学園王者3

王者の一週間

◆月曜日◆

起床 07:50

 ごく平凡な高校生である一陣太助の一週間は、幼なじみの志村真奈に起こされることで始まりを告げる。

「太助ちゃん、早く起きないと、また遅刻しちゃうよ!」

「むうう……あと5分……」

 あまりにもベタな命乞いをしながら安楽な眠りの世界にしがみつく太助だが、小学校時代からのお隣りさんで保護者意識の強い幼なじみにかかってはどうしようもない。

「だめだってば! 太助ちゃん、学園王者なんでしょ? ほかの生徒の模範にならなきゃ――はいっ!」

 ふとんをはぎとられて一回転。ベッドから転げ落ちる。

「うう……乱暴だぜ、真奈」

 見あげたところには、むっちり太股と、白いパンティ。

 真奈のスカートの中を見上げる格好になっていた。

 しかも、股間は朝のお約束できれいな三角錐を描いている。

「もおっ、太助ちゃんのエッチ!」

 パンツのしわのより具合や凹凸を鑑賞する間もなく、真奈のキックにより不本意ながら完全覚醒する太助であった。

 

「真奈ちゃん、今週もウチのバカ息子をよろしくね」

「あ、はい、おばさん、まかしといてください」

 真奈に引っ張られて一階に下りると、太助の母が出勤直前だった。夫と死別後、太助を女手一つで育てた一心香津美だ。見た目20代で通る童顔だが、一児の母らしくGカップの立派な胸――それをスーツで固めている。

「今日も残業なんで、太助の晩飯、たのんじゃっていいかな?」

「了解です。ウチの父さんも太助ちゃんが晩ご飯にいないと文句いうくらいなんで……」

「あー、健之輔さんにもなんかお礼しないとね」

 香津美がすまなそうに言う。

「いいですよー、うちの父さん、おばさんのファンだから、舞い上がっちゃいます」

 健之輔というのは真奈の父親だ。妻を亡くしてから十年あまり、真奈を男手ひとつで育ててきた。

 母のいない志村家と、父のいない一心家は、ある意味、たがいを補完しあう関係だった。真奈は香津美をほんとうの母のように慕っているし、太助に「父親」とは、問うたなら、写真でしか知らない実の父親よりむしろ、ぬぼーとしてとらえどころのない健之輔おじさんの顔が浮かんできてしまう。

 そんな関係なのだ。

「あー、真奈ちゃんがうちの娘になってくれたらなー。でも、太助じゃ無理かー」

「それだったら、おばさんがうちのお父さんのお嫁さんになってくれればいいんですよー」

「それ採用――って、健之輔さんは面食いだから無理無理――じゃ、あとよろしくっ!」

 いつもの軽口の交換のあと、香津美は元気よく出勤していく。香津美の仕事はフリーの編集者で、時間が不規則だ。泊まり込みになることも多く、そういう時は、太助は志村家で晩ご飯を食べ、お風呂に入ることになる。

 今週も、ほとんどの日がそうなることだろう。

「太助ちゃん、急ご、ほんとに遅刻しちゃうよ」

 明るく笑う真奈にせっつかれて、太助は出発の支度を始める。

 

登校 08:20

 太助と真奈が通う小徳学園は山地ひとつをまるまる擁する広大な学園である。

 だが、太助と真奈の住む住宅団地からは直通バスが出ているので、ドアツードアで20分くらいだ。もともと「近いから」という理由で進学を決めたくらいだ。

 最寄りのバス停から校門まで並んで歩く。まわりは小徳学園の生徒ばかりだ。

 学園王者だからといって、太助は一般生徒と何ら変わりはない。ふつうに登校する。

 少なくとも、校門をくぐるまでは――

「じゃ、あとで教室でね」

「おう、昼の弁当楽しみにしてるぜ」

「ふーん、しらないよー、べーだ」

 校門のところで真奈と別れる。真奈はまっすぐ教室に向かうが、太助が向かうのは小徳館という建物だ。鉄筋コンクリート造り3階建のこの建物に学園王者の執務室があり、必須の授業に出るとき以外はそこに詰めて緊急事態に備えていなければならない。

 真奈と別れて数歩、太助の側に気配がわいた。

「太助さま、おはようございます」

「風花か」

 中等部のセーラー服を身をまとったウルフカットの女生徒だ。繊細な美貌にスレンダーなその肢体は、そのまま少女モデルになっても通用するだろう。が、身のこなしが尋常ではない。なにもないところから忽然とあらわれ、太助の耳元にささやきかける。

「この週末、具体的な事件はありませんが、学内に異様な気が満ちてきております。生徒会長も憂慮されているようです」

 風花と呼ばれたこの少女は、元・風魔忍軍くのいち衆の頭領だった。今は小徳学園中等部に籍をおき、太助のために働く奉仕隊の一員である。

「ああ、月曜朝のミーティングで何か話があるかもな……」

 太助はさりげなく周囲に目をやる。風花と同じ制服を着たあどけない少女たちが絶妙な距離をとって歩いている。

「ところで、あれって護衛? やめろって言ったはずだけどな」

「それがわたしたちの任務ですから」

 太助の傍らを――半歩さがりながら――音もなく往く風花が頭をさげる。

「太助さまは時空にまよいしわれらを救ってくださった恩人。この身体のすべてを捧げても尽くす所存」

「だから、いいって、そういうの」

 太助は困り果てて手を振った。

 そうこうするうちに小徳館に到着する。

「みぃていんぐ中、館はわれらが警護いたします」

「てゆうか、授業出たほうがいいよ、風花も、みんなも」

「問題ございません。現し身の術がありますゆえ」

 風花が薄く笑う。

 ためいきをつきつつ、太助は小徳館に入る。

 

定例ミーティング 08:30

「おはよう、太助クン」

 執務室にはすでに貴水小夜子がいた。現生徒会長で、学園一の才媛だ。太助からすると一学年上の三年生。おそらく渋谷や原宿を歩けば10メートルごとにスカウトされるだろうルックスとスタイルだが、本人はそういうことにはまったく興味を示さない。地味なメタルフレームの眼鏡をかけ――実際はコンタクトレンズで視力矯正しているのでレンズに度は入っていないが――その美貌に「地味」というフィルターをかけている。

「おはようございます。川瀬も、はよ」

 小夜子とほかに今朝はもう一名、執務室には顔を見せていた。

 川瀬佑美。太助のクラスメートだ。男子の選ぶ2年の美少女ランキングの上位に常に選出されている。優しく、女の子らしい性格にもファンが多い。

「おはよう、一陣くん。今週もよろしくね」

 川瀬はにっこりと微笑む。川瀬は生徒会役員ではないが、別の役職――奉仕隊の副隊長に就いている。多忙な小夜子に代わり、実質、隊を切り盛りしているといっていい。

 小夜子は、太助と川瀬を見渡して、嫣然と微笑む。

「じゃあ、今週のミーティングをはじめます――ベッドの上でね」

 執務室の面積の半分近くを占めるスーパーキングサイズのベッドに移動しつつ、小夜子は言った。

 美少女ふたりによって服を脱がされた太助は、全裸でベッドに横たわった。

 ブラとパンティだけになった小夜子と川瀬が両側からリップの雨を降らせてくる。

 朝ミーティング恒例の全身リップだ。

「だから、そんなわけで、学内の異界レベルがひどく上昇しているの」

 ちゅっ、ちゅっ、と音をたてて太助の乳首を吸いながら小夜子が言う。

「理学部の、ぺろぺろ、報告では、はむっ、異界からの侵略の可能性が、ちゅるるぅ、高いそうよ……」

 乳首を刺激され、ペニスをくわえられた状態で、太助は女ふたりからの報告を聞かなくてはならない。

「しかし……なんで、こんなことしながらミーティングしなくちゃなんないんだ?」

 快感に顔をゆがませながら太助はつぶやく。

「あら、それは時間の節約のためよ。わかっているでしょう?」

 大きな乳房の間に太助のペニスをはさみ、上下にこすりながら、小夜子が言う。

「太助くんは学園の敷地内で学園王者としての力を持ちます。でも、それはうまく制御しないと暴走するかもしれない不安定なものです」

「だから、こうして、適度に散らしてあげないといけないんですよね、会長」

 川瀬が、小夜子よりも小ぶりだが形のいいバストを自らつかみ、乳首を使って太助の亀頭を刺激する。

「そうよ。一日に10回……ううん、もっとかな……射精させないと、すぐに危険域に達するわ。太助くんの力はどんどん強くなっているもの」

 言いつつ、いとおしそうに太助の男根をくわえる。

「うっ……あ……会長……おれ……もおっ」

「出して、いっぱい出して」

「くあっ!」

 その日最初の射精を太助は小夜子の口の中にぶちまけた。

 ベッドの上でのミーティングは続いていた。

 全裸になった川瀬祐美が、太助にまたがって腰をつかっている。

「あっ……一陣くん、いっ、いいよぉっ」

 おしりをふりたくる川瀬。きれいなアヌスがひくつく、そのすぐ下の穴に太助のペニスが出たり入ったりする。当然、生姦だ。

 小夜子は、川瀬と太助、そのまぐあいをすぐ傍らで見守っている。

「うっ……ああっ! オチンチン、きもち……イイッ!」

 川瀬が悲鳴じみた声をあげ、よがり狂っている。ますます動きを激しくする。

 形のよいヒップを下から抱える太助。すごい眺めだ。

「川瀬さんのアソコ、どう?」

「すげー、熱くてヌルヌルで、気持ちいいっす」

 太助は正直に答えた。川瀬とはほとんど毎日のようにセックスしているが、日々具合が良くなっていく。

「わたしのと比べてどう?」

「く、比べられるようなコトじゃないっすよ」

「ああああっ! いくぅっ! いくうううっ!」

 川瀬がわななく。

「お、おれも出る……川瀬っ!」

 同級生の膣に放出する。

「ああ……あ……あったいのが……奥に……」

 川瀬が陶然とする。

 きゅんきゅん締め付けながら、常人ばなれした腰の動きで太助の精液を絞る。

「川瀬さん、今日は危険日なのよね?」

「あっ……はぁっ……そ……そうです……っ」

 絶頂の余韻のなかで、甘い声をはなつ川瀬。

「今日は、排卵しちゃってますぅ……んひっ」

「えっ……それまずいんじゃ」

 太助があわてる。

「安心して、どんなに太助くんが中出ししても、赤ちゃんはできないわ」

「前も訊きましたけど、ほんとうに大丈夫なんですか?」

「学園内では、ね」

 小夜子がウィンクする。

 学園王者になって以来、太助は何人もの女生徒とエッチをせざるを得ない状況になった。最初のころは避妊していたのだが、ここのところ小夜子からはむしろ避妊を禁じられていた。

「学園王者である太助くんの精液は、いわばこの結界内のエネルギーの集積といえるの。精子というよりは純粋なエネルギーよ」

 そんなこと言われても、気持ちよさは変わらないし、出てくる体液もまぎれもなく栗の花の匂いをはなつ精液だ。

「でも、太助くんの精液は女の子の胎内に入ると、赤ちゃんを作らずに、ちがう働きをするの」

「働きって……」

「健康増進や美容効果……成績があがるという結果も出てるわ」

「マジすか?」

「川瀬さんも、太助くんとエッチするようになってから、ますますきれいになったでしょ?」

「……うーん」

 太助はうなる。

 もともと美少女だった川瀬だが、ここのところは肌の美しさといい、スタイルといい、どんどん浮き世ばなれしてきている。クラスの男子たちは美しさを増した川瀬をほとんど女神のように遇している。

 そうなるとほかの女子の反発を受けそうだが、川瀬の場合はむしろクラスの女子のまとめ役になっていた。それも自分から出しゃばるのではなく、である。

 今や川瀬祐美は名実ともに2年女子のリーダー格である。

 その少女はヒクヒク痙攣しつつ自分の性器から太助の精液を噴き出させている。いちばん奥で出したのに量が多くてそうなったのだ。それをいとおしそうに指ですくい、舌でなめとりながら、小夜子が言う。

「でも、学園の敷地の外でしちゃだめよ。こんなに濃かったら、すぐに妊娠しちゃうわ」

 小夜子はいたずらっぽく言うと、四つんばいになり、おしりを突きだした。

 きれいに手入れされた恥部――

「ね。川瀬さんばかり可愛がらないで、わたしにも、して」

「か、会長……」

 太助の喉がひりつく。あっという間に股間が回復する。たしかに、学園内における太助の勃起力はすさまじい。何発出しても苦もなく復活する。

 小夜子の白くて大きな尻をわしづかみにすると、赤い肉の裂け目に固くとがったおのれ自身を突き立てていった。

 

定例ミーティング(事後) 10:30

「学内総検診をおこないます」

「総検診?」

 太助は小夜子の乳をもてあそびながら、事後の奉仕をうけていた。川瀬が太助の股間に顔をうずめ、唇で太助の後始末をしている。

 結局、あれから川瀬と小夜子をとっかえひっかえ、四、五発は射精した。それでようやく太助の股間も落ち着いた。が、疲れはまったく感じない。

 小夜子はウェットティッシュで太助のおでこをぬぐいながら、「ミーティング」を続けている。

「そうよ。<魔>は確実に女生徒たちに浸食している。それが発動する前に見つけ出さなきゃ」

 小夜子自身がその経験者だ。小夜子にとり憑いた<魔>は今少しで太助を斃し、学園を思うままに支配するところだった。

 <魔>とは、小徳学園が建っている<世界のヘソ>とも言うべき場所から湧き出てる「瘴気のようなモノ」の総称だが、その正体は不明だ。ただ、ハッキリしているのは、その怪異に立ち向かえるのは学園王者しかいない、そのことだけだ。

「どうやって?」

 だが、本人にはまだあまり実感がないようだ。

「だから、全女子生徒をチェックするのよ……太助くんがね」

「おれが?」

「学園王者でないと見つけられないし、退治もできないわ。生徒たちには緊急健康診断として告知しています。太助くんはお医者さんに化けてね

「ば、ばれますよ」

 太助は小柄で童顔だ。へたをしなくても中学生に見える。

「大丈夫よ。特殊メイクをするから。太助クンだってことは、よっぽど親しい――肉体関係があるわたしたち――くらいにしかわからないわ」

「うう……でも、それって何をすれば……」

「かんたんなことよ」

 小夜子はこともなげに言う。

「わたしの例でわかるとおり、<魔>は女の子の性器にとり憑くわ。だから、全女生徒のヴァギナをチェックしてほしいの」

「そうか、ヴァギナか、よかった……じゃねえ! そんなことできるわけないだろ!」

 小徳学園は全校生徒1万人を数える。その半数が女生徒だとして5000人だ。

「大丈夫。統計的に、<魔>は一定以上の美貌の女生徒を選ぶことがわかっているから、事前にスクリーニングはします」

 自分自身が<魔>に魅入られていた、学園でも有数の美女である貴水小夜子は、自信たっぷり言った。

「すでに全校に通知済みで、今日の午後から開始よ――まずは初等部から」

「しょ、初等部って……!」

 ロリではない太助は絶句する。

 かくて、今週の太助は、全校選りすぐりの美少女たちのアソコをチェックすることになってしまったのだった。

 

検診 一日目 14:00

 小さい女の子でも、ちゃんと女のカタチをしてるんだな……

 というのが太助の感想だった。

 午後から始まった検診は、太助の女性観をいろいろに変化させてしまったようである。

(小学生の場合は<魔>がとり憑く可能性は低いから、視認だけで大丈夫だと思うわ)

 という小夜子の判断で、検診はクラス単位になった。

 髭をたくわえた好々爺に変装させられた太助の前に、クラス単位で女の子が集められてやってくる。

 全員、パンツをはいてない。上はシャツやシュミーズを着ているので、よけいにエロいというかなんというか。当たり前だが、低学年の場合は全員はえてない。十数個のワレメがずらりと並ぶ。

「いちねんいちくみ、あかさかりえです」

 溌剌とした声で言ったのは一番目の女の子だ。おかっぱ頭でくりくりおめめ。大きくなったら美少女間違いなし、たぶん、まだパパとお風呂に入っているだろう幼女が、太助の前でくりんと後ろを向いて、おしりを見せる。

「よろしくおねがいします」

 そう言えと教師に命じられたからだろうが、太助のことを毛ほども疑っていない。

 足をふんばって、上体を曲げる。シャツがぺんとめくれてぺったんこの胸まで見える。

 どうしたらいいのか太助は惑うが、マニュアルどおりチェックを開始する。

 まるだしのおしりの山を左右に開き、幼女の粘膜の色つやを確認する。

 <魔>が宿っていれば――そこはいやらしく変化しているはずだ。

 小さなつぼみのようなアヌスと、その下の肉の合わせ目を観察する。

「ちょっと我慢しててね」

 そう言って、あかさかりえちゃん6歳のワレメをむにっと広げて内部を調べる。

「……んひっ」

 たぶん初めて他人にその部分を広げられた幼女は、自分の足首を掴みながら、頼りない声を出す。

「ごめんね……すぐすむから」

 言いつつ、太助は幼女の肉の入口を確認する。初潮を迎えてさえいないその部分は白い恥垢で汚れていたが――その匂いもまた強烈だったが――美しかった。

 複雑な形状は大人の女性のそれと同様で、すべてが小作りだった。穴の内部は処女膜が隠している。その奥には、こんな幼女であっても神秘的な子宮につながっているのだ。

「……はい、大丈夫です」

 <魔>のかぎろいのまったくない健康かつ未成熟な性器であることを確認し、太助は次の少女に移る。

「え……えとう……さやかです……」

 ロングヘアで猫目なお嬢様系美少女の卵も、同様におしりまるだしでスタンバイしている。太助はさやかがキュっとしめるおしりの穴をながめつつ、まっさらな大陰唇をにゅううと広げて、膣とクリトリスの状態を確認した――

 <魔>は美少女にしかとり憑かない――それがどこまで真実なのかはわからないが、小徳学園は美少女が集まることで有名なのだ。その結果、太助はその日だけで100人を超える可愛い少女の性器を確認することになってしまったのだった。それでも、まだ初等部の1年から4年……人数的には半分にすぎない。(5,6年生になると検査対象が増えるため)

 4年生くらいになると、それなりに肉もむっちりしてきて、おしりもポコンと出てくる。それでいて、ワレメはあくまでも真っ白で発毛の兆しもない。アソコの雰囲気もちよっとお姉さんじみてきて、発育のいい子は「そろそろ使えそう」な感じさえしてしまう。

 事務的であろうとしていた太助だが、どうしようもなく、何人かはのクリトリスに触れたり、小陰唇をつまんだり、膣口に指で触れたりしてしまった。そうされた女の子たちが全員、「あんっ」とか「ぅやっ」とか「ひぅっ」とか甘いような切ないような声を出して、その後、熱っぽい視線を太助に向けるものだから、太助自身どうかなってしまいそうだった。

 これも小夜子に言わせれば「初潮前の女の子でも、学園王者の放つオーラにはあらがえないのよ」といったところだろうが――犯罪というか、人として明らかに間違っている感に太助はさいなまれた。

 まだ――月曜日である。

 学園王者の一週間は始まったばかりだ。

「火曜日」につづく……?