「ブライトさん、クリトリスを攻めてますが、なかなか効果があがりません!」
アムロのあせった声。彼の直接的な刺激は痛みを与えこそすれ、快感をもたらすもどかしさには程遠いのであった。
「かわれ、ニュータイプ。女の泣かせ方を教えてやるぜ」
カイがしゃしゃりでる。それによって空いた左の乳首にハヤトが待ってましたとばかりに吸いつく。むろん右の乳首はさっきからブライトがちゅうちゅう吸っている。
「カイさん、やれるんですか?」
「こっちに関してはおまえより経験豊富だよ、ニュータイプ」
「その言いかた……やめてくれませんか」
「ヒャーホッホ、冗談だよ。おまえさんはフラウ・ボウの耳元で甘い言葉でもささやいてやんな」
「甘い言葉?」
「好きとか、かわいい、とかさ」
「それが戦果につながるんですか?」
「ああ。女ってのは言葉に弱いんだ。刺激だけじゃあ、気持ちよがっている自分を納得させられないからな」
「……そういうものなんですか」
わからないな、とつぶやきつつ、それでもアムロはフラウ・ボウの耳元に口を寄せる。
「ねえ、かわいいフラウ。ぼくの好きなフラウ。感じてる?」
「ア……アムロ……こんなの、ひどいよ……」
フラウ・ボウは涙声だ。胸をまさぐられ、痛いほど乳首を吸われ、股間を弄ばれる。いくらなんでも忍耐の限界を超えている。
「フラウ、ぼくのフラウ。みんな、フラウをあてにしているんだ。ぼくだってそうさ。ぼくがガンダムで戦えるのはなぜだと思う? ザクやグフとやりあえるのはどうしてだと思う?」
「……わから……ないわ……」
「きみがいるからだよ、フラウ。(ほんとはセイラさんだけどね。まあ、それは言わないでおこう)」
「ほんと……?」
うるんだ目でフラウ・ボウはアムロを見上げる。
頃はよし、と見て、カイは舌でクリトリスをそっと包みこむ。
包皮ごしに、フラウ・ボウの快感の芽を刺激しはじめる。
「あっ、アムロ、へんよ。おなかが、熱い……んああっ」
「フラウ、きれいだよ。もっと感じて、素直になるんだ。みんな、きみのことが大好きなんだよ。いっしょに気持ちよくなりたいんだ」
「ア……アムロ、すき。もっと……ああんっ、キスして」
アムロはフラウ・ボウの唇を吸った。舌を差し入れ、少女の口のなかを蹂躙する。
フラウ・ボウの腰がうねりはじめている。自分から快感を求めはじめているのだ。カイのたんねんなクリトリスへの奉仕が効果を出しはじめている。
「へっ、ほら見な。濡れはじめたぜ」
膣口に指を擦りつけたカイが痛快そうに笑った。指先についたぬねりをフラウの陰毛でぬぐう。
「さあ、そろそろ本格的にやらせてもらうかな」
カイは言うと、フラウ・ボウの後ろの穴を指でひらいた。
「あっ、いやっ」
「こっちもいいもんだぜ。おれはこっちのが好きだな」
ぷっくりとしたアヌスの部分には、わずかに濃い目に色素が沈着している。その入り口の襞をひらくようにしながら、カイの舌が動きはじめる。
「んううう――っ、ううっ!」
フラウがひときわ大きな声を出す。
「へへっ、こりゃあ驚いた。フラウ嬢ちゃんは意外にオケツがいいみたいだぜ。よがりかたがさっきとちがう」
カイはさらに舌先を尖らせ、アヌスの内側の粘膜を責めたてる。
「フラウ・ボウちゃん、ウンチちゃんと拭いてるかあ? すげー味がするぜえ」
「いやあああっ !」
フラウが首を左右に振る。
「だめええっ! あああっ!」
イキかけている。あそこからは潮吹き寸前の愛液の分泌が始まっている。
「入れごろだぜ、どうする、艦長さん」
「アムロ、いいか?」
「いいですよ、ブライトさん。いちばんストレスたまってそうだし」
「ハヤトもいいか?」
「しょうがないですね」
「すまん」
ブライトは大きくふくらんだ股間のモノをしごきながら頭をさげる。
「入れるぞ、フラウ」
「あ……あ……はい……」
フラウはなにがなんだかわからず、夢中で首を縦に振っている。
ぐぬっ。
「ふうっ!」
フラウ・ボウの肩が絞られる。やはり侵入には痛みがともなうのだ。ずりあがりを始めていた。
「リュウ、押さえてくれ!」
「……わかった」
リュウがフラウの肩をしっかりおさえつけた。
ブライトが少女の身体を断ち割っていく。
男根が中に食い入っていく。
「くうっ……あっ!」
「よし、入ったぞ。敵本拠を制圧。これより攻撃する」
ブライトは、おもむろに腰を動かし始めた。
「あああっ、痛いっ、痛いい」
「敵の被害は甚大。だが、こっちも長くはもちそうにない……なんてキツくて気持ちいいんだ、ううっ。みんな、援護射撃をしろ!」
「了解!」
ハヤトはフラウ・ボウの口に男根を押しこむ。夢中でフラウはそれをほおばる。
アムロはフラウの手に握らせている。
「おれは後ろをもらうぜ。ブライトさん、体位を変えてくれよ」
「リュウ、フラウ・ボウを起こすんだ。カイが後方から目標を攻撃する」
「……わかった」
重々しくリュウは言い、フラウ・ボウの身体を起こし、後ろから支えた。
下からブライトがフラウ・ボウの処女地を突きあげ、さらにカイの猛ったモノが排泄物をひねりだす穴に狙いをさだめている。
「いくぜえ」
ぐうっ。
「うっ!?」
フラウ・ボウの朦朧とした意識のなかに、罪の剣が差し込まれる。
思わずハヤトのモノから口をはなし、叫んでいた。
「いやっ、だめ! だめえっ!」
めりめりという音が聞こえるようだった。
「んああああ」
フラウは喉をさらして声をはなった。
挿入されていた。
恥ずかしい穴ふたつを男のモノによって征服されてしまっていた。
お酌をして、おしゃべりをして、少しでもみんなの疲れを癒してあげたかっただけなのに。
でも、男の人のほんとうの望みはこうすることなのだ、とフラウ・ボウは思った。こうしなければいけなかったのだ、と思った。
「ううっ、もう出るっ」
ブライトがくぐもった声をもらした。
「中で出すぞ、フラウ。いくぞ」
膣を上下する異物感がさらに硬度と大きさを増したような気がした。
中で出されたら妊娠しちゃうかもしれない――でも、フラウ・ボウは拒めなかった。戦場ではたくさんの命が散っていく。だから、拒めない。
「出して……ください……うあっ」
「行くぞ……うおっ!」
ビュバッ、という音が聞こえた気がした。ブライトの放った精液がフラウの胎内で弾け、広がっていく。
「あ……あ……」
「ふうう……」
ブライトは男根を抜くと、白い粘液がとろうりとフラウの膣口から流れ出た。
「早いねえ、艦長さん」
フラウのアヌスをゆったりと犯しながらカイが笑う。
「さあ、前があいたぜ、次はだれだい、ハヤトか? アムロか?」
ハヤトとアムロは一瞬見つめあい、それからおもむろにじゃんけんを始めた。
身体中がこわばっていた。
おなかのなかには精液が充満していた。
口もだ。
ハヤトとアムロは十代の性欲をストレートに回数に変換してフラウにぶつけた。何度も膣や口に放出した。
カイはアヌスにこだわった。くりかえし射精した。
一回出した後のブライトは正気にもどったようで、しきりに軍法会議のことを心配していた。訴えるつもりがないことをフラウ自身の口から何度も表明しなければならなかった。それで安心したのか、最後にもう一回フラウの中に出した。後背位からだった。アヌスを指でいじりながら、極まったように射精した。
すべて終わると男たちはそそくさと服を着てラウンジを出て行った。
フラウは取り残されて、ソファに横たわったまま、天井を見ていた。
涙がにじんできた。犯されたことに対してではない。こういう形でしか貢献できない自分が哀しかったのかもしれない。
と、目許にティッシュが押し当てられた。
リュウだった。
「これで、拭くといい」
「あ、ありがとうございます」
礼を言って、思い出した。
「リュウさん、してませんよね」
ずっと押さえ役だったのだ。せいぜい胸をさわったくらいで、挿入はしなかったと思う。
「おれは……いいんだ」
「どうしてですか? 男の人って、そういうこと、したいんじゃないんですか?」
「おれは不器用だからな」
リュウは鼻の頭のかいた。
「なんていうのかな、おれはみんなの役にたてればそれでいいんだ。目立たなくても、な」
「いいひとなんですね、リュウさん」
「フラウ・ボウもいい子だ。みんなの欲求を受け止めてくれた。そういう女の子のことを、みんな好きになる」
「そういってもらえると、ほっとします。でも……」
フラウ・ボウは巨漢を見あげた。浅黒い、ごつごつした顔。けっしてハンサムとはいえない。だが。
「リュウさんもしてください。あたしならいいんです。リュウさんも命をかけてホワイトベースを守っているんだし、こんなことで気がはれるなら」
「むりをするな、フラウ・ボウ。ゆっくり休むんだ」
リュウはフラウの髪をなでた。フラウはまぶたを閉じ、こみあげてくる嗚咽を噛みころした。
――その数週間後、リュウ・ホセイは戦死した。
みなは口をそろえて死者のことを悼んだ。
あのひとは、ほんとうに「いいひと。」であったと。