イサミのスパッツ大作戦

エンディング 夢の続きは悪夢のはじまり

 

「まったく、いい素材が手に入ったものです。花丘博士の娘とは……」

 天狗面をつけた教頭は口許だけでニタリと笑った。ビデオカメラのアングルは調整済みだが、万が一ということもある。売り物にするビデオに教育者の鑑たる自分の顔が映っていたらシャレにもならない。

「博士をおびきよせる餌になるばかりか、このビデオを有料カタログにしてバラまけば、売春組織にも客が殺到、黒天狗党の活動資金にもなってウハウハ――一粒で二度、いや三度おいしい――――わたしの地位もアップするというものです」

 当のイサミは半ば意識喪失状態だ。なにしろ、洗濯ばさみ、ローター、アナルビーズのフルコースに加え、教頭の老練な愛撫をたっぷり受けたのだ。無意識のうちに腰を回し、局部から愛液をたれ流している体たらくだ。

「われながら、ここまでよく忍耐したものですな」

 初老の男のモノとは思えない、充血しきった特大のペニスを指で弾いた。

「途中で何度も入れてしまいそうになりましたが……耐えたおかげで、最高の絵を撮ることができます」

 喉奥でくつくつと笑うと、しどけなく開いたイサミの股間に身体を入れていく。

 イサミの入口に赤黒い亀頭が押しつけられる。粘膜と粘膜が接触し、カウパー氏腺液とバルトリン氏腺液がまざりあう。

「あう……ぅ」

 イサミは息もたえだえだ。人生最初のセックス体験を目前にして、すでに幾度となくオルガスムスを迎えさせられている。

 ティーンエイジャーにすらなっていないつやつやの肌は汗に濡れ、甘い匂いをはなっている。

 その馥郁たる香りの中心部――薔薇のつぼみの奥に息づく処女膜を、いま、まさに巨大なペニスが引き裂こうとしているのだ。

「入れますよ……というより、破りますよ、ですかな」

 これまで、あまたの少女を毒牙にかけてきた教頭は余裕たっぷり、楽しみながらトドメをさそうとしている。

 おそらくは、入れることそのものより、その過程が醍醐味なのだろう。

 教頭はイサミの膣口に亀頭をこすりつけはじめる。どんなに潤っていても、処女の――しかも小学生の膣にはかんたんには挿入できないことを経験的に知っているのだ。

「こうやって入口をほぐしていかないとね……くっくっく」

 松笠を思わせる巨大な亀頭が、イサミの扉をこじあけていく。

 亀頭の三分の一がイサミの中に沈んだ。

「あっ……あ! い……いたぁ……」

 膜がむりやり伸ばされる痛みにイサミがずりあがりをはじめる。

 ふつうなら、女の子の痛みを長引かせないように、一気に挿入してやったほうがいい。入れるまでは迅速に、入ったあとはゆっくりあわてずに、というのがある意味セオリーである。

 だが、多くの処女を屠ってきたはずの教頭は、そうしない。逆に、苦悶するイサミの反応を楽しんでいる様子さえ見て取れる。

「痛いですか、花丘さん? でも、この痛みこそ大人になるための試練なのですよ。破瓜の痛みともいいますがね。くく、くくく」

 たまらぬように笑いをもらす。

「ほうら、もうすぐ亀頭が全部入りますよ? ずいぶん持ちのよい処女膜ですね? まだ切れてもいませんよ。でも、あと1センチもぐらせれば、ピリッと裂けますよ。くくく、あと、5ミリ……」

 教頭は、無意識にずりあがろうとするイサミの身体を押さえ、残酷なカウントダウンを続ける。初老の男のペニスが、まっさらな子供のヴァギナに、すこしずつのみこまれていく。

「痛いよ、痛い、教頭先生、お願いやめてぇ!」

 粘膜を引き裂かれる痛み――朦朧状態から醒めたイサミが泣き声をあげる。

「なにをいうんです。入れてくださいと頼んだのは、花丘さん、あなたでしょう? いけませんよ、忘れては」

 じりじりと教頭は沈めていく。あと、3ミリ。

「でも、でも、痛いよぉ……! お、おかあさん……助けて!」

 イサミが悲鳴をあげる。

 あと1ミリ――イサミの中に、教頭の性器が完全に没入する――

「ほうら、ズボッといきますよ!」

 裂ける。裂けてしまう。イサミは痛みの絶頂に甲高い声をあげる。

「あっ、いたぁぁぁぁいっ!」

 ずぷうっ!

 教頭の剥き出しの尻が動いて、肉棒が完全にイサミの中に侵入する。

「は、入りましたよ、花丘さん――ほうら、わかりますか?」

 イサミの手を取った教頭は、生殖器官同士がつながっているところをじかに触れさせる。

 教頭の太いペニスが、イサミの小さなヴァギナを押し広げ、根茎の半ば近くまで挿し込んでいる。

 

「あ……ああ……う……」

 破瓜の激痛に声もでないイサミは、その部分を確認するどころではなかった。

「花丘さんのおまんこはとてもいい具合です。小さいくせに、天井が高い――まるで、大人の男を楽しませるために生まれてきたような身体ですな」

 教頭はイサミにのしかかり、顔を近づけながらささやきかける。年寄りくさい息がイサミの顔にかかる。

 いまさらながら、教頭とセックスしていることを自覚する。ペニスが自分の中に入っている。これが性行為なのだ。

 紫ががった薄い唇が近づいてきて、イサミの口をふさぐ。

 ――ああ、キス、されてる。

 舌が入ってくる。

 タバコのにおいと唾液のにおいが混ざり合ったなまぐさい唾液が口内に広がっていく。さらに、なにか薬のような味も加わって、えずきそうになる。

 吐き出したい。

 だが、それはできない。

 教頭に舌を吸われている。それ自体は気持ちがいい。股間の痛みを一瞬忘れそうなほどに心地よい。

 歯の裏をなめられ、口蓋の上のアーチ部分にも舌が這う。唇のそのものを覆われ、やわやわとマッサージされるように吸われるのもたまらない。

 乳首も、いじられている。教頭の手が体操服の下にもぐって、じかに胸を触っているのだ。

 強くつまんでは、引っ張る。声が出そうになるほどそれが気持ちいい。ディープキスとの相乗効果で、たまらなくなる。

 さっきも、こんなふうにされて、我を忘れてしまった。

 相手は大人なのだ。かなうわけがない。しかも教頭先生だ。任せるしかない。

 ――やっぱり、教頭先生って、すごい……

 むろん、初老の男の熟達した性技がイサミを翻弄しているのは事実だが、それだけではない。イサミには「魔法」がかけられていたのだ。

  

「ふふ……花丘さん、意外と痛くないものでしょう?」

 教頭は、自分の腕のなかで、くたっとなったイサミを見下ろしながらささやいた。

 教え子にたっぷりと唾液を飲ませてやった。ぺったんこの胸にぷっくりと立ちあがった乳首への愛撫も効果ばつぐんだったらしく、ずりあがり運動もなくなった。愛液の出もよくなって、ペニスの出し入れもスムーズになっている。

「たしかに効きますな、淫乱丸……女性にしか効かない媚薬を噛み砕いて、口移しで飲ませたのですが……ふふ」

 教頭はイサミの小さな身体をくるっとひっくり返した。なにしろ、体重も40キロないような肉体だから、おもちゃのようにもてあそべる。

「次はバックからやらせてもらうとしますかな」

 

 ぱんぱんぱんっ!

 教頭は、イサミのヒップをつかんで、リズミカルに腰をたたきつける。

「あっ! あはぁっ! うは……う……」

 イサミはソファのクッションにしがみついて、声を荒げた。

 教頭のモノがお腹のなかの深いところを突いているのがわかる。痛いはずなのに、それがおそろしいほど気持ちよくて、イサミの意識はもうメロメロだ。

「この体位だと、結合が深くてよいでしょう? 子宮を突かれているのがわかりますか?」

 息を弾ませながら教頭が言う。

「赤ちゃんのおうちになる場所ですよ? そこに先生のペニスが当たっているのですよ……!」

「ひぅっ! あふぅ……あっ、あっ!」

 奥に当たるとイサミの声は自然と高くなり、小刻みになる。

「あっ、はっ、ああ、はっ、あ、はっ、あぅっ!」

「気持ちよさそうですね……おしりの穴をぱくぱくさせて」

 イサミの小さなヒップの山を左右に分け、教頭の両の親指が、ぐいっ、とイサミの肛門を広げにかかる。

「あひっ!」

 内臓をあらわにされる衝撃にイサミは悲鳴をあげる。

「ふっ、ひ……この淫乱小学生……尻の穴もほじってやる……あげますよ」

 興奮のきわみにあるらしい教頭の口調があやしくなる。

 右の中指をひとなめすると、イサミのアヌスに押し当てて、一気にしずめる。

 ずぶっ!

「きゃあああっ!」

 イサミがのけぞる。

「おお、締まる、締まる、すごい……すごいですよ、花丘さん」

 指でイサミの排泄の穴をかきまわしながら、ピストン運動を継続する。

 おとなの身体でも厳しい責めを、年端もいかない少女に課している、その背徳感が教頭に情欲をさらにかきたてているのだろうか、腰の動きは壮年の男のそれを超えてハードで力強い。

 おしりの穴を指でかきまぜられながら、後ろから子宮を突かれつづけるイサミは、もう、たまらない。

「いやあっ! 教頭先生……っ! ああっ! うああああっ! わたし、わたし……もおっ……!」

 どうにかなりそうだ。爆発しそうな感覚。なにかが、なにかに吸い取られて、舞い上がって、高く高く昇っていくような――

 いく、という感覚を、小学生の児童が自分で理解できるように表現できるはずがない。

「こ、こわいよぅっ! こわい、こわい……おかあさぁんっ!」

 全身をピンク色に染め上げて、ガクガクと痙攣する。

「花丘さん……イキそうなんですね? 膣壁がひくひくして、先生のペニスを吸い込んでいくようですよ……っ!」

「わ……わかんない……っ!」

 イサミはそう叫ぶしかない。鼻奥がつんとして、涙がでてきた。よだれもだ。きっと、愛液も。身体の穴という穴から体液が漏れ出している。

「先生も、そろそろですよっ! ほら、上に、のって!」

 教頭が身体を入れ替える。イサミとつながったままソファにもたれかかり、イサミの身体を腰の上に乗せるように――背面座位の形に――する。

「つながってるところを、みなさんに見てもらうんですよ! ほら、カメラを見て!」

 イサミの顔と、結合部がカメラのレンズの画角に入るように、教頭はイサミの腕をつかんで位置を調節する。

「ああ……教頭先生、ちゃ、ちゃんと映ってる?」

 自分で腰を上下させながら、イサミは指示をあおぐ。

「ばっちりですよ、花丘さん――ああ、破瓜の血が鮮やかです」

 液晶画面で確認したのか、教頭が感慨深げにうなずく。イサミの太もものつけねから垂れた赤い筋が、肌の白い部分から日焼けした部分に向かって伝いおちる。

 少女の性器は大人のペニスによって破壊寸前にまで拡張されている。その結合部はあきらかに出血しているのに、それと同時に、少女の体内からはラブ・ジュースがぶちゅぶちゅ音をたてながら噴出している。

 あまりに淫乱な処女喪失シーンだ。

 イサミは教頭の腰の上で懸命におしりを振っていた。前後に、左右に、そして回転させるように。

「気持ちいいっ! 気持ちいいよぉっ! おしっこのところが、壊れそうに、いいよぉっ!」

「おしっこのところ、ではなく、おまんこ、というのですよ」

 教頭の最後のレクチャーは淫語の伝授だ。

 優秀な生徒であるイサミはそれをすぐに取り入れる。

「ああっ! お、おまんこ、気持ちいいっ! おなかのなか、熱くて、おまんこ、おまんこ……ああああっ! イサミのおまんこ、とろけちゃうぅっ!」

「先生も、いきますよ! 花丘さんの中に、出しますからねっ!」

 教頭の声もうわずっている。イサミの腰を両手ではさむと、下から激しく突き上げる。

 高回転のエンジンのように、ピストンが出入りする。陰嚢がせりあがり、射精のファイナルアプローチに入る。

「あ、あっ、あっ、ああっ、いく……いく……おまんこ、いっちゃう……ぅっ!」

 教わったわけでもないのに、イサミはのぼりつめる時にその語をえらんだ。

「いくぅ……いっちゃうよぉ……っ! あん、ああっ、ああああっ!」

「うおっ!」

 ずぷっ、ずぷぷぅ……!

 教頭がうめき、イサミの体内深くで射精を開始する

 裏筋がぴくぴく動いて、年齢に似ない大量の精液を少女の子宮に浴びせかけていることを想像させる。

「ひ……ひぐっ……うくぅ……」

 激しいオルガスムスの余韻に、イサミは嗚咽と痙攣を続けている。

 教頭がペニスを抜くと、開封された膣口からはイサミ自身の初めての赤いしるしとともに、ねろねろと白濁液がこぼれ落ちてきた――

「はい、花丘さん、最初の授業は、ひゃくてんですよ。これは、ごほうびです」

 教頭はイサミの顔にまたがると、尿道に残った精液をしぼって、白い花丸を描いた。

 それから、教頭は首をめぐらせた。生徒の不正を発見した教師の表情と口調で――

「こら! そこで覗いている悪ガキども! さっさと下りてきなさい!」

 

***

 トシはその光景を目の当たりにしながら思っていた。願っていた。祈っていた。

「これはユメだ、ウソだ、マボロシだ……! な〜んちゃって!とか言いながらガンバマンが出てきて終わりになるんだ! そして、おれはまた保健室のベッドの上で……」

 窓枠にしがみついたまま、ブツブツとつぶやく。

 だが、ソウシは声に無限のあきらめを含ませて、言い切った。

「無駄だよ、トシ……夢オチってのは、反則、なんだ」

エピローグ