2 朝練
部活――朝練
「よし、準備体操だ」
三年生の引退によって部長になった西田が号令をかける。
快鳳学園中等部の柔道部は男子が20人、女子が8人ほど。
ただし、朝練に参加しているのは男子部員がほとんどで、女子は真由美一人だけだ。
もともと女子部には朝練がないのだ。
いや、実は、「柔道部」そのものに「朝練」というものはない。
全国クラスの選手である大河原真由美のために、「有志」の男子部員が練習に協力する――ということで柔道場の早朝使用がみとめられているのだ。
柔道着をまとったイガグリ坊主たちがおのおの柔軟体操をはじめる。
だが、みな気もそぞろで、一人だけ混ざっている女生徒の「準備体操」を眺めている。
「おお、今日の衣装はスク水かよ」
西田が目を細める。
「だって……西田くんがそうしろって……いったんでしょ……」
スクール水着姿で柔道の練習に混ざっている真由美は、開脚前屈をしながら答える。
「畳冷たいんだから――こういうのはやめてほしいな」
「へっ、練習すりゃいやでも暑くなるさ」
真由美の股間のあたりを見ながら西田は嗤う。広げた脚のあいだ、紺色の水着の生地から、真由美の秘肉が少しはみ出ている。水着のサイズが小さいのだ。
「今日は時間内に全員イカせてくださいよ、大河原先輩」
一年生の金原も唇をゆがめる。
「朝練が楽しみで、みんなオナ禁してるんすからね」
すでに股間にテントを張らせている部員たちがうなずく。みんな、顔がにやけている。
やりたい盛りの男子中学生たちが、スクール水着姿の美少女を目の前にして、興奮しないはずがない。
「――わかってるわよ。でも、約束は守ってよね」
「わかってるさ。この練習のことは内緒。誰にもな」
西田が言う。
「でもな、もとはおまえが始めたことなんだぜ、大河原」
「――あのときのあたしはどうかしてたのよ……何回も言ったでしょ」
真由美は顔をふせる。耳まで赤くなっている。
かつて、この男子部員たちを真由美は部活中に誘惑した――そして部員たちと乱交してしまった――今となってはなぜ自分がそんなことをしてしまったのか思い出せない。
以来、そのメンバーと「密約」を結んでいた。
「朝練」で彼らの性欲を解消する。そのかわり、一切を秘密にする。
柔軟運動が終わると、いよいよ乱取りだが、朝練の乱取りは真由美が全員の相手をする。
「強化選手である大河原真由美」のための練習だから、それは当たり前だ。
ただし、真由美はスクール水着のままで、男子部員にのしかかられて、ひたすら寝技の実践となる。
「今朝もぴっちぴちだな、ああ? おっぱいでかくなったんじゃねえか?」
西田が真由美の乳房をもみしだく。
「……西田くんが毎朝こんなことするからでしょ」
真由美は顔をそむける。
水着の肩紐を外され、乳房をむき出しにされる。
14歳としては標準か、少し小さめだった真由美の胸だが、このこところ、脂肪のあつみを増している。トレーニングは欠かさないので全体の体脂肪率は維持している。つまり胸が大きくなりつつあるのだ。
おわん型の健康そのものの乳房が西田の掌の中で形を変える。
「乳首、もう堅くしやがって」
淡いピンクの乳首が張り詰めている。その先端を西田は指で乱暴にこねる。
「いたっ! や、やさしく、してよ」
「へっ、奴隷が生意気いってるんじゃねえ」
「ど、奴隷って……やめてよ、もう」
真由美の目尻に涙がうかぶ。
「奴隷だろ? なんでもするって言ったじゃねえか」
言いつつ西田は舌を出す。真由美にもそうしろという合図だ。仕方なく真由美は舌を出す。西田の舌とふれあわせる。
自分から舌をからめ、西田とキスする。
乳首を指で弾かれる。真由美は目を閉じる。そうすると、西田の存在が薄れ、舌と乳首だけが感覚器になる。
(好男くん……だったらな……)
幼なじみの少年のことを思い浮かべる。
そうすると、気持ちよくなってくる――いや――どうでもよくなってくる。
「ほら、真由美、気分でてきたじゃねえか。この淫乱女」
西田の声が耳から入ってくる。幻想は一瞬で崩れる。でが、しかたがない。好男とはこんなことはできない。なぜなら好男は、もう――
「真由美先輩、下の方もいい感じじゃね?」
金原の声が聞こえる。どうされているかはわかっている。真由美の股間に陣取った金原がスクール水着の生地越しに性器をいじくり始めている。
「先輩のワレメ、今日もむれむれでエッチなにおいがすんぜぇ」
「ちゃんとシャワー浴びてきたわよ!」
「それでも、登校して、今も運動したろ? それだけで、ここはムレムレになっちゃってるんだよ、先輩の場合」
金原は、真由美の股間を上下になぞる。
クリトリスと膣穴の部位を執拗にほじるようにする。
「やっ! そこ、ひっかかないでっ!」
「ほら、もうヌルヌルしてきてるわけだよ。いやらしい先輩だよな?」
ほかの部員たちも集まって、真由美のその部分をガン見している。
「やらしいなあ、スクール水着のおまたのところ、色が変わってんぜ」
「それは……っ! 金原くんが……するからでしょ」
「あ? 聞こえねーな?」
金原がクリトリスの尖りをきゅっとつまむ。
とてつもない衝撃が真由美の背筋を走り抜ける。
「かっ……はっ!」
腰がはねる。
「ほら、もうほとんどイキかけてるんじゃねえか」
「やっ、やだぁ……はぅっ」
くぃっくいっ、真由美の腰が金原の指を求めるかのように動く。
自分でもどうしようもない。
「布ごしじゃ我慢できないってか?」
金原は笑いながら、指を水着の中に侵入させる。
「ここか? ほじってほしいか?」
真由美の膣口に指をあてて、訊いてくる。
がまんできない。
「ほ、ほしいです」
「なんだ、つまんねえな? 前だったらもっと我慢してたろ?」
「だって……だって……」
真由美は半べそだ。
「ま、時間がねえからいいけどよ」
指が、入ってくる。
「くひっ――ぃっ」
「相変わらず、真由美先輩のマンコ、すげー吸い込みだな? 指をずぶずぶ飲み込みやがる」
「や、やだ……ぁ……金原くぅん……」
泣き声になる。一年生ながら女慣れしている金原の指は巧みだった。しかも、真由美の感じる場所を今や知り尽くしている。
「ほら、真由美先輩の大好きな指マンでイカせてやんよ」
指を二本に増やして、激しく抜き差しを始める。
「あぃっ! やっ! あっ! はぁっ! はっ! はあああっ!」
真由美はのけぞり、声を高くする。
「マンコがよろこんで、きゅっきゅきゅっきゅ、指を締め付けてくるぜぇ?」
金原の指が激しく出入りを繰り返し、真由美の胎内の敏感なポイントを刺激する。
もう、何がなんだか、わからない。
真由美のつまさきがきゅっとすぼまり、何度かけいれん的に収縮する。
「いくっ! いくぅっ!」
男子部員の目の前で、真由美は大声を放ちながらのぼりつめていく。
「へっ、いい顔だぜ」
指のピストン運動を早める金原。
「ぃくうっ! ぃゃああああっ! あああっ!」
真由美は達してしまう。同時に股間からしぶきが飛ぶ。そのしぶきは金原のゆびの動きにあわせて、二度三度と続く。
「すっかり潮吹きを覚えたな、真由美ちゃん」
真由美のしぶきで濡れた手を振りながら、金原が唇をゆがめる。
股をだらしなくひろげた、スクール水着半脱ぎ状態の少女を、男子部員たちは好色な目で見下ろしている。
「よし、大河原の準備はOKだな――今日の一番乗りはおまえだ、仲川」
西田が、小柄なイガグリ坊主を指名する。
「ぼ、ぼくですか?」
おどおどとした態度だ。場慣れしていない。
「そうだ。仲川は、朝練、今回初めてだろう?」
「……はい」
小学生のようにも見える稚なさだ。もじもじしている。
「練習態度が最近よかったからな。ご褒美として参加させてやったんだ。感謝しろよ」
「……ありがとうございます」
「じゃあチンチン出せ」
「えっ」
顔を赤らめる仲川。
「チンチンだよ。恥ずかしがることはねえ。みんな仲間だ」
西田は笑う。ほかの部員たちも笑う。
「度胸きめろよ。朝練出た時点でおまえも秘密を知っちまったんだ。おまえも全部さらすんだよ」
金原が――とても仲川と同学年には見えない――どすの効いた声で促す。
仲川は、まだ絶頂の余韻にひたっているあられもない真由美の姿に目をやり、それから決心したように柔道着のズボンに手をかける。
ぐいっ、とおろす。
ピンッと屹立している包茎ペニスが露出する。真由美の痴態を――いや、裸を見ただけで勃起してしまっていたのだ。すでに先走りで包皮の先端はぬるんでいる。
「おお、仲川、おまえまだ剥けてないんか。まあ、わりとみんなそうだからよ、気にすんな」
西田は言い、今度は真由美に向かって言う。
「大河原、おまえの大好きな童貞ちんこだぞ。しゃぶってやれ」
真由美はのろのろと身体を起こす。
「仲川くん……」
目の前に立った後輩を見上げる。
泣きそうな顔で立っている少年の表情と、キンキンに張ってはちきれそうなペニスを交互に見る。
身体も小さいし、気もあまり強くなく、金原など同級生からもみそっかす扱いされていた少年だった。真由美は、練習後に泣きべそをかいていた彼に何度か声をかけてやったことがある。
――続けていれば、強くなれるよ
と。
そのとき、輝くような笑顔を見せてくれた少年が、今、必死の形相で下半身を露出させて真由美を見下ろしている。
上級生や同級生の前で恥をかくまい、と。
真由美は自分の境遇も忘れて、仲川を、男子を、少し愛しく思った。
あたしを見て、こんなになって――
カチンコチンに――
手で添えただけで、ひくんっ、と震える。腰が、すわっていない。
「だいじょうぶだよ」
真由美はほほえみかける。
包皮に包まれた――青い匂いのする性器を口に含む。
独特の香りと味が口中にひろがる。
以前ならえずいていただろうが、今となってはこの香ばしさに官能が刺激される。
包皮の中に舌を差し入れる。
恥垢を舌べらでこそげ落とすように、包皮と亀頭のあいだを何度も往復させる。
「ああ……おっ、おおがわらせんぱっ……ぃっ」
おそらくは初めての感覚に声を裏返らせる仲川。
「気持ちいい?」
「はっ、はい! 気持ちいい……! すごいっ」
「もっと、気持ちよくしてあげる」
真由美は奥までペニスを吸い込み、唇で根本を絞る。舌は竿にからめるようにして――頭を前後に動かした。
「あっ、わっ、わわっ!」
仲川は奇声をあげる。
「おーおー、真由美のやつ、張り切ってんな?」
「真由美先輩のバキュームフェラ、すげえですからね」
西田と金原が顔を見合わせて嗤う。
真由美は少年の尻を抱き寄せるようにしながら、男根を吸って、しゃぶって、こすりたてる。
「む、むけ……る!?」
仲川の声が震えた。包皮が剥かれる感覚があったのだろう。露出した敏感な亀頭に真由美の温かで柔らかい舌がまとわりついて――
「うわっ! わわわっ!」
悲鳴じみた声をあけで、仲川は射精した。
少年の濃密な体液が真由美の口腔を満たしていく。
真由美はそれを命じられもしないままに――飲み干していた。
「よかったな、仲川。これでおまえも仲間だ」
西田が仲川の背中をたたく。仲川はあまりの快感のためか呆然となっている。
「でも、真由美先輩のマンコに入れたら、もっと気持ちいいぞ」
金原も同級生のイガグリ頭をぐりぐりと乱暴になでる。
「秘密を守って、練習をがんばれば、今度はマンコに入れさせてもらえるぜ」
仲川の目に異常な火がともったようだった。こくこくと何度もうなずく。
「じゃあ、そろそろおれたちも抜かせてもらうか」
西田は言い、ペニスを露出させた。
「授業始まるまでに、全員回りますかね?」
金原もそれにならう。巨根だ。
男子部員たちはにやにやわらいながら、おもむろに性器を露出させていく。
「口とマンコとアナル使えば、何とかイケるだろ?」
西田は言い、真由美の身体からスクール水着をはぎ取っていった。