〜うたかたのテン使たち〜
気惠編+α

真夏の牛蒡星

−一子−

番外編

「じゃあ、やらせてもらおうかな」

 一子ちゃんから承諾の言葉を得た中年男が一番乗りを宣言する。ほかの男たちの羨望の視線を浴びながら、男は一子ちゃんのヒップをわしづかみにすると左右に大きく開いた。

「あ……あ……」

 恥ずかしい粘膜を広げられ、そのとろとろになった部分をあますところなく公開されてしまった一子ちゃんは、意味をなさない声を出し続けている。無理もない。いまこの瞬間も、ほかの男たちの絶え間ない愛撫にさらされているのだ。

「おお、よく見えるよ、お嬢ちゃんのおまんこ――初めてなんだね?」

「なに……が? よく、わかりま……せ……」

「ちょっと痛いかもしれないけど、すぐだから」

 おっさんが節くれだったペニスを一子ちゃんの入口におしつける。ああ、そこはほんとうはおれのものなのにぃ……

 悔しいけれど、男の感覚をあますところなく共有すべく、おれはほかの男たちに振り向けていた意識を引っ込めた。

「あ……」

「入っていくよ」

 ずぬっ!

 亀頭が処女の粘膜を押し広げていく。不思議な感触だ。普通なら、つるんと入ってしまうところで抵抗がある。

 それでも、充分すぎるほど潤っている一子ちゃんのその部分は、さほど強硬ではなかった。

 ハマっていく。名も知らぬ中年男のペニスが、おれの一子ちゃんのおまんこに。

「くぅっ……」

 痛みのためか、一子ちゃんが顔をしかめる。ほかの男たちは自分でしごきながら、一子ちゃんのロスト・バージンを鑑賞している。

 男の亀頭はすでに一子ちゃんの中におさまっている。処女膜が裂けたのか、熱いものが男のペニスに巻きつく。

「力を抜いて……行くよぉ」

 男はわずかに腰を引き、反動をつけると、一気に一子ちゃんの中に侵入した。

 ずぶ、ずぶぶっ!

「きゃあっ!」

 一子ちゃんが悲鳴をあげる。

「入ったよ、お嬢ちゃん……わかるかい?」

 男はゆっくりと腰をうねらせながら、一子ちゃんに感想を求める。一子ちゃんはくぐもった声で答える。

「……いた……い……です……」

「ごめんね、でも、お嬢ちゃんのおまんこ、すごく気持ちいいよ。熱々で、キツキツだ。これだと、すぐ膿が出ると思うよ。動くから、がまんしててね」

「は、はい……」

 一子ちゃんが歯を食いしばる。

 男は腰を使いはじめる。かなり乱暴な動きだ。

 ぱん、ぱん、ぱん、と肌がぶつかる音がする。

「うあっ……あ……いひっ!」

 一子ちゃんは床に這いつくばって声を漏らしている。

 おれは、一子ちゃんのバージンを奪った男と感覚を共有しながら、不思議な喪失感を味わっていた。一子ちゃんの初めてを存分に味わいながらも、しかし、おれの肉体はまだ洗い場に横たわったままなのだ。

「行くよ……出すからねっ」

 男はたちまち昇りつめていった。一子ちゃんの中はそれくらい気持ちいいのだ。意識して締めつけているのではないのだろうが、膣が蠢いて、ペニスを奥へ奥へといざなうようだ。蠕動――

 ぞくぞく感が男の背筋をかけめぐり、射精中枢に火花が入る。牡の本能が最も満たされる瞬間だ。

「でるっ……!」

 男はとどめのように一子ちゃんの奥深くを突いて、天井を――子宮頸部付近のでこぼこを叩く。

「あうっ……! ああああっ!」

 一子ちゃんが声を放ち、膣を収縮させる。たまらずおれは――見知らぬ男の身体を使って、一子ちゃんの胎内に精子のかたまりをぶちまける。

 すさまじい快感、凌辱のふるえが駆けぬける。

 男は一子ちゃんの中からペニスを引き抜いた。征服者のしるしが膣口からこぼれて粘っこい糸を引く。赤い色がブレンドされた白濁液――

「へっへ、気持ちよかったよ……妊娠したらカンベンな」

 最初の登頂者が場所を明ける、すぐに第二の挑戦者がヒップにマウントする。

 挿入する。

「ひうっ!」

 一子ちゃんが声を裏返らせる。破かれた部分を再度ほじくられるのは、一度目より痛いのかもしれない。

 だが、男は欲望に忠実にピストン運動を続ける。

「あっ、あっ、くふ、う……」

 奥をえぐられて、一子ちゃんがうめく。おれの意識はどうやら一子ちゃんのなかにも入り込みつつあるらしい。お腹の奥がズンズン突かれる感覚が伝わってくる。なんてこった。女の子の感覚って、こんなふうなのか。

 痛みと圧迫感、そして異物感――入っているという感覚はそんなに鮮明じゃないんだな。どっちかというと、じんじんする感じ。それが広がって、下半身が痺れてくる。

「おほっ……締めつけがすげえ」

 きゅっ、きゅっ、一子ちゃんが括約筋を絞っている。その度に、ぴくんぴくんとおしりが動く。痺れる感じが強くなっていく。

 膣を押し広げられる感覚と、ペニスを絞られる感覚――それが同時に襲ってくる。

 たまらない。

「出すよ……ほうらっ、ほらっ!」

 男がガクガクと腰を揺する。睾丸が気持ちよく締まって、射精が始まる。最初の男よりも、より奥の方で、よりたくさんの精液を注ぎこみたい。

 熱が広がっていく。注入されている。一子ちゃんはそれを認識している。

 拡散したおれの意識は、男の射精の感覚と、それを受ける一子ちゃんの感覚を同時に味わっている。

 また選手が交代する。まさに輪姦だ。

 今度の男は頭頂部が薄いオヤジだ。ニヤニヤ笑いながら、一子ちゃんを抱きかかえた。下から器用に挿入する。角度が今までと全然ちがう。それに、オヤジの陰毛がクリトリスに当たって、ひどく気持ちがいい。

「ひうっ……それ……」

 オヤジは一子ちゃんのおっぱいを吸いはじめる。それも気持ちいい。

「あんっ……ああ……はああ」

 一子ちゃんは髪を振り乱してあえぐ。その顔をとらえて、別の男がペニスを押し当てる。一子ちゃんはそれを咥える。自ら求めるように舌をからめる。太くて、熱い肉棒を、おいしいと感じている。ああ、一子ちゃん……

「オチン……チン……もっと……」

 あえぎながら、亀頭を吸う。お腹のジンジンがもうどうしようもなくなっている。下から突きあげられて、お腹が破れそうだ。

「あうん……はう……気持ち……いい……」

 痛みが痺れに変わり、そしてそれがさらに快感に変わっている。一子ちゃんは男にまたがるようにして、自分から腰を前後に揺すりはじめていた。爛れそうなほどに充血したクリトリスが擦れて、頭のなかが白くなっていく。

「ああっ、はああ……すごいです……」

「おやおや、淫乱な子だ。もう治療どころじゃないな。夢中で腰を使ってやがら」

 オヤジは下から一子ちゃんのヒップをつかんで左右に広げた。

 ペニスが食いこんだ結合部から、男たちの精液と一子ちゃんの愛液が混ざった液体がぷくぷく泡立ちながらこぼれ出している。そして、その上にある排泄のための穴は、おしりの山が左右に引っ張られるのにともなって、内部の粘膜を無残に晒している。

「外人さん、まだなんだろ? こっちの穴を使ったらどうだ?」

「アナル・セックス――グー」

 よだれをたらしながら、初老の白人男が誘いに応じる。胸毛が腹まで密生していて、まるでシロクマのような巨漢だ。しかし、ペニスは立派な包茎である。白人の包茎率は高いというが、ほんとうなんだな。ちなみにおれも――まあいい、この際。

 シロクマは、一子ちゃんのおしりの穴にペニスの先端を合わせた。すべりをよくするためか、ボディシャンプーをまぶしている。指で包皮を後退させると、やや細長い、それでも立派に笠の開いた亀頭が姿をあらわす。色は紫に近くて、まるでエイリアンの頭部みたいだ。

「じゃあ、二本同時に行くぜ」

「イエス」

 初老の男はタイミングをはかって、肛門への挿入を試みる。

「あっ、い……そこは……ひいいっ!」

 一子ちゃんもさすがにその部分への侵入は衝撃だったようだ。

「アツイノガ、カラミツイテ……グレイト!」

 発音がやや怪しいが、日本語で外人男が嬉しそうに言う。

「あくぅ……苦しい……です」

 膣と直腸、薄い壁一枚で隔てられたふたつの穴に同時にペニスを挿しこまれ、一子ちゃんは内臓を圧迫される苦痛にうめいた。

「大丈夫、大丈夫」

「ノープロブレム」

 日米の男たちは言いつつ、ピストン運動を始める。さながら二気筒エンジンのように、亀頭がシリンダヘッドになって、一子ちゃんをえぐりまくる。

「ぃああああっ! きゃああああっ!」

 一子ちゃんの声が悲鳴になる。

「すげえ、あぶくが出てきたぜ」

 覗きこんでいたギャラリーが言った。

 ボディシャンプーが、摩擦で泡になって、結合部からぷくぷくとあふれ出している。そのおかげか、抜き差しはスムーズだ。

 一子ちゃんの直腸の感触を白人男は存分に味わい、さらに奥を狙って腰を押し込んでくる。

「あっ、あああっ、だめ、だめですぅ――!」

 アヌスへのピストン運動は、まるで強烈な浣腸のようだ。ペニスが直腸をこすりながら抜けそうになる瞬間は、さながら大便を放出する感覚に酷似している。

 一子ちゃんの頭のなかはもうぐちゃぐちゃだ。排泄の快感が断続的に襲っている。

「出ちゃう……出ちゃいます……ああああっ」

 しゃぴっ。

 括約筋が誤動作して、放尿が始まる。そのさなかに膣の中のペニスがGスポットを刺激して、さらに放尿が激しくなった。

「おしっこが……っ! ああああっ、出てますっ!」

 しぶきが飛ぶ。

「あふぁっ! あああああっ!」

 意識が真っ白に灼ける。一子ちゃんはイッている。

「あっ、気持ちいいっ! 気持ちいいですっ! おかしく、おかしくなって――くるっ! くるよおっ! 凄いのが――」

 放尿とともに、精液まじりのよだれが唇の端からたれ、涙で視界がかすむ。全身の穴という穴から体液をたれ流しながら、一子ちゃんはオルガスムスを――人生最初で、おそらくは最大のクライマックスを迎えていた。

「んああああああっ!」

 男たちも、一子ちゃんの中で存分に射精している。膣の奥で、そして直腸で――

 一子ちゃんの意識が蒸発していく。

 ぐったりと横たわった一子ちゃんの太股をまた別の男が抱える。

「ほらほら、まだまだ膿を出したりない人はたくさんいるんだよ?」

 一子ちゃんは目をあげる。ジャングル風呂はいまや人でいっぱいだ。どこからか噂を聞きつけたのか、若い男も股間を屹立させて、列をなしている。

「んっ……」

 一子ちゃんは自分で股を左右に広げると、軽くきばった。膣と肛門から、精液がびゅぷびゅぷとあふれ出る。

「じゃあ……三人ずつ……来てください」

 唇をぺろりと舐める。

「お口と、お股の穴と、おしりの穴で、オチンチンをこすりますから……」

 空中を漂いながら、おれは一子ちゃんの変貌を呆然と眺めていた。どうやら宴はしばらく終わりそうにない……

おしまい、っつーか、ずっと続くらしい。


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