あとがき

「学園王者2 真奈の異常な漂流」のご愛読どうもです。

 もともとこのお話はうづきの別のキャラクターのために作ったもので、半分くらい書いた状態でうっちゃっておいたものを、今回、「学園王者」の設定にあわせて修正しながら、後半部分&分岐部分を加筆していったのです。

 原型はそんなにエッチな話じゃなかったのですが、「学園王者」キャラだと、どーもエロくなっていかんですな。

 あと、分岐。

 これをしなけりゃあ、もっと楽だったのに、といつものことながら後悔しました。

 でも、どうしてもねえ。

 書きたいシーンはあるし、それを書いちゃうと、お話の先が限定されちゃうし。

 んー。むずかしいですね。

 さて、今回は分岐に加えて新たな試みをしてみました。

 分岐ごとに読者のみなさんの反応をうかがって、希望の多いほうの分岐を掲載しよう、というものです。

 それにともない、エンディングも四種類用意しました。

 その1

 まずは、シンダラーエンディング。

 シンダラーというキャラクターは、名作映画「シンドラーのリスト」から来ているのは隠しようがありませんが、べつに他意はありません。インド人という設定が先にあって、インド→シンド→シンダラーという音からの連想です。あの作品のテーマや内容に含むところは皆無です。なんて言わなくてもわかっていただけると思いますが。

 シンダラーの鼻血ブーネタは、ほかにも考えていまして、真奈がわざとシンダラーに胸を触らせて鼻血ブーで海から脱出するとかやりたかったのですが、バランス的に割愛しました。

 でも、もとはシンダラーとのエッチシーンはない予定だったんですよ。分岐にしたおかげで書けました。

 ほかにくらべてもエッチ描写の量が多く取れたので、わりと気に入ってます。

 その2

 つぎにハルキエンディング。

 構想段階においては、これがメインエピソードになる予定でした。太助エンディングだと、真奈を無傷で送り届けなければならないので、エッチが薄くなってしまうので、どーかなー、というのがありましたので。

 ハルキだったら、精通まだなんで(けっきょくしましたけど)、ある程度真奈と際どいことをやっても、ラストまで持っていけるかなーと、思っていました。つまり、ハルキ編を経由して、太助エンディングに持っていこうとしていたわけですね、最初は。

 分岐化することで、こちらも独立したエンディングになりました。

 その3

 そして、カエルエンディング。

 今回、いちばん誤算であり、かつ、おもしろかったのが、このエンディングと太助エンディングの投票の攻防でしたね。

 それまでの二回の分岐については、接戦でしたが、エッチシーンにつながりそうな方がむしろ落ちて、お話が続く方に投票が集まっていたんです。これは、意外でもあり、かつ、「わが意を得たり」な感じでした。

 そして、三回目の分岐に到達しましたが、これが、また、それまでとはまったくちがう投票状況となりました。投票数も多かったですが、その差も一日ごとに数百単位でつくほど。引き離したかと思えば、すぐに追いつき、逆に何百票もの差をつけかえす。それを日替わりで繰りかえしました。

 リロードすればいくらでもカウンターが回り、一人で何票、何十票も入れられるので、そのせいかな、と思いました。遊ばれているのかしらん、と、ちょっと落ち込んだりもしました。

 でも、まあ、「読みたい」という気持ちがリロードボタンを押させるのだ、と思えば、カウント数は「読みたい人の数」を示すのではなく、「読みたい気持ち」の強さを表しているのだと考えることもできます。そんなこんなで、結果発表。

 読者のみなさんの選択はカエル編でした。ちょっと慌てましたねーえ。シャレで考えていたエンディングがメインになってしまったわけですから。それでも、多少なりとも真奈の気持ちが伝わるようにと、投票結果が出てから、ほとんど全部書きなおしました。

 挿絵もがんばりましたよ! えーえ、うづきにしては渾身です。なにより時間をかけたのはカエルのヒフです。えー、もー、たいへん苦労しましたです。

 その4

 最後に、太助エンディング。

 実をいいますと、このエンディングが当初うづきの構想していた終わり方でした。

 真奈をどうやって救うか、ということがテーマだったので。

 でも、これだと、ほんと、真奈にエッチなことをする暇がないんですね。

 かわりに小夜子さんとかアマンダさんにがんばっていただきましたが。

 ただ、これを書いているうちに、どーも、小夜子さんが次のヒロインになりそーな感じがしてきましたねえ。次の……ったって、いつになるかわかったもんじゃないですけど。

 小夜子さんのメインの話は書きたいです。うん。

 あと、このエンディングのラスト、カエル三兄弟は今後どうなるのか――ってのも、ちょっと楽しみですね。

 まだまだうづきの頭ン中はからっぽですが、みなさんの反応次第ではまた妄想がわきおこってくるかもしれません。

 それでは、また、別の世界、別の物語でお会いしましょう。