「いや、あの時のお嬢ちゃんは小さすぎた。仕方ないから、谷間に擦りつけて、最後は自分の手でいったんだ」
「そう……やったん」
右京は呟いた。 「ああ。でも今度は大丈夫だ。満足させてやるよ、お嬢ちゃん」 男は入り口を探り当て、一気に押し込んだ。 「痛っ!」 くぐもった絶叫が夜の公園の空気に吸収された。右京は風呂に浸かっていた。肌は充実してピンク色に輝いていた。
「ホルモンの関係かな、むっちゃ肌がスベスベしてるわ」 右京は満足そうに湯を首筋にかけた。 「匂いを取らんな、乱ちゃんに会われへん」 口元まで沈め、ぶくぶくと泡をたてた。笑ったのだ。 「よかった、うち、やっぱり処女やったんや。これで安心して乱ちゃんにあげられるわ」 むろん、公園で男に最後まで許しはしなかった。悲鳴は右京の踵が男の鳩尾に食い込ませた時に、男が放ったものだった。 男はショックで精液を漏らしながら失神した。 「ちょっと可哀想やったけど、うちとあんなことまでできたんや。幸せなもんやで」 そればかりか当座の生活費として、その日の売り上げまで与えたのだ。 トラウマを解消できたのだ。治療費としては安いものだった。 「うふふ、乱ちゃん、待っといてや」 湯を跳ね上げながら、楽しげに右京は微笑んだ。