セガラリー2

 うづきはレースゲームが好きだ。ゲームというのがストレス解消のための道具だと
すれば、レースゲームがもっともその目的にかなっていると思う。

 現実では許されないスピードでぶっ飛ばす快感。アクションゲームやシューティングゲームのようなひっかけはない。RPGのように何十時間もしばりつけられることはない。シュミレーションのように頭を使う必要もない。

 むろん、レースゲームにもテクニックというのはあって、最初は一周走るのがやっとこさというヘタッピが、コースを暗記するまで走り込んでラップを更新していくスキルアップの楽しみはあるのであるが、それにしてもレースゲームの本質は「ぶっ飛ばす」ところにあると思う。

 そういう意味合いにおいてうづきにとってのベストレースゲームは「デイトナUSA」なのだ。

 バカのようにアクセルを開き、ブレーキなんか触れもしない。ガードレールに接触すれば即死間違いなしの大横転。でも、また走り出してしまうおおらかさ。ぶつかるたびにフロントがベコベコになっていくのも好きだった。

 ところが、である。世はどうもリアル路線、シミュレーター路線であるようだ。

 初代「リッジレーサー」はたしかに名作でうづきもけっこうやったクチだが、やっぱりベストじゃない。楽しみかたが、なんかストイックだ。

 しかしながら、リアルな映像と実写感覚が世に受けたのか、以降レースゲームはドライブシミュレーターの傾向を強めていった。

 「セガラリー2」もそういう流れの上にのっている作品だと思う。

 たしかに絵はきれいだし、選べる車種も増えている。(うづきはランチャ派だ)

 だが、なんか退屈なのだ。バカっぽさがない。偏見かもしれないが、背景のギミックとかがずいぶんおとなしくなっているような気がする。

 それよりもなによりも、コースがイマイチなような気がする。前作(サターン版「セガラリーチャンピオンシップ」)の初級コースは、短いながらラップ短縮のポイントが絞りこまれていて、走っていて楽しかった。「デイトナ」でいえば中級コースだ。あれらはゲームとして考えたときのコースレイアウトととして傑作だと思う。それに比べると、「セガラリー2」のコースはどれも特徴に欠け、おもしろくない。

 そんなことはない、という意見の方は多いだろう。でも、うづきにとってはそういう感想を持ってしまった。

 正直いって、うづき的にも痛いのだ。期待して買っただけに。

 あ、うづきは通信対戦はやってません。あくまでも一人でプレイした感想です。主観的すぎてすみません。

 ところで、「セガGT」が出ましたね。実はまだ買ってないんです。絵的には、ほとんどPS2の「リッジ」のデモとかわらんように思うのですが、プレイ感覚はどうなんでしょう。やっぱり「グラツー」ノリかなと思いつつも、「デイトナ」の破天荒さがよみがえってはいまいかと、ついつい期待してしまうのです。

セガ・エンタープライゼス 1999/1発売 価格5,800円

うづきの採点 7/10