパー・ウェットランド博士(人名)
 魔導式ホムンクルスの発明者。
 聖魔の究極を研究テーマにしており、聖魔とのコンタクトのためにホムンクルスを作ったとされるが、彼の意志に反してホムンクルスは高価なダッチワイフとして各国の富豪に売られるようになってしまった。その結果に反抗し、研究を封印してしまったという。現在は隠棲中。

ヴェスパー・ホムンクルス(用語)
 ヴェスパー博士によるホムンクルスを、他のホムンクルスと区別するために使われる言葉。要するに、ブランドものであるということ。

エメランディア(人名)
 ベルカーンツ中央図書館の司書見習い。通称エミィ。だが、ジャリンはエメロンと呼ぶ。
 書籍フェチのめがねっこ。魔導士としての腕もまずまずだが、のんびりした性格のため、実力のほどがとてもうかがいしれない。
 見かけによらない劇薬系魔法の使い手――らしい。
 アルセア地方の出身。《画像

エルシィ・メヒト(人名)
 ガンディア国王・カシオの腹違いの妹。側室の子供なので、王家の正式なファミリーネームは名乗れない。兄をもしのぐ優秀な数式使いで年齢に似合わぬ立派なバストの持ち主でもある。

エルフ(種族名)
 《深き森》など、人界から離れた森林地帯に住む亜人種のひとつ。耳が尖り、金髪や銀髪が多い。人間に似ているが、長命で、精霊魔法を能く使う。人間を憎悪し、幾度か争ったことがあるが、生殖能力が弱く、現在はエルフの国は存在せず、少数グループで細々と暮しているらしい。伝説では、神人が創り出した人工生命体であるとも。セックスぎらいの潔癖症。

エル・ラー(地名)
 沙漠の国。太陽を崇拝するヴィーダ教徒が多く住んでいる。当代の王カミオンは絶世の美少年。アイドルばりにバックダンサー(兼小姓)もいて、みんな美少年である。

エンゼル(モンスター)
 翼と頭上のワッカを持つ、子供の姿をしたモンスター。旧世界の邪神の生き残りであると言われているが、神人とは別種で、かなり下位の存在。愛欲を司り、その肉は極上の媚薬であると言われている。

カシオ・ディエン・タックン(人名)
 ガンディア国王。天才的な計算能力を持ち、ガンディア独自のスペルキャスター・数式使いとしても優秀。だが、極端な女性恐怖症なため、30歳過ぎだが独身。女性で、彼の側に近づけるのは、歳の離れた妹のエルシィのみである。

カタリア(地名)
 ヴィアンシード王国の属国のひとつ。どっかそのへんにあるらしい。そこの国王がヴェスパーホムンクルスのひとつ、アグネシアを妃として娶ったというその場限りの設定がある。

ガ・ルッチャ高原(地名)
 かつて魔法王国ウィズインがあったとされ、失われた呪文が眠っているという。古城や要塞が数多く残っており、冒険者を誘っている。

監察官(用語)
 辺境における魔導士ギルド内の不正や犯罪などを暴くために中央から派遣される秘密捜査官。魔法だけではなく、剣術などにも優れた者が任命される。

ガンディア(地名)
 古代には文化の中心地があったとされるが、現在ではやや衰退している。それでも、古い文化を今に伝える建物が残っており、学問もさかん。この地方の宗教・カルク教は数学と密接に絡んでおり、魂も数字で記述できるとされる。国王はカシオ・ディエン・タックン

騎士(職業名)
 カテゴリーとしては剣士の一種だが、騎士の場合は一定以上の地位にある人間(王侯貴族や高位の僧侶、貴婦人など)から叙任される必要がある。それ自体が名誉職であるため、この地位にある者は常に声望を気にし、潔癖であることが多い。

キースリング・クラウゼヴィッツ(人名)
 正義感の強い魔法剣士騎士でもあるようだが、彼がだれに剣を捧げているのかは不明。
 剣の腕はなかなかのもの。たばさむ剣は<ヴュルガー>と呼ばれ、マジックアイテムらしい。レベルの高さも加えると、かなり強いはずだが……。魔導士ギルドと関係があるらしい。《画像

グラルマ(モンスター)
 おもにボイナータ密林に棲息するモンスター。視線に力があり、獲物にした人間の意識を縛ることができる。つぶらな瞳をしており、外見はけっこうかわいい。

クレハ(人名)
 ロッシュの娘で、十三年前にボイナータ密林を冒険中、行方不明に。生きていれば24歳。青い髪に、第三の目がチャームポイント。天才的なスペルキャスターだったらしい。

ゲドラフ三世(人名)
 ノルディア王国の現在の王。無謀な戦争はしない主義で、ハルメキア侵攻を主張する家臣たちの暴走をとめてきた。しかし、すでに高齢で病がちな上に、正室に子供がいないため、後継者がまだ決まっていない。

剣士(職業名)
 剣を使う職業戦士。そのレベルや特性に応じて、さまざまな別称がある。魔法が使える場合は魔法剣士となるし、剣術が一定のレベルを越えるとサムライと名乗れるようになる、など。高位の剣士に対しては、剣匠(ソードマスター)、剣聖(アルティメット・スォーダー)といった尊称もあるが、これはレベルに左右されない。

ゴルト
 ヴィアンシード王国を中心とする経済圏で通用する貨幣単位。事実上の共通貨幣である。最初はテケトーに「ゴールド」とつけていたが、なんとなくアレなのでゴルトに。薬草が8ゴルトくらいらしい。

ゴールド・ファーマウンテン七世(人名)
 ハルメキア王国の王だが、いつも盛り場をうろうろして、ナンパばかりしている。その実、大陸でも数少ない「剣聖」の称号を持つ剣の達人。さくらの入れ墨を入れている。

混沌の花嫁(用語)
 この世の終わりに聖魔が娶るという乙女のこと。この時、乙女が神人を選ぶか魔人を選ぶかで、世界は光に満ちるか闇に沈むかが決まるといわれている。

ザシューバ(人名)
 ベルカーンツの大学でも最優秀の成績をおさめたという天才魔導士。前途有望であったが、世界を滅ぼす魔法の完成に取り憑かれ、道を踏み外した。アムリアを誘拐したとされる。

サムライ(職業名)
 剣士がレベル20以上になった時に名乗ることが可能になる尊称。自称することは可能だが、サムライに対してはいかなる騙し討ちも合法とされるので、腕に自信のない者が騙ることはまずない。

三眼族(種族)
 かつて「神人」と呼ばれた天界の住人に仕えたとされる古代民族。額に第三の目を持ち、魔力を有するほかに、すぐれた洞察力、記憶力を持ち、あらゆる方面で才能を発揮したという。ボイナータ密林に散在する地下遺跡は三眼族の手によるものである。三眼族は滅亡したが、たまに先祖返り的にその特性をあらわす者がいる。

シオの沙漠(地名)
 西部辺境の冒険スポットのひとつ。古代に建てられた塔が多く残っているが、常に砂嵐が吹き荒れており、なかなかの難所。なかでもバルビの塔には、救世主の少年が三体の下僕に護られて眠りつづけているという伝説がある。

シータ・カルミナ(人名)
 ヴェスパー博士の手になる魔導式ホムンクルス。シリアルナンバーは49(フォーティナイン)。長いあいだ、胚の状態で保存されていたのを、ロッシュが買い取ったらしい。
 肉体年齢は12歳くらい。ただし、ホムンクルスは10歳くらいの肉体で人工子宮から出てくるので、実質は2歳くらいか。
 ホムンクルスは肉体的にはほとんど人間とかわらないが、魔法への耐性が高く、また自身優秀なスペルキャスターである。たいていは人工子宮のなかで呪文を脳に焼きつけられているため、詠唱できる呪文はあらかじめ決められている。シータの場合は、防御系、情報収集系の呪文しか使うことができない。《画像

シャイフーン/太華帝国(地名)
 数百年前に東の大陸から渡ってきたシャイフーン族が建てた国で、新興勢力。活発な経済活動が特長で、シャイフーン商人は大陸東部を席巻し、ヴィアンシード王国にも根を張りつつある。皇帝は空位で、太守・ターキンが全権を握る。

ジャリン(人名)
 はかり知れない実力を持っているらしいサムライ(自称)。左手には、どんな女性でも夢中にさせるという不思議な力がある。《邪掌
 極端な女好き。守備範囲はひろく、ロリ系から巨乳系、眼鏡っこ、さまざまななジャンルをこなす。性格は、自分勝手、ずぼら。特技は鍵開けその他多数あるらしい。
 身長は180センチ程度。体重は70キロくらい。鞭のようにしなる身体を持っている。《画像

邪掌(用語)
 ジャリンの左掌のこと。この手で触れられると、どんな女性でも快感を感じ、その気になってしまう。

獣人(種族名)
 人間と獣の特質を合わせ持った種族で、さまざまなバリエーションがある。人間を含め、各種族での交配が可能。ただし、ウサギ獣人とイヌ獣人の間に生まれる子供は、人間系かウサギ系かイヌ系のどれかとなり、ウサギとイヌの特質が混ざることはない。《深き森》に多く棲息。

呪言師(職業名)
 すでに失われた古代魔法体系につらなるスペルキャスター。いけにえを必要とするなど、おどろおどろしい術式が多い。ガ・ルッチャ高原にはこのタイプの魔法が残されているという。

シルヴァイラ(人名)
 アシャンティの母親で凄腕のアサッシン(暗殺者)。ゾルドに囚われていた。

神人(種族)
 聖魔における「聖」、光と影における「光」、善悪における「善」とされる存在。かつて、大陸に居住し、多くの技術を人間にもたらしたとされる。その遺跡がボイナータ密林には残されているという。
 言い伝えによれば、その姿優美にして、声麗しく、知恵ほとばしる、とされる。壁画などでは翼ある人として描かれている。モンスターの一種であるエンゼルとは別。

数式使い(職業名)
 カルク教における魔法使いであり、数字によって万物を生成、流転させる技術を有する。ガンディアにしかいない、稀少な存在である。

スペルキャスター(職業名)
 魔法使いの総称。魔導士精霊使い呪言師数式使いなど、立脚する体系によって細分化される。

精霊使い(職業名)
 万物に宿る"気"を増幅し、さまざまな奇跡を為すスペルキャスターの一種。学問としての研究はほとんど行われておらず、生来の才能に恵まれていないと使えない。おもに、エルフなどの亜人種がこの使い手になることが多い。

精霊魔法(用語)
 精霊使いが使う魔法体系のこと。

聖魔(用語)
 神人魔人をともに指す言葉。ヴィアンシード王国の文化圏における「神」と同義。その考えに依れば、この世界の源初はすべてが混ざり合った混沌であったが、ある事件がきっかけで聖と魔に分かたれた。それ以来、現在に至るまで、聖魔は互いに争いあう関係にあるが、いつの日か人間界から《混沌の花嫁》を得た側が最終的な勝利者となり、世界はどちらか一方によって永久統治される、という。

ゾルド(人名)
 バイラルの街の顔役。人間のごろつきのほか、獣人たちを使って、いろいろな悪事を働いているらしい。

ターキン(人名)
 シャイフーン/太華帝国の太守(皇帝の名代)。辣腕の政治家にして寝技外交を得意とするが、姦悪な人物。色欲もかなりなもので、各国の美女、美少女、美幼女までも集めて大ハレムを作っている。空位になった皇帝を復活させるために、皇帝一族の生き残りを探しているが、その真の思惑は……。

ディアマンテ(人名)
 ディーと呼ばれる魔導士。ジャリンの命を狙っているらしい。念話のほか、劇薬を使った攻撃が得意らしい。

闘士(職業名)
 剣を使わず、肉体を使って戦う戦士の総称。そのうちでも、特に「魂」のあるやつは、「魂闘士(コン・バトラー)」と呼ばれる。

盗賊(職業名)
 鍵開け、罠外しなどの技術に長じる。
 シーフ、アサッシン、シノビなど、技術体系の違いによって細分化される。

ドリーマー(職業名)
 見た夢がそのまま現実になってしまうという特殊能力の持ち主のこと。強力なドリーマーであれば、世界を滅亡させることも可能。アムリアはその希有な例。

虹の街道(地名)
 ヴィルム大陸に走る赤・橙・黄・緑・青・紫・白の七本の街道のこと。この街道に沿って、交易などが行われている、大動脈である。このうち、青の街道のみは海路。青の街道を除く六本の陸路はすべてヴィアンシード王国で交わっている。

ノーマンズランド(地名)
 毒の湖沼地帯が広がり、峻険な山脈もあるため、ほとんど人が住めない地域。凶悪なモンスターも多い。この地に街道を通すことができなかったため、海上航路《青の街道》が発達した。

ノルディア(地名)
 山脈を隔てたハルメキアの隣国だが、こちらは寒冷な雪と氷の国である。北の海は年の半分は氷に閉ざされるが、豊かな漁場でもある。好戦的な民族で、幾度となくハルメキアへの侵攻を企てている。現在は小康状態だが、現在の王、ゲドラフ三世が高齢で、後継ぎが決まっていないため、そろそろと暗雲が漂いつつある。

バイラル(地名)
 《深き森》に隣接する人獣混淆の街。貴重な魔法薬の原料の集積地でもある。

ハミンディア(地名)
 温暖な気候で、農作がさかんな穀倉地帯。少数民族に分かれており、強力なリーダーがいないため、よく紛争が起きている。美女の産地とも言われ、人買いが跋扈する暗黒地帯でもある。関連語:ヤスミン

ハルメキア(地名)
 寒くもなく暑くもない、常春の国。芸術がさかんで、多くの巨匠を輩出している。現在の王は、希代の遊び人、ゴールド・ファーマウンテン七世

フィフィ草原(地名)
 雨の少ない平原で遊牧がさかん。まとまった国ではないが、各部族をたばねる長がおり、有事には団結する。フィフィ人は騎馬兵としては大陸最強とされている。現在の長はアーシーン・トルクスタン

深き森(地名)
 人の手が全く入っていない原生林。ワーウルフなどの稀少な純粋獣人のほか、さまざまな半獣人、妖精などが棲んでいる。また、かつてこの地を支配していた神人の遺跡もあり、上級冒険の穴場でもある。

ベルカーンツ(地名)
 大陸西部にある学研都市。魔導研究がさかんで、大陸最大の図書館もここにある。魔導士ギルドが自治しており、各国の干渉を阻んでいる。

冒険者ギルド(組織)
 冒険者たちの互助組織として設立されたが、実質は魔導士ギルドの下部組織。冒険者への情報提供、医療サービスなどのほか、重要な機能としてレベル認定を行なっている。大きな町にはだいたい支部がある。

ボイナータ密林(地名)
 神人と呼ばれる天界の存在がかつてこの地に降りたったとされ、神人に仕えていた三眼族の遺跡が数多く残っている。ジグラットと呼ばれる宗教遺物のほか、黄金が埋蔵されている地下都市など、冒険スポットだらけ。

ホムンクルス(用語)
 魔導式ホムンクルスともいう。魔導技術をつかって、精液から単性生殖で作り出した人造人間。人工子宮から生まれた時点で十歳くらいの大きさになっており、単独行動が可能。魔法に対する耐性が高く、脳に焼きつけた呪文を生まれながらにして使うことができる。
 最初に体内に取り入れた精液の持ち主に一生涯の忠誠を誓う。そのシステムから、女性型を取ることが圧倒的に多いが、まれに男性型のホムンクルスもあるようだ。その場合はホモンクルスと言う……かどうかは知らない。
 ヴェスパー博士によるホムンクルスがつとに有名である。

マジックギルド(組織)
 魔導士ギルドのこと。

魔人(種族)
 聖魔において神人と対になる存在。一般的に「悪」とされるが、時代や場所によっては、こちらが「善」と捉えられることもあった。厳格で独善的な神人に比べ、放埒で快楽的であると考えられている。
 神人と同様に、人間にいろいろなことを伝えたが、その大半はいけない遊びであったりしたようだ。あいまいに「魔神」と称されることもあるが、厳密には魔人と魔神は別物である。

魔神(種族)
 魔人と近い存在だが、伝説化した聖魔の片割れである魔人と違い、魔神の方は、一定の手続きをとることで人間が召喚して使役することができる。魔導の力によってある程度は制御することができるのである。
 聖魔(神人と魔人)が世界の根本を司り、そのルールを人間が学んで応用し、魔神はそのルールによって使役される、という関係である。

魔導学(用語)
 世界の成り立ちを聖と魔の二元論で説明した学問のこと。ヴィアンシード王国の文化圏では一般的な学問で、現在の主流である。ベルカーンツがその研究の中心地。関連語:《聖魔

魔導士(職業名)
 魔導学をもとに発達した魔法体系に従うスペルキャスター

魔導士ギルド(組織)
 魔導士たちの互助組織として発達したが、現在では一国家に匹敵する組織力を持っている。ヴィアンシード王国に本部があるが、そのネットワークは虹の街道すべてに及び、辺境地域では事実上の統治機関となっている場合も多い。独自の警察力も持っており、その捜査官は監察官と呼ばれ、大きな権限を持っている。
 マジックギルドとも言う。

マモン(人名)
 ジャリンの愛刀にとり憑いた「呪い」の正体である魔神。刀を鞘から抜くことで実体化する(刀そのものの形を取ることもある)。外見は十歳くらいの女の子だが、女好きである。同時に血を激しく好む。魔法の解除が得意。ジャリンとの間には、なにかしらの因縁があるらしい……。

ミア(人名)
 強い冒険者にあこがれてルバルにやってきたミーハー娘。魔法の才能などはさほどないようだ。 バスト90、ウェスト62、ヒップ88というグラマラスな肉体が彼女の武器である。《画像

ミシェル・ゴドブレイス(人名)
 《羽衣の天女》と呼ばれる絶世の美少女にして、大国ヴィアンシード王国の女王。もとは貧しい階層の出身だが、そのずば抜けた美しさと聡明さから女王に選出された。真の「混沌の花嫁」になるのではないかとの声望が高い。

ヤスミン(人名)
 ハミンディア随一の美女・ナラーダの娘。人買いにさらわれ、性奴の競り市にかけられる。まだ六歳だが、すでに将来の麗質を予感させる美少女。

ルバル(地名)
 西部辺境の街。冒険者たちが集まってくる。ここより西にはまともな街はないと言っていい。文明の最西端である。冒険者たちから巻き上げた(?)潤沢な予算を持っており、自治を行なっている。

レベル(用語)
 冒険者の実力をあらわす階級。レベル1から始まり、上限は特に設けられていないが、レベル20以上だと、かなりの達人と目される。
 認定は冒険者ギルドによっておこなわれ、基準となるダンジョンや遺跡での到達深度、持ち帰ったアイテムの価値、パーティのメンバーの聞き取り調査などを総合して判定される。判定にはテレパスや鑑定能力のある魔導士が携わるので、不正はできない、ということになっている。
 レベルが高まると、高額のクエストが依頼されたり、各種の工房と提携して強力な武器やアイテムが入手しやすくなるなどの有利な点がある。また、仲間も集めやすい。
 ただし、「自称レベル」というのも多く、結局は本人の実力次第であるということができる。

ロッシュ(人名)
 かつてはかなり名の知られた冒険者であったらしいが、現在はルバルの街で<ロッシュの名無しの店>を営む。それは表の商売で、裏では金持ちのためにモンスターを飼育したり、いろいろやっているらしい。また、ルバル髄一の情報ネットワークを掌握している。
 額に第三の目を持つ古代人(三眼族)の末裔。《画像

ワーウルフ(種族名)
 獣人のなかでも特に強く、誇り高い種族。だが、その孤高さのゆえに他の種族と交わることをせず、絶滅寸前と言われている。純粋獣人と呼ばれ、変身能力を持っている。完全な狼と人間タイプの両形態をとることができる。満月の夜にはバイオリズムが最高潮となり、ほとんど不死となる。冒険者にとっての最大の敵のひとつ。


 言うまでもないですが、この用語集は「ジャリン戦記」の世界でのみ通用するものであり、用語の定義が「****」のゲームとは違うとか、「****」というファンタジーの定番小説とは違うとか、そーゆーツッコミはナシにしといてください。

 あと、今後追加される設定と矛盾したりする場合は、すでに書かれていることでもためらいなく変更してしまいますので、そのおつもりで。

 それにしても、「ヴ」から始まる用語が多いなあ……なんも考えずに名前をつけている証拠ですな。反省。

 更新履歴
 2001/10/18 第一版公開
 2001/10/23 項目追加 「ウィズイン王国」とか。 項目訂正 「ヤスミン」の設定年齢を10歳→6歳に。理由は「芸風を広げたかった」から。その他リンクの追加等。