「超世紀莫迦」60万アクセス記念創作
うたかたの天使たち
同名の美少女コミックアンソロジーがあるそうです――ちっ、使われてたのか、けっこうこのタイトル気に入っていたのによ――八つ当たりスペシャル
おれの意識のなかで、倫理と本能がせめぎあっていた。
珠姫の言うなりにしたとして、珠子の意志はどうなる? 珠子が望んでのことであればまだしも、いまの珠子は珠姫によって完全に意識を封じられている。
その肉体をもてあそんでよいのか?
――いいはずはない。
だが、このままほっておいて、珠姫が珠子の身体を占有したままだとしたら、もっと問題が起こるだろう。珠姫はコギャルの行動倫理で、とんでもないことをしでかすかもしれない。
だとすれば、いっそ――
いやいや、しかし……。
なかなか結論は出ない。いや、すでに結論は出ているのだ。おれの身体がそう言っている。股間がかたくはりつめている。
珠姫が――珠子が――欲しいのだ。本能がそう告げている。
いま、この国ではいろいろなことが起ころうとしている。
政治家たちは、人々の自由な言論や表現を封じ込めようとしている。
たとえばゴシップ雑誌――政治家やタレントをつけ狙い、その失言や不行状を記事にしている――を断罪することを表向きにしつつ、報道そのものを骨抜きにしようとしている。国民のプライバシーを守るため、という建前を前面に押し出してだ。法律で報道を縛ってしまえば、今までのような取材活動、記事掲載は困難になる。すでに法曹界ではその予兆をかぎつけて、プロ野球選手や元首相のゴシップ記事掲載に対して、かつてない金額の慰謝料の支払いを命じ、地歩がためをはじめている。
性の表現についてもだ。ある偏った視野からのみ作品を評定し、自分たちの立場からすれば望ましくないものを「掲載させない」「作らせない」「考えることもさせない」「それを欲するだけで異常者だと決めつける」ための社会システムを構築しようとしている。
人々が現在の政体を支持するかぎり、どうしてもそうなってしまう。
もしかしたら、それはそれでやむを得ないのかもしれない。全体的な社会のありようとしては、そのほうが健全なのかもしれない。
だが、人の心は曲げられない。
美しいものは美しい。
愛しいものは愛おしい。
だから心がゆらぐ、身体が反応する。
その想いを、ただ闇雲に押えつけられるのはいやだ。
おれは――珠姫の願いをかなえたい。
おれは――珠子を傷つけたくない。
それはどちらも本気の想いだ。どちらも否定できない。どちらも肯定したい。
だから、おれは選んだのだ。
より、素直になろうと。そして、その結果、起こるであろうことに全力で対処しようと。そこから逃げないことだって、ひとつの対処の仕方だ。
そういう想いさえも、政治家たちは表面的な出来事だけを見て「違法だ」とわめくかもしれない。識者たちは「子供を傷つける異常者のふるまいだ」とおめくかもしれない。
それでもいい。
大事なことを叫んだり、行動したり、それを物語にして誰かに伝えることをしようとしなければ、タブーが増えるばかりだ。そして、その「タブー」はまちがいなく犯罪の温床になる。そこにはだれの視線も向けられなくなるからだ。
だから、おれは自分の本能のままに振る舞うことにした。
――はああ。
大きく息を吐いた。
おれは、上目づかいでおれを見あげている珠姫に笑いかけた――つもりで、ほとんど泣き笑いのようになってしまった。
「どうしたのじゃ?」
珠姫がすこし目を丸くする。
おれは肩をすくめた。床にどっかりと座り、珠姫を――珠子を――抱き寄せた。
「犯罪者になる決意をかためたんだ」
「はんざいしゃ? それは咎人のことかの? なぜ、そなたが罪を犯すことになるのじゃ?」
珠姫にとってはすべてが自然なことなのだろう。だが、もう問答をするつもりはなかった。
「質問の時間は終わり」
おれは、背後から珠姫を抱きしめた。細い身体がぴくんと震える。おれは少女の髪に顔をうずめた。
あまい匂いが頭皮からたちのぼる。子供じみた体臭だ。安っぽい整髪料の匂いなんかじゃない。もっとこゆくて、胸が疼く感じだ。はじめて意識して、同級生の女の子の手を握った時のときめきを思い出させる匂いだ。
髪を指でひとすくいして、耳を露出させた。ちんまりとしたカーブを描いている。その外周部を、はむ、と噛んだ。
「ひゃっ……くすぐったいぞえ」
「そう?」
珠子の耳は形がよい。具体的にいえば、女の子のあそこに似ている。やわやわと噛みながら、ちろりと穴の入り口を舐めてやる。
「ひっ……」
「まだ、くすぐったいかな?」
「ん……」
珠姫は鼻を小さく鳴らした。どうやら、くすぐったいばかりではないようだ。
今度はすこし大胆に、舌を動かした。
「あ……は」
珠姫が軽くのけぞって、舌から逃れようとする。だが、嫌悪の動きではない。大きすぎる刺激を逃がそうとする無意識の動きだ。
おれは少女の耳を責めながら、胴にまいていた腕をそろそろと動かした。
Tシャツのなかに右手をくぐらせて、すべすべのお腹を撫でる。おへそを探りあてて、くりんと抉ってやる。
「はんっ」
珠姫が驚き七割、悦び三割の声をあげる。まだまだ、これからだ。
珠子の肌は指に吸いつくようだった。なめらかで、それでいて、もちっとした触感がある。たとえはへんだが、ミルクっぽいとでもいうのか。甘いミルク成分が汗に含まれているんじゃないだろうか。
手を上にあげていくにつれ、珠姫の身体に力が入ってくるようだ。やっぱり、ちっちゃくても、胸を触わられるのって、緊張するんだろうか?
おれは耳からほっぺに唇を移し、珠姫の目を覗きこむ。茶色よりもむしろ赤に近い虹彩だ。
「怖い?」
珠姫は無言で首を横に振った。でも、眉はしかめられている。
「力、抜こうか」
「は」
半開きの唇におれは唇を重ねてやった。びっくりした珠姫をちょっと強めに抱きしめる。実はけっこう苦しい姿勢だ。相手がおとなの大きさだったら、できないなあ。
手と手をつないで話をすると、男と女は仲良くなれる。なぜって、手にはたくさんの神経があって、手と手を触れ合っていると、言葉以上に相手のことがわかるからだ。
唇はもっとその性能が高い。粘膜というのは、身体のなかに刺激を取りこむための場所だから。赤ちゃんがなんでも口に入れるのは、手で触れるよりも、ものの本質がよくわかるからだ。
だから、エッチをするときには、やっぱり唇や舌をたくさん使ってしまうのだ。
そのほうが、たがいの気持ちよさを伝えやすいからだ。
そのことを珠姫に――珠子に――教えてあげた。
セックスとは快感を与えあうことだ。むさぼるものじゃない。男が女の子のおっぱいやあそこに触りたいのは、そこがとても素敵なところだと思っているからだ。
おれは珠姫にキスしながら、指を動かして、珠子の胸に触れた。わずかなふくらみを感じる。ふわふわの脂肪だ。いまにここも充実して、たわわになるんだろう。そのことを想像しながら、いまは萌芽でしかないその部分を指先で圧した。
「んーうー」
唇をふさがれた珠姫が鼻を鳴らした。
ふにふにとおれは珠子のおっぱいを揉んだ――いや、指先でつまんでこねた――かな?
ぷくっと膨らんだ部分が指に触れた。乳首だ。この部分は、見てみたい。視覚による刺激がほしくなる。男ってのは勝手だ。
「珠ちゃん、脱がすよ」
おれは珠姫――珠子――両方に通用する呼称をえらんで、少女の身体をおおっていたTシャツをめくりあげていった。
濃厚なキスにけっこう朦朧としているらしい珠姫はそれでもおれの言うなりにバンザイして、シャツを脱ぐのに協力した。
まあ、さっき、珠子の裸はさんざん見ているのだが、手ずから脱がすとやっぱり興奮してしまうというのは男のサガだな。もしかしたら、さっきおれがTシャツを着せたのも、ふたたび脱がす楽しみを作るつもりが無意識下にあったのかもしれない。
少女を生まれたままの姿にすると、おれの気持ちは昂ぶった。
理屈っぽく、「エッチとは」などと言っている場合ではない。
珠子の裸身は、ほんとうに白くて小さくて、輝いて見えた。
ほのかな両のふくらみに鎮座する桜色の突起は、さっきよりも確かに大きさを増している。
なんてかわいいんだろう。
おれは珠子を引き寄せ、その胸に吸いついた。身体の大きさの関係で、珠子を膝立ちにさせている。
肌色から微妙に変化していく彩りの先端を唇ではさみ、吸いあげる。
ああ。
おれは珠子のお乳を吸っている。赤ん坊にもどっている。
珠子は――珠姫なのか――はいまは不思議に優しい顔で、おれの頭をなでてくれている。少女というより、母のまなざしだ。不思議だ。どうして胸を吸うと、女の子はこんなに優しい目になるのだろう。
むろん、胸を触られたり吸われたりするのが好きじゃない女の子もいるだろう。でも、珠子はお乳を優しく吸わせてくれる、きっとそういう女の子なんだ。
だめだ、思考が支離滅裂というか、ちゃんと考えられない。きっと、プツッ、と切れた状態なんだ、おれ。箍がはずれている。相手がほんの小さな少女であることをわきまえられなくなっている。
ハードに責めたい。
おれは珠子の乳首を舌先でころがしながら、左手をヒップに回した。そして、右手を珠子の下腹部にもぐりこませる。
珠子の顔が――珠姫の表情が――驚きと羞恥にゆがんだ。
「そ、そこは……だめじゃ……うあっ」
珠子の白いたて割れに右手の人差し指を当てて、割れ目をこじあける。熱い粘膜に指が触れた。前後に指を動かすと、ふわふわの部分のなかに、わずかに固い部分を感じた。
「うっ……うう……」
珠姫が声をこえらている。さっきは自分でさわって、すごい声を出していたのがうそのようだ。
中指もこじ入れる。二本の指で、谷間の奥にある泉のありかをさぐる。
「かはッ……」
珠子の白い喉がおれの目の前にさらされる。
二本の指の間に、突起をとらえた。珠子の身体に電気が走ったかのように激しく揺れる。
「い……いた……」
その部分を指で直接触れられると痛いのか。
「もそっと……やさしゅう……」
「だめだ」
おれは言った。指の動きは止めない。
「あああ……」
珠秘の股に顔を近づける。
「脚をあげて……そうだ」
おれは珠子を立たせると、おれの肩に片足をかけさせた。大きく開いた珠子の脚のはざま。朱色の亀裂が、今は目前にある。
おれは珠子の小さな芽の包皮をずらした。
血の色をした肉の突起だ。その側には、珠子の体内に向かってすぼまっていく花びらがある。いずれもごくごく小さい。
食べてしまいたい――
そんな欲望が首をもたげてくる。珠子のその場所は、それほどまでに魅力的だった。
おれは口を開いた。その部分に近づける。
「はうっ」
珠子の腰が動く。吐息がかかっただけで、こうだ。敏感な場所だ。
おれは舌をのばした。
「う……ひぃっ」
珠姫が鳴いた。
おれは谷間に舌を挿し入れて、顔を動かした。
舌べらで珠子の可愛いあそこを蹂躙する。なんともいえない味わい。悦楽だ。
珠子のそこは、おそらくは珠姫がひんぱんにオナニーしているので、恥垢はほとんどない。それでも、少女の性臭が馥郁たる香気となって鼻腔をくすぐる。
目の前に、珠子の割れ目がある。そこに舌をさし入れてかきまわしている。指で土手を左右に広げる。よく、見える。ひだをかきわけ、舌で珠子の体内をさぐる。
おれの肩に脚をかけ、手を置いている珠子がわななく。快楽に惑乱する珠姫が言葉を発する。
「こんな……こんなこと……しらぬ……書いておらなんだ……」
そりゃあそうだ。昔の花嫁修業の教本に、ハードなクンニの項目などはなかったろう。
おれは珠子の可憐な花びらをしゃぶった。唾液と、珠子自身が分泌したものに濡れて、少女の恥部はすきとおるようなピンク色になっている。
もう充分だ。
珠子のあそこは真っ赤に充血している。奥から透明な液体がわき出してくる。指でさぐると、柔らかいひだが左右に分かれて、珠子の身体の中への道を示してくれる――肉色の小さな入り口を。
ここに――入れてもいいんだ。
おれは自分のものを指で二三度しごいた。先走りの粘液が鈴口から漏出する。その部分はおれの血潮を溜めて、熱く硬く張り詰めている。ふだんの勃起状態よりもさらにひとまわり大きい。
これを――入れてもいいんだ。
おれは、珠子の細い身体をあらためて膝の上に乗せた。
「はあ……あ……あ……」
珠子は先程まで加えられた激しい愛撫のショックからまだ立ち直ってはいない。
なにしろ、初めて受けた秘部への責めは、指と舌による情け容赦のないものだったのだ。
「珠ちゃん……入れるよ」
おれは珠子の幼い性器を指で開きながら、耳元に囁く。
「あ……ひ……ひれて……たもれ……」
珠姫の意識も白熱しているのだろう。息も絶え絶えにつぶやく。
「わらわの……ほとに……入れてたも……」
ほと――ようするに女の子のあそこのことだ。
――ようし。
おれは、張り詰めた自分自身を珠子の柔らかい入り口に押し当てた。
なんという小ささだ。
先端がすこしもぐり、少女の体内の熱とぬるみを感じるが、すぐに肉の抵抗にあう。
充分に濡れているとはいえ、挿入することで珠子の身体が傷を負うことは――まちがいない。
それでも入れたい――おれはたまらなかった。腕のなかに、小さくて柔らかくていい匂いのする珠子を抱きながら、おれは狂おしく珠子の顔に口づけた。
まぶたにキスした。鼻を舐めた。唇に吸いついた。むりやり舌をさし入れた。珠姫が声も出せないままに、必死で応えてくる。いや、これはもはや意志の介在するものではないだろう。珠子の肉体が応えているのだ。
ちろちろと反応する小さな舌。その切ないほどの稚なさに、おれの意識が軸を失う。
以下次回!